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今回がついに、このホームページ最後のメッセージとなります。ということで、これまでの舞台のことなどを振り返ってみようと思います。
その前にまず、先日行われた大劇場公演千秋楽のお話を少し。サヨナラショーでは、いろいろな曲を歌わせていただきました。過去の公演の歌だったのですが、そのころのことを思い出すというよりは、いま現在の気持ちを歌にぶつけたような感じでした。やはり、少し緊張しましたね。自分のサヨナラショーは経験がなかったもので(笑)。その後のパレードでは、ファンの皆さんの温かい気持ちが“密集”していて、間近でその愛情を感じられ、とにかく幸せでした。皆さんの愛情がアーチになっていて、そこをくぐっていくという感じで。幸せでしたし、安心感がありましたし、うれしいし……と、とにかくそういう言葉を全部集めたという感じの、何とも表現できないような気持ちでした。皆様、本当にありがとうございました。
それでは、下級生時代のお話に移ろうと思います。
まずひとつ変わるきっかけになったのは、'94年『ブラック・ジャック 危険な賭け』新人公演で通行人の役を演じたとき。当初はその役を段取りで考えていたのですが、それを上級生にご指摘いただき、もっと真剣に向き合わないといけないと気付かされましたね。そのときから、舞台に対する根本的な意識は変わっていないように思います。
主演男役に就任させていただく前には、休演した匠ひびきさんの代役として、'02年『琥珀色の雨にぬれて』東京公演で主役のクロードを演じさせていただいたこともありました。あくまで代役として努めないといけないですし、主役をやっているからといって主演ではないということを強く意識して臨んでいました。振り返ってみると葛藤もありましたし、自分にも厳しかったですね。そういう過去があったからこそ、いまの私があるのかな、と。とはいっても、私はもともと能天気というか、あっけらかんとしたタイプ(笑)。責任感が強く完璧を目指すのですが、ある程度までいくと「まあいっか」という感じになっちゃう(笑)。下級生時代のことにしても、自分では楽しいことばかりを思い出しますね。
'02年に主演男役に就かせていただいて、『エリザベート』で大劇場お披露目公演をさせていただきました。お披露目公演ですし、しかも大作だったので必要以上に気を張っていましたね。いま思うとその後も、毎日ある一定の基準までもっていくことに一生懸命でした。どんなにしんどくても、ある程度のレベルまではもっていこう、きっちりやらなければと思っていたんでしょうね。それが、'04年『La Esperanza』から少しずつ変わってきました。正塚先生の演出もそうでしたし、作品のメッセージも日常にあるようなことだったので。自分の感性を生かすという感覚に触れました。
その感覚が具体的に表れて、大きく変わったのが、コンサート『I GOT MUSIC』。皆さんが思いもよらないところでたくさん笑ってくださったのが、すごく快感で(笑)、うれしかったんです。ありのままの自分でいることによって、お客様が楽しんでくれるんだ、と。それ以来だんだん素直に自分を出せるようになってきたんです。仲間のみんなも、素の自分でいようと心がけているのを悟ってくれて、MCでも普段皆さんに披露することがない裏話などを持ち出してきたりして(笑)。それでますます、私も気取る必要がなくなって、素直な自分になっていって……。自分を出せるようになったら、すごく自由になりました。
それで、人を幸せにする、夢をお見せするというのは、こういう風でなければだめなんだと気付いたんです。それからは、“私だったらこうする”という自分の感覚で役を作っていき、素直な感性を出せるようになりましたね。舞台はその時々の状態で出てくるものが違うので、心身ともにいつも気持ちよく舞台の上に立てるような状態でいることを、心掛けていました。
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