「stera terminal」向けに独自アプリを開発。キャッシュレス決済に加えて、ポイント処理も実施

次世代型路面電車「ライトレール」の開業を2023年に控え、ネットワーク型コンパクトシティー構想の先駆者として注目を集める宇都宮市。開発が進む市内でひときわ存在感を放つのが、約120の専門店街とシネマコンプレックス、北関東最大級の天然日帰り温泉施設などを擁する大型ショッピングモール「ベルモール」です。

ベルモールでは現在、ショッピングモール内のほとんどのテナントに「stera terminal」を設置しています。導入を推進されたのは、株式会社ベルモールで、オンラインマーケティングやDXを担当する太田尚志さん。数ある決済端末の中から「stera terminal」を選ばれた経緯や、「LINEミニアプリ」用に独自開発されたアプリについてお話を伺いました。

株式会社ベルモール
太田 尚志さん

独自アプリを開発できる拡張性が採用の決め手に

2021年7月から「stera terminal」を導入しているベルモール。それまでキャッシュレス決済端末はクレジットカード用と電子マネー用の2台を運用していましたが、QRコード決済は未対応でした。店舗のレジ周りはスペースがなく、端末をいくつも置くことは避けたかったと太田さん。1台ですべての決済手段に対応できる「stera terminal」はまさに理想的。しかも顧客サービスのためのLINEミニアプリを「stera terminal」と連動させることができるという拡張性が、最終的な決め手になったと語ってくれました。

LINEミニアプリで顧客向けポイントサービスを刷新

ベルモールに「stera terminal」を導入して、2021年12月で半年が経ちました。現在ベルモールには飲食店やアパレルなど120店を超えるテナントが入っており、ほとんどの店舗で、「stera terminal」を使用しています。

運用開始とともに大きく変わったのは、既存のポイントカードのサービスを廃止し、LINEミニアプリ(LINE上で実行されるウェブアプリ)と「stera terminal」を繋げた会員サービスに統一したことです。新たなポイントカードは紙ではなくカードレスになり、ベルモール LINE公式アカウントのリッチメニューに会員証アイコンが表示されます。決済時に「stera terminal」で会員証アイコンを読み込むだけで自動的にポイントが付与されるので、利便性が大きく向上しました。

1台ですべての決済手段に対応可能な「stera terminal」は理想の形

ベルモールでは以前からキャッシュレス決済を行っていましたが、使用していたのはクレジット端末と電子マネー端末の2台で、QRコード決済の導入が急務となっていました。しかし色々な会社に相談しても、すぐに「もう1台端末を送ります」ということになってしまう。店舗のレジ周りはスペースが狭く、3台も端末を置いたら、作業効率が大幅に落ちてしまうことは確実です。

そんなときに三井住友カードさんの担当者が説明に来てくださったのですが、「stera terminal」なら1台で、すべての決済手段に対応できるということでした。テナントさんは自社のポイントもつける必要があり、レジ周りが煩雑になっています。なんとか2台でおさめたいと悩んでいたこちらとしては、予想以上の理想的な形。ぜひ「stera terminal」を導入したいと、その時点で思いました。

1台ですべての決済手段に対応可能な「stera terminal」は理想の形

ネイティブアプリではなくLINEミニアプリを選んだ理由

実は端末の選定に先立って、我々にはベルモールのポイントシステムの改善という課題もありました。それまでのシステムは、お客さまにインフォメーションセンターで会員登録をしていただいて、紙のポイントカードを渡す。お買物で500ポイントたまると、お客さまがご自身でキオスク端末にカードを入れ、お買物に使える引換券を出すというしくみでした。

これだと500ポイントたまるまでは、ポイントの価値はないも同然。「キャッシュレス決済端末を使って、会計の際に1ポイント1円から使えるようにしたい」と、ずっと考えていたのです。

しかし以前のポイント対応で利用していたPOSレジはパッケージ商品だったため、独自の機能を加えることができず、「次に出る新製品を待ってください」と言われるばかり。このコロナ禍で、店舗ビジネスでは来店客数の減少が課題となっているなか、パッケージ商品の進化を待っていてはお客さまが離れていってしまいます。

そこで自社アプリの検討を始めたのですが、いろいろな会社でお話を聞いても、提案されるのはほぼネイティブアプリ。私としては、お店のネイティブアプリは通知機能をオフにされやすく、いざ使おうと思ってもすぐに探せないなど、満足度が高くないという印象がありました。

そんなときに弊社のテナントである「3COINS」さんがLINEミニアプリを始め、「5秒で会員証が作れます」といったPOPを店頭に出していらっしゃって、これはぜひやりたいと思ったのです。

そのお話を三井住友カードさんにしたところ、「stera terminal」なら LINEミニアプリの会員証の認証が可能とのことでした。アプリ開発会社の参加も含めて、弊社独自のポイント処理アプリを作れるということだったので、これは「stera terminal」しかない!と。そこから一気に動いた感じがしましたね。

LINEミニアプリでポイント機能の実装や、顧客管理が可能に

アプリを開発してくれたのは株式会社ギブリーさんです。ギブリーが運営するLINE公式アカウントの運用ツール「LIBERO(リベロ)」では、LINE IDを基に“友だち”登録してくださった顧客の情報を集約し、インサイトの可視化や1to1接客、顧客管理などを行うことができます。このツールをベースとして、ベルモール独自のLINEミニアプリを制作しました。

ギブリーさんを知ったのは、幕張メッセで行われていたIT展示会で、LINEのセグメント配信のブースを見学したことがきっかけです。弊社でもLINEの公式アカウントは運用していましたが、ほぼ「友だちが何人いる」といった数字しか見られないため、顧客情報を活用できていませんでした。しかし「LIBERO」の管理画面ではLINE IDと顧客情報が紐付けられていたので「これにポイント付与機能を付けられるのではないか」とひらめきました。

ギブリーさんとはかなり密にやり取りをさせてもらいました。アプリの開発環境が整っていたこともあって、契約から約半年でアプリを完成させ、「stera terminal」導入とともに運用を開始することができました。

半年で約6万人の会員登録を達成

LINEミニアプリを導入するにあたり、弊社では以前利用していたPOSレジのサーバで管理していた約7万人の顧客情報を引き継がず、一から会員募集を行う決断をしました。500ポイントたまるまでポイントが使えないというのが長年のジレンマだったのと、ポイントカードで会員を募集して、LINEでも友だちを募集して……と2軸にわけるよりも、LINEミニアプリに予算と施策を集約するべきだという判断からです。

顧客情報の廃棄には社内から疑問の声もありましたが、それまでの顧客情報がポイント管理にしか使えていなかったことや、コロナ対策で非接触対応を推進したいという上層部の意思もあり、稟議を通すことができました。

お客さまからは、一部の年配の方に「LINEは難しそう」といったお声をいただくこともありましたが、実際に移行してからは、実はお褒めの言葉しかいただいておりません。「入れてみたら便利だった。ポイントはすぐに使えるし」という感じで、ほぼクレームはないですね。

こちらでも、移行に不安があるお客さまに「やってみよう」と思っていただくために、切替え時の2ヵ月間は大々的にキャンペーンを行いました。インフォメーションではベルモールのキャラクター入りのプリッツを山積みにして、登録してくださった方にプレゼント。1人ひとりのお客さまに丁寧にメリットをご説明し、LINEでの登録をサポートするなどして、切替えを進めていきました。

現在、新システムの登録者数は6万人近くにまで伸びています。約半年でこの数字ですから、やはりお客さまにとってはものすごく便利なのだろうなと。以前はインフォメーションセンターまで移動して、複写式の用紙に手で記入していたわけですから。

それが今では、お会計の際にスタッフがお客さまにお声をかけて、会員登録されていない場合、店頭にあるQRコードを読み込んでいただくだけで登録ができます。ベルモールは館内が非常に広いので、従来のように会員登録をされていないお客さまに、インフォメーションセンターまでご案内をする手間がなくなり、テナントの方もとても喜んでくださっています。

半年で約6万人の会員登録を達成

オールインワン決済端末「stera terminal」でジレンマが一気に解決

ベルモールで何か新しい取り組みをする際には、常にお客さまの使いやすさを一番に考えています。「stera terminal」は決済端末として使いやすいだけでなく、ポイント処理も対応できるようになったことで、今までのジレンマが一気に解消できました。

テナント側のメリットとしては、オールインワン決済端末ですべての決済手段に対応できるため、レジ周りがすっきりしたこと。これは非常に大きいです。QRコード決済に対応したことで、売上におけるキャッシュレス決済の比率も着実に上がってきています。

テナントの方の話では、「この決済端末、CMのやつだよね」「CMで見るから使ってみたかった」とお客さまに声をかけられることがすごく多いとか。それで「ぜひ」と三井住友カードさんにお願いして、弊社のフードコードでも「stera」のCMを流しているんですよ。

オールインワン決済端末「stera terminal」でジレンマが一気に解決

拡張性に優れた「stera terminal」を活用し、顧客サービスの新展開を検討

今までずっと、期間限定ポイントのようなネットのECサイトでできるサービスを、なぜリアル店舗でできないのかという疑問がありました。それが「stera terminal」とLINEミニアプリのおかげで少しずつできるようになってきて、新しいアイデアがどんどん生まれています。

2022年1月からのスタートを予定しているのは、来店時間によってポイントを付与する施策です。おかげさまでお客さまが多い月も増えてきて、非常に有り難いことですが、感染対策の面ではお客さまの来店時間を分散させたい。そこで、夜間だけポイントアップしたり、LINEアプリ上で抽選会を行ったりすることで、来場人数を平均化できないかと考えています。

今後は購買金額の高い顧客に向けた特別なLINEの抽選会や、ずっと導入したかった商品券のアプリ決済というか、自社電子マネーのような取り組みも行っていきたいですね。拡張性に優れた「stera terminal」というツールを得たことで、アプリを通じて色々な施策を打つことができ、顧客とより深くコミュニケーションをとることができるようになってきた──そんな手応えを、いま強く感じています。

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