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児童手当の支給日(振込日)はいつ?支給金額や申請についてもわかりやすく解説

児童手当の支給日(振込日)はいつ?支給金額や申請についてもわかりやすく解説

續恵美子

監修:續恵美子

ファイナンシャルプランナー

女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」認定ライター。
ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉。
生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに――。
夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。

「子どもが生まれる前に児童手当について詳しく知りたい」という方は多いはずです。特に、2023年12月に閣議決定した「こども未来戦略」により児童手当の制度が変わった点は確認しておきたいところですよね。

この記事では、児童手当の支給日と支給金額について詳しく解説します。支給金額には養育者の所得も関係するので、事前に確認しておくことが大切です。さらに、所得制限の撤廃や支給年齢の拡大、第3子以降への増額など、2024年10月から児童手当の制度がどのように変わるのかも解説しています。ぜひ参考にしてください。

INDEX

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児童手当の支給月(振込日)はいつ?

児童手当の支給月は「6月・10月・2月」と、年に3回あります。
これまでの制度では、6月の支給月には2月~5月分、10月の支給月には6月~9月分、2月の支給月に10月〜1月分といったように、4ヵ月分の手当が支給されていました。

児童手当の拡充により、2024年10月分からは、2ヵ月に1回支給される予定です。つまり、2024年10月~11月分は、12月に受け取れるということです。子どもの年齢や養育者の所得によって1ヵ月分の支給額が決められており、支給月にまとめて振り込まれます。

支給月
支給月

子どもが生まれたら、出生の日の翌日から15日以内に、現住所の市区町村に対し「認定請求書」を提出しましょう。認定を受ければ、申請翌月分から手当てが支給されます。里帰り出産などで現住所を離れている場合でも、必ず現住所へ提出しなければならないため、注意が必要です。

支給開始までの流れ

また、支給日は、住まいの管轄区域によって異なります
各区で振込ルールが決められており、振込日が土日祝の場合は前後に変更される場合もあります。前述したとおり、現在は4ヵ月ごとに児童手当を受け取っていますが、2024年10月分(12月に支給)からは、2ヵ月に1回の支給となります。多くの地方自治体が公式ウェブサイトに情報を掲載しているので、事前に確認してみましょう。

児童手当の支給対象と金額

児童手当の支給対象と金額

児童手当の支給対象は、中学校卒業まで(15歳の誕生日を迎えた3月31日まで)の子どもを養育している方ですが、2023年12月に閣議決定した「こども未来戦略」より、2024年10月から支給対象を高校生年代(18歳年度末)まで延長することが予定されています。現状では、高校に通っていることは条件にないため、保護者と生計を共にする高校生年代であれば支給されます。手当を受け取るのは子どもではなく養育者です。子どもが勝手に使ってしまう心配はないので、貯金や学資保険、習い事といった子どもの将来のためになる使い方ができるでしょう。

「養育している子どもが増えたら児童手当も増えるの?」と疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。児童手当に人数の上限はありません。養育する子ども1人ひとりに対して支給されます。

また、10月から高校生も児童手当支給の対象になるため、3人目加算を算定する際の子どものカウント方法が変わります。これまでは18歳の年度末(高校卒業程度)までの子どもをカウントに入れていましたが、10月からは22歳の年度末(4年制大学卒業程度)までの子どもを入れてカウントするようになります。

養育する子どもが増えても児童手当は支給されるので、将来のために使える資金になるでしょう。

児童手当の支給金額は、年齢や養育する子どもの人数により異なります。
以下の表は、子ども1人あたりに支給される1ヵ月分の金額です。

3人目以降の給付金額を2倍の3万円に増額する流れ

2023年12月に閣議決定した「こども未来戦略」では、2024年10月より3人目以降の給付金額を2倍の3万円に増額する予定です。これまでの制度でも第3子以降への支給額が上がる特例はありましたが、3歳以上から小学校終了まで月1万5,000円の支給でした。児童手当の拡充により、第3子以降は、0歳から高校生年代まで月3万円が支給されることになります。

児童手当の所得制限

児童手当には養育者の所得に応じて所得制限が設けられており、所得上限限度額を超えてしまうと支給されていませんでしたが、2024年10月から所得制限が撤廃される予定です。支給対象外となっていた世帯主の年収が1,200万円を上回る世帯も児童手当を受け取れることになります。

現時点では、所得制限限度額以上、所得上限限度額未満は、特例給付として一律5,000円が支給されます。
所得制限の対象となる条件は、以下の表でご確認ください。

横にスライドしてください

扶養親族等の数 扶養親族等の一例 所得制限限度額 所得上限限度額
0人 前年末に児童が生まれていない場合など 622万円 858万円
1人 児童1人の場合など 660万円 896万円
2人 児童1人+年収103万円以下の配偶者の場合など 698万円 934万円
3人 児童2人+年収103万円以下の配偶者の場合など 736万円 972万円
4人 児童3人+年収103万円以下の配偶者の場合など 774万円 1,010万円
5人 児童4人+年収103万円以下の配偶者の場合など 812万円 1,048万円
  • 児童手当の所得基準は養育者の所得のみを考慮したもので、夫婦の所得を合算したものではありません。
  • 別ウィンドウで「こども家庭庁」のウェブサイトへリンクします。

扶養親族等に該当するのは、所得税法上の「同一生計配偶者」「扶養親族」「扶養親族等でない児童で前年の12月31日において生計を維持したもの」の3つです。

例えば、扶養制限に該当しない養育者が、小学3年生と2歳の子どもを育てている場合、1ヵ月あたりの金額は2万5,000円です。10月の支給日に受け取るのは6月〜9月分の4ヵ月分なので、合計10万円となります。
このように、複数の子どもを養育している場合は、養育する子どもの人数分がすべて合算して振り込まれます。

児童手当を受け取るには申請が必要

児童手当を受け取るには申請が必要

「子どもが生まれたら自動的に児童手当が振り込まれる」と思い込んでいる方は少なくありませんが、児童手当を受け取るには、「認定請求書」を管轄の役所窓口に提出する必要があります。

公務員の場合は、勤務先から児童手当が支給されます。公務員になった場合や公務員でなくなった場合、公務員ではあるが勤務先の官署が変わる場合は、その翌日から15日以内に住所がある市区町村と勤務先の両方に申請が必要です。

提出が必要になるのは、子どもが生まれたときと、ほかの地域から転入したときです。
認定を受ければ、原則として申請の翌月分から児童手当が支給されます。
スムーズに受給できるよう、対象となりそうな場合には提出期限などについては窓口に確認してみましょう。

継続して児童手当を受け取るためには毎年6月に「現況届」を提出する必要がありましたが、2022年度から、毎年6月1日現在の受給者の状況を住民基本台帳等で確認することになり、児童の養育状況が変わっていなければ、届出は不要となりました。
ただし、以下の項目に当てはまる方は「現況届」の提出が必要です。

①離婚協議中で配偶者と別居、と申請した方(離婚協議中か離婚済みか、あるいは離婚協議を取りやめたかを把握できていない方も対象です)
②配偶者からの暴力などにより、住民票の住所地が実際の居住地と異なる方
③支給要件児童の戸籍がない方
④法人である未成年後見人、施設・里親の受給者
⑤その他、状況を確認する必要がある方

児童手当の申請期限

前述したとおり認定請求書の提出は、子どもの出生や転入の翌日から15日以内にしなければなりません。提出が遅れると、遅れた月の手当は原則として支給されないので注意が必要です。出生日や転入日が月末に近い場合、認定請求書の提出が翌月になっても15日以内であれば、申請月分から支給されます。
里帰り出産などで住所をしばらく離れている場合でも、認定請求書の提出はしなければなりません。
出産後は慣れない環境に戸惑うことも多いので、里帰りする前に必要な書類をそろえておくと慌てずに済みます。

児童手当の申請に必要な書類

申請に必要な「認定請求書」は、管轄地域の役所窓口で受け取るかウェブサイトから書類をダウンロードします。申請は郵送でできる場合もありますが、記載内容に誤りがあると再提出を求められるので、窓口で申し込みをして、その場で確認しながら記載するのがおすすめです。申請する際には、以下の書類を準備しておきましょう。

  • マイナンバーカード(持っていない場合は、マイナンバー通知カードと運転免許証などの本人確認書類)
  • 前住所の児童手当用所得証明書(転入の場合)
  • 振込先に指定する金融機関の口座情報が分かるもの

加入している公的医療保険によっては健康保険証の提出が必要になる場合もあります。養育者が公務員の場合、勤務先から児童手当が支給されるので、認定請求書は勤務先に提出します。また、すでに児童手当を受けている人でも以下の条件に該当する方は、届出・申請をしなければなりません。

  • 公務員になった場合
  • 退職などにより、公務員でなくなった場合
  • 公務員ではあるが、勤務先の官署に変更がある場合

届出が必要な6つのタイミング

届出が必要な6つのタイミング

児童手当は申請時以外にも届出が必要な状況があります。児童手当の支給をすでに受けていても、児童の氏名が変わったり、住所が変更になったりした場合には改めて届出が必要です。届出が必要となる6つのタイミングを確認しておきましょう。

  1. 児童を養育しなくなったことなどにより、支給対象となる児童がいなくなったとき
  2. 受給者や配偶者、養育している児童の住所が変わったとき
  3. 受給者や配偶者、養育している児童の氏名が変わったとき
  4. 一緒に児童を養育する配偶者を有するに至ったとき、または児童を養育していた配偶者がいなくなったとき
  5. 受給者の加入する年金が変わったとき(受給者が公務員になったときを含む)
  6. 養育する児童の父母が海外に住んでおり、代わりの養育者として「父母指定者」の指定を受けるとき

届出に必要な書類は管轄の役所窓口で確認してください。

児童手当の振込日を確認しよう

児童手当の振込日を確認しよう

この記事では、児童手当の支給月や対象者、支給金額について解説しました。本記事公開時点での児童手当の支給月は年に3回あり、6月・10月・2月と決められていますが、振込日は管轄地域により異なります。2024年10月からは、2ヵ月に1回の支給となる予定です。

児童手当を受け取るには、役所の窓口に申請しなければなりません。子どもの出生や転入の翌日から15日以内に「認定請求書」を提出する必要があり、期限を過ぎると、遅れた月分の手当を受け取れないので注意が必要です。

2024年10月より、所得制限の撤廃や第3子以降の支給額が倍になるなど変更点が多い児童手当。必要な申請手続きがあれば、期限内に確実に行い、児童手当を受け取りましょう。

  • 本記事は、公開日時点での情報です。

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