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個人年金保険とは?種類やメリット・デメリットをFPがわかりやすく解説

個人年金保険とは?種類やメリット・デメリットをFPがわかりやすく解説

續恵美子

ファイナンシャルプランナー

監修:續恵美子

女性のためのお金の総合クリニック「エフピーウーマン」認定ライター。
ファイナンシャルプランナー〈CFP®〉。
生命保険会社で15年働いた後、FPとしての独立を夢みて退職。その矢先に縁あり南フランスに住むことに――。
夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。生きるうえで大切な夢とお金のことを伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。

「人生100年時代」という言葉を度々聞くようになり、90歳、100歳まで長生きすることがめずらしくなくなっています。公的年金だけでは定年後の生活が不安だと思っている人もいるのではないでしょうか。やはり少しでも早いうちから、自分自身でも将来の資金を準備していきたいですね。
そこで、公的年金以外に自分で準備する自分年金作りの一つとして「個人年金保険」についてお伝えします。

INDEX

将来の資金は早いうちから準備していこう

2019年6月に金融庁の金融審議会「市場ワーキング・グループ」が公表した「老後は2,000万円必要」という報告書が話題になりました。
この根拠は、年金暮らしで夫65歳以上・妻60歳以上の高齢無職世帯の平均的な家計では「毎月約5万5,000円の赤字」が出ているという平均データ(家計調査)であり、老後30年間の不足額を試算した、あくまでモデルケースです。

「急に2,000万円必要と言われても…」と思った人もいるのではないでしょうか。いざ、定年後になって困らないために、少しでも早いうちから準備をしていく必要があります。

日本の公的年金制度は?

まずは日本全体の年金制度についてみていきましょう。
日本の年金制度はよく3階建てに例えられます。

日本の年金制度は3階建て

1階部分は国民年金です。国民年金は、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人は全員加入が義務付けられています。

2階部分は会社員や公務員の人が加入する厚生年金です。
この1階部分と2階部分は国の制度なので公的年金と呼ばれています。

夫が40年間厚生年金に加入し、妻が専業主婦の場合、夫婦2人が受け取れる公的年金は月額約22万円と試算されています。

一方、総務省の「家計調査報告家計収支編(2021年調査)」によると、高齢無職世帯の1ヵ月あたりの支出額は約26万円となっており、公的年金だけでは毎月4万円赤字になる計算になります。
旅行に行ったり、家をリフォームしたり、孫にプレゼントをしたり…というようにゆとりある生活をしようと思うと、さらに支出が増えることが予想されます。

公的年金だけでは不足するときは?

公的年金だけでは定年後の資金が不足する場合に備えて、自分で自分の年金を準備する自分年金作りが必要になってきます。
公的年金を補完するしくみとして、年金制度の3階部分にあたる個人型の確定拠出年金のiDeCo(イデコ)、個人年金保険などがあります。

個人年金保険とは

個人年金保険とは

公的年金以外に自分年金作りに役立つ金融商品や運用方法はいろいろあります。公的年金に上乗せした給付を保障するものを「私的年金」といい、その一つとして「個人年金保険」があります。

個人年金保険とは、60歳や65歳といった一定の年齢まで保険料という形でお金を積み立て、その後は積立金をもとに年金をもらうというしくみの保険です。

国民年金・厚生年金との違い

個人年金保険は、「年金」と名前にありますが、国民年金や厚生年金とはどのような違いがあるのでしょうか。

まず、国民年金は国(厚生労働大臣)から委任・委託を受け、日本年金機構が運営している国の制度で、年金への加入と保険料納付は義務であり、保険料や受け取れる年金額も決まっています。
また、国民年金から支給される基礎年金には、原則として65歳から受け取れる「老齢基礎年金」、障害者になったときに受け取れる「障害基礎年金」、そして、万が一死亡したときに遺族が受け取れる「遺族基礎年金」があります。

厚生年金は、会社員や公務員が加入する国の制度です。すべての会社が必ず厚生年金の制度を利用しなければならないわけではなく、加入手続きが必要な強制適用事業所と事業主が申請し厚生労働大臣の認可を受ける任意適用事業所があります。

また、被保険者になるのは正社員だけでなく、パートタイマー・アルバイトなども対象です。常用的使用関係にあるか、正社員の1週間の所定労働時間および1ヵ月の所定労働日数の4分の3以上勤務している場合は、被保険者になります。
なお、1週間の所定労働時間および1ヵ月の所定労働日数の4分の3未満であっても、週当たりの所定労働時間数や月額賃金額など、ほかにも被保険者になるための要件が法律で定められています。

一方、個人年金保険は民間の保険会社が取り扱っている保険商品の一つで任意加入です。
保険料や年金額、障害状態になったときの保険料払込免除なども商品によって違っています。

個人年金保険の種類

それでは個人年金保険とはどのようなものなのか、詳しく見ていきましょう。

個人年金保険は60歳や65歳までコツコツ保険料を支払い、払込が終わったら年金を受け取り始めるのが一般的ですが、一部の保険会社では保険料を最初にまとめて払ってしまう一時払いも取り扱っています。契約時に決めた時期になると、年金または一時金として保険金を受け取るしくみで、主に「確定年金」「有期年金」「終身年金」の3種類があります。

確定年金 有期年金 終身年金
年金受取
期間
10・15年など固定 10・15年など固定 生存中ずっと
死亡した
場合
遺族が受け取れる 遺族は受け取れない
※一部保障期間があるものもある
遺族は受け取れない

「確定年金」は、年金の受け取り期間が10年や15年などと決まっています。そして、万が一被保険者が死亡した場合、遺族が残りの年金受け取り期間に年金として、または一時金として受け取ることができます。つまり、被保険者の生死に関係なく年金を受け取ることができます。

「有期年金」は、年金の受け取り期間が10年や15年など決めた期間の中で、被保険者が生存している間だけ受け取ることができます。被保険者が受け取り期間中に死亡した場合は、年金の支払いは終了します。
また有期年金には保証期間がついているものもあります。最初に年金が受け取れる期間を決めておくことで、被保険者が死亡しても保証期間の残存期間に対応する年金または一時金を受け取ることができます。

「終身年金」は被保険者が生存している限り、ずっと年金を受け取ることができます。ただし、被保険者が死亡した時点で年金が打ち切られるため、遺族は年金を受け取ることができません。そのため、年金開始時から一定期間は被保険者の生死に関係なく年金を受け取れるよう一定の保証期間がついているものもあります。

そのほかにも、夫婦のどちらかが生存している間は年金を受け取ることができる「夫婦年金」があります。

運用方法による分類

定額年金 変額年金
契約したときに
将来の年金額が確定
運用実績によって将来受け取る
年金額が変動

個人年金保険は運用方法によっても分類できます。

「定額年金」は、契約時に保険会社が定めた「予定利率」によって運用を行います。そのため、契約したときに将来の年金額が確定するので安定感がありますが、契約した時期によっては低い利率になる場合があります。
一方、「変額年金」は運用実績によって将来受け取る年金額が変動します。年金額が増えることが期待できますが、逆に払込保険料を下回る可能性もあります。

このように、「個人年金保険」と一口にいっても商品性もさることながら、保険料の支払い方から受け取り方までさまざまなバリエーションや選択肢があります。お財布事情や家族事情に合わせてぴったりのものを選びましょう。

個人年金保険のメリット

個人年金保険のメリット・デメリット

老後の資金の準備の一つとして上手に利用したい個人年金保険。
メリットやデメリットもしっかり知っておきたいですね。まずはメリットからご紹介します。

老後の資金を安定して貯められる

自分で生活費を切り詰めて余った分を銀行口座に貯蓄する場合、無駄遣いをしてしまったり急な出費を貯蓄から出してしまったりするかもしれません。個人年金保険では口座振替、給与天引き、クレジットカード払いなどの払込方法が選択できますが、どの方法でも、基本的に契約で定めた保険料払込期間が終了するまで引き出すことはできません。

なお、途中での引き出しが必要になる場合は解約となります。払込開始から解約までの期間にもよりますが、通常、解約返戻金として受け取れる額はそれまで払い込んだ保険料の総額よりも少なくなります。特に、短期間で解約をする場合には解約返戻金が全くない場合もあります。そのため毎月安定して積み立てできるのがメリットです。

保険料控除が受けられる

次のメリットとして、節税効果があることがあげられます。
以下の条件を満たすことで、支払った保険料の額に応じて、生命保険料控除の対象となり「個人年金保険料控除」を受けることができます。

個人年金保険料控除の条件

  • 個人年金保険税制適格特約がつけられる保険であること
  • 年金の受け取り人が契約者または配偶者であること
  • 年金の受け取り人が被保険者と同じであること
  • 保険料の払込期間が10年以上であること
  • 年金の受け取り開始が60歳以降で10年以上であること

生命保険料控除を受けるためには、会社員や公務員は勤務先での年末調整が必要です。11月頃になると保険会社から「生命保険料控除証明書」が送られてくるので、大切に保管しておいてくださいね。
年末調整に間に合わなかった場合や自営業者の人は、確定申告で控除を受けることができます。
個人年金保険は大きくは増えなくても節税をしながら自分の年金が着実に準備できます。また、万一、年金開始前に被保険者が死亡した場合には、それまでに払い込んだ保険料に応じた死亡保障もあり安心です。年金受給期間や、受け取り開始年齢を自由に選択できるので、使い勝手の良い自分年金といえます。

個人年金保険のデメリット

個人年金保険は、1人ひとりに合わせて期間や受け取り開始年齢を選べることが分かりました。加入するにあたり知っておくべきデメリットを見ていきましょう。

インフレによる価値減少

個人年金保険は長い間積み立てる商品のため、その期間中にインフレとなった場合に注意が必要です。
もし、インフレによって物価が上昇し、仮にモノの値段が5%上がった場合、今まで1万円で購入できたモノが1万500円支払わないと購入できなくなります。
でも、定額年金保険の金利は固定金利なので、物価が上がっても将来受け取る年金額は変わりません。契約したときの金利よりインフレ率が上回った場合はお金の価値が目減りすることになります。

途中解約のリスク

個人年金保険を途中解約するとお金が一部戻ってくる場合があります。これを解約返戻金といいます。基本的に解約返戻金の額は、払い込んだ保険料の総額に応じて増えていくしくみになっており、加入している年数が短いと、払い込んだ保険料より戻ってくる解約返戻金が少なくなる場合や全く戻ってこない場合があるので注意が必要です。また、最近では無解約返還金型といって、保険料を低めに抑える代わりにはじめから解約返戻金がないことを謳っている保険や、低解約返戻金型保険というものも登場しています。

個人年金保険の返戻率とは

個人年金保険の返戻率とは

払った保険料に対して、受け取れる年金総額の割合のことを「返戻率」といいます。返戻率が高いほど、支払った保険料に対してたくさんの年金を受け取ることができます。
この返戻率はどのように計算したらいいのでしょうか。

返戻率の計算方法

返戻率を計算するためには、保険料、払込期間、受け取ることができる年金額および年金期間を調べます。

例えば、毎月1万円の保険料を30年間支払い、払込終了後は年間60万円を10年間受け取るとします。
返戻率は「受け取り年金総額÷払込保険料総額×100」で計算できます。
この式に当てはめて計算をすると「(60万円×10年)÷(1万円×12ヵ月×30年)×100≒167」となり、返戻率は167%ということになります。

この返戻率の数字が大きいほど、払い込んだ保険料に対して受け取れる年金が多いということです。逆に返戻率が100%未満なら、元本を下回るということになります。

「予定利率」との違い

返戻率と間違えやすい言葉に「予定利率」というものがあります。

先ほど、定額年金について説明する際にも触れましたが、「予定利率」とは保険会社が契約者に対して約束する運用利回りのことをいいます。
保険会社は運用環境に応じ、どれくらいの運用利回りで運用できるかを予測し、見込まれる運用利益をあらかじめ差し引いて保険料を設定します。
予定利率が高いということは、それだけ運用で得られる利益が大きいということになり、その分支払う保険料は安くなります。

「返戻率」と「予定利率」はよく似た言葉ですが、違いをしっかり理解し将来に備えておきたいですね。

個人年金保険を選ぶ際に注目するべきポイント

個人年金保険を選ぶ際に注目するべきポイント

個人年金保険は選択肢の幅が大きいことがお分かりいただけたでしょうか。自分に合った年金を選ぶために、注意するべきポイントを説明します。

種類・受け取り期間

上の「個人年金保険の種類」で述べたように、個人年金保険には主に「確定年金」「有期年金」「終身年金」があります。
確定年金は被保険者が死亡後も確定している期間は年金を受け取れるのに対し、有期年金は被保険者の死亡後は年金を受け取れません。終身年金は被保険者が生存しているときのみ年金を受け取れます。
年金の種類で保険料は変わります。

受け取り期間でいうと、10年や15年など年金の受け取り期間が定まっている「有期型」と、生涯にわたって年金を受け取れる「終身型」があります。
「有期型」は確定年金や有期年金、「終身型」は終身年金が当てはまります。
万一のときにパートナーやお子さまに資金を残したいから確定年金を選ぶなど、家族の状況によって年金の種類を決めるのも良いでしょう。また、公的年金の上乗せとして個人年金が何年間必要なのかを考えて決めるのも一つの方法です。

返戻率

先述した返戻率は、保険会社や個人年金の種類によって異なります。

確定年金は受け取れる年金総額があらかじめ決まっているため、契約時に返戻率が確定します。
それに対して変額個人年金保険や外貨建て個人年金保険は、受け取り時に返戻率が分かります。
外貨建て個人年金保険は日本円より金利が高いのが利点ですが、ドルなどの外貨を基準にして保険料が決まるため、為替の変動によっては返戻率が下がる可能性があります。

同じ保険料を支払っていても、加入する年金によって返戻率は変わります。
いずれにしても返戻率が100%を下回ると払込保険料の総額より受け取れる年金総額が少なくなってしまうので、加入の前に複数の個人年金保険を比較検討しましょう。

保険料の払込方法

保険会社によっても異なりますが、一般的に保険料の払込方法は4通りあります。

  • 一括払い
  • 年払い
  • 半年払い
  • 月払い

なお、先に見た返戻率を考慮する場合、一般的に、一括払い>年払い>半年払い>月払いの順で返戻率が大きくなります。
また個人年金保険料控除を受けたい場合は、払込期間が10年以上必要ですし、長い期間払うほど控除の対象期間が長くなります。
個々のライフスタイルに合わせて選ぶのが良いでしょう。

支払い手数料

変額個人年金保険に加入する場合は、支払った保険料を特別勘定で運用するためのコストとして数%の手数料がかかります。
手数料は保険料に含まれているため、見落としがちな部分ですが、個人年金保険は長期にわたって保険料を支払う場合が多いので、数%の手数料も考慮に入れる必要があります。

運用する通貨

変額個人年金保険には、日本円で運用する円建て保険と米ドル・ユーロ・豪ドルなどで運用する外貨建て保険があります。
円建て保険は為替が変動するリスクがない分安定していますが、一般的に外貨に比べて利率が低いです。
対して外貨建て保険は日本と比べて金利が高い分、為替変動リスクがあるので保険金受け取り時に円安になれば返戻率が上がりますが、円高になれば損が生じてしまう可能性があります。

安定を取るか利率を取るかは人によって異なると思いますので、よく考えて個人年金保険を選びましょう。

個人年金保険を上手く活用して安定した老後を迎えよう

今回は、1人ひとりの希望や考え方によって自由に選べる個人年金保険をご紹介しました。個人年金保険には、一度加入すると契約で定めた時期まで保険料を払い続けるため安定して老後資金を準備しやすいことや、個人年金保険料控除が対象になるなどのメリットがあることをお分かりいただけましたでしょうか。 選択の幅が広い分、注意点があるので、ポイントを押さえて決めるようにしましょう。

  • 本記事は、公開日時点での情報です。

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