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出産費用はいくらかかる?内訳や平均、使える補助金などをわかりやすく解説

出産費用はいくらかかる?内訳や平均、使える補助金などをわかりやすく解説

ファイナンシャルプランナー 白浜 仁子

ファイナンシャルプランナー

監修:白浜 仁子

fpフェアリンク株式会社 代表取締役。ファイナンシャルプランナーCFP®。1級ファイナンシャルプランニング技能士。元銀行員。結婚・妊活後、専業主婦の期間を経て2008年より独立系FPとして活動を始める。家計管理、資産運用、生命保険、住宅ローン、相続などライフプラン全般について多方面からサポートできるのが強み。西日本新聞マネー情報紙“オーエン”にマンガになって登場するほか、講演、トークショー、執筆など幅広く従事。

妊娠してから日々成長していくおなかを見る度に、愛おしい気持ちがだんだん大きくなっていくのを実感する人も多いのではないでしょうか。体調管理や定期的な妊婦検診でなにかと忙しい妊婦生活ですが、新しい家族を迎えるためにはいろいろと準備をしなければいけません。そのひとつが「出産費用」です。

妊婦さんだけでなく、出産を希望している人も、早めに出産費用を準備しておいても損はありません。出産には大体どれくらいかかるのか、公的な給付制度なども併せて調べておきたいところです。今回は、出産に必要なお金にまつわるアレコレを詳しく解説していきます。

INDEX

出産費用はいくらかかる?

出産費用はいくらかかる?

妊娠が判明した後、出産までは定期的に妊婦健診を産婦人科で受けますが、こちらにかかるお金は「健診代」であって、厳密には出産費用とはいいません。一般的に「出産費用」というのは、母体が産気づいて入院し、出産して退院するまでにかかる費用を指します。では、出産費用は一体いくらかかるのでしょうか。

公益社団法人国民健康保険中央会が調査した出産費用(正常分娩の場合)の平均額は50万5,759円なので、そこから出産育児一時金の42万円を差し引くと、8万5,759円が自己負担額になります。ちょうど妊娠が発覚してから毎月1万円ずつ貯めておくと、充当できる額になります。しかしこのほかに入院準備、ベビーグッズなど出産準備のための諸費用がかかりますので、計画的に出産費用を貯めておいたほうが安心です。

では、公益社団法人国民健康保険中央会が実施した調査結果(※1)を参考に、出産費用について詳しくみていきます。

出産費用の内訳は?

平成28年度の出産費用の全国平均値は50万5,759円です。その内訳としては以下のようになります。

出産費用の内訳

(出典:公益社団法人国民健康保険中央会「正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)」を加工して作成)

こちらは正常分娩の妊婦さんを調査対象としているため、帝王切開や吸引分娩などの異常分娩になった場合は異なります。

内訳の多くが入院中に実際にかかる費用ですが、この中で聞きなれない「産科医療補償制度」というものがあります。こちらは、出産時に重度の脳性麻痺や後遺症を患った赤ちゃんとその家族に対して経済的負担を補償するほか、原因究明、賠償請求を迅速にできるようにつくられた補償制度です(少数ですがこの制度に加入していない施設もありますので念のため確認しておきましょう)。

出産費用は健康保険の適用外

約50万もの金額がかかる出産費用ですが、これらは原則としてすべて自費となります。なぜなら、妊娠、出産は病気ではないため、健康保険が適用されないからです。しかし、妊婦さんの経済的負担が減るようにいくつか公的支援制度が用意されています。妊娠が確定したら市区町村の役所、もしくは保健所に母子手帳を申請する際にどのような制度があるかを確認しましょう(出生育児一時金と出産手当については後ほど詳しく解説します)。

また、出産に関わる費用については、医療費控除の対象となるものもあります。後ほど詳しく解説しますが、定期検診代や交通費なども対象となるのでレシート、領収書などを保管しておき、確定申告で申告しましょう。

出産費用は環境やタイミングで異なる

出産費用は環境やタイミングで異なる

出産費用は、施設の種類や地域、出産のタイミングによっても金額が変わってくるので、出産を希望する施設をあらかじめリサーチをしておきましょう。特に、選ぶ施設によっては出産方法が限定されているところもあるので、漠然とでもどのような出産をしたいか考えておくと選びやすくなります。

施設で費用が変わる

分娩ができる施設は、1.産婦人科がある総合病院、2.産科・婦人科専門の診療所(クリニック)、3.助産所の3種類です。健診のみで分娩機能が備わっていない施設もあります。定期的な妊婦検診は自宅や職場から通いやすい施設で受け、分娩は実家近くの施設にするなど使い分けている妊婦さんもいます。

それぞれの施設でかかる出産費用は異なります。助産所が最も低く、全国の平均値は46万4,943円。次に診療所の50万1,408円。そして病院の51万1,652円です(※1)。

金額の違いは、常駐している医師やスタッフの数、設備、提供するサービスなどによるものです。助産所が低額な理由のひとつに、医師が常駐していないため、医療行為が行われない自然分娩のみを対象としていることが挙げられます(万が一の事態に備え、必ず嘱託医師や医療機関との連携体制を取ります)。

高齢出産、多胎妊娠など妊娠のリスクの程度によっては施設が受け入れられない場合もあるので、まずは妊婦検診を受けている施設に相談してみてください。また、分娩予約ができる妊娠週数はその施設によって異なりますが、人気の施設はすぐに予約が埋まってしまう可能性もあるので、希望する施設がある場合は早めに問い合わせておきましょう。

都道府県で差が出る

出産費用は地域差もあり、都市部の出産費用が高く、地方は低いという傾向が見られます(※1)。

例えば、最も平均値が高いのは東京都の62万1,814円で、そして神奈川県の56万4,174円、栃木県の54万3,457円と続きます。また最も高額の東京都と、最下位の鳥取県(39万6,331円)との差は22万5,483円もあります。今住んでいる地域で産むか里帰り出産をするか悩んでいる人は、こちらもひとつの検討材料にするとよいかもしれません。

お産が始まるタイミングで変わる

妊娠が確定すると出産予定日が算出されますが、実際のお産がいつになるかは赤ちゃん次第です。自然分娩の場合、破水してから、または陣痛が10分間隔となってから入院手続きを行い、子宮口が全開になってから分娩に入りますが、そのタイミングによって、諸々の費用が割増料金となる施設もあります。一般的に入院が休日・祝日・年末年始などの長期休暇にかかる場合、そして分娩が深夜帯にかかる場合は割増料金になるところが多いようです。

出産予定日が長期休暇にかかっているとやきもきしてしまうかもしれませんが、出産はどのように進むかまったく予想がつきません。またストレスを抱えるのもよくないので、「必要経費」と捉えて考えすぎないようにしましょう。

出産費用は出産方法でも変わる

出産費用は出産方法でも変わる

分娩方法はいくつかあり、その方法によっても出産費用と自己負担額は変わります。主に、自発的な陣痛とともに経膣で赤ちゃんを産む「自然分娩」、おなかにメスを入れて赤ちゃんを子宮から取り出す「帝王切開」、そして任意で麻酔などで陣痛を和らげて経膣で産む「和痛分娩」と「無痛分娩」があります。それぞれどれくらいの費用がかかるのでしょうか。

自然分娩の出産費用

最も基本的な分娩方法である「自然分娩」は、正常分娩とほぼ同義です。麻酔などの医療処置をしない、自然な陣痛の発生を待ち、赤ちゃんが膣を通って産まれる出産方法です。平成28年度の出産費用の全国平均値は50万5,759円で、健康保険が適用されないため、原則として全額自費となります(※1)。

帝王切開の出産費用

帝王切開には、逆子などの理由から妊婦検診で正常分娩が困難と判断し、前もって手術日を決定するものと、自然分娩を見込んでいたけれどもお産のときに異常が判明して緊急的に手術を決定するものの2種類があります。いずれも妊婦さんの希望というよりは、医師が必要と判断して選ばれる出産方法です。

異常分娩に区分される「帝王切開」は、手術によって赤ちゃんを取り出すので、医療行為にあたります。そのため、健康保険が適用され、手術料や入院料など医療費の自己負担は3割となります。さらに高額療養費制度を活用することで、自己負担額をおさえることができます。また、医療保険に加入している場合は、入院や手術の保障を受けられるので覚えておきましょう。

和痛出産・無痛分娩の出産費用

「和痛分娩」と「無痛分娩」の2種類の出産方法がありますが、どちらも分娩の際に麻酔などで痛みを和らげる医療行為が伴う出産方法です。「無痛分娩」といっても、痛みがまったくなくなるわけではありません。痛みがないと陣痛がいつ来ているのかわからず、お産が難しくなってしまうため、痛みは残しておきます。そのため、「和痛分娩」と「無痛分娩」は基本的には同じといえます。ただし施設によっては、呼吸法や自己暗示法など、薬を使わずに痛みを和らげようとする出産方法を「和痛分娩」と呼んでいるところもあるので注意してください。また、「和痛分娩」も「無痛分娩」も実施していない施設もあるので、事前に調べておきましょう。

「和痛分娩」、「無痛分娩」のどちらも妊婦さんが希望した場合のみ実施される出産方法で、自然分娩と同じように健康保険の適用はありません。麻酔代や陣痛促進剤の投与代などの医療行為が伴い、その費用分も実費で支払わなければいけないため、自然分娩よりも高額になることが一般的です。

出産で活用したい給付制度とは?

出産で活用したい給付制度とは?

基本的に全額自費となる出産費用ですが、妊婦さんの財布を助ける公的支援制度があります。出産のときに申請できるのは「出産育児一時金」と「出産手当金」の2つで、それぞれ受給できる条件が異なります。

出産育児一時金

「出産育児一時金」は、加入している健康保険に申請すると42万円が支給されます。(しかし、産科医療保障制度に加入していない医療機関などで出産された場合は40万4,000円が支給されます)。これは胎児ひとりに支給されるものなので、双生児の場合は84万円(42万円×2児)を受け取る計算です。この一時金で、妊婦さんの自己負担額の大部分をまかなうことができるので、大変助かる制度です。

本来、出産育児一時金は、出産後に受け取るものでしたが、先に高額な出産費用を立て替えなければならないため、今では直接支払制度や受取代理制度という健康保険が施設に直接支払ってくれるしくみができました。ただ、出産する施設によってはそのしくみを導入していない場合もあるため、確認しておくとよいでしょう。申請期限は出産日の翌日より2年のため、出産日が2020年6月1日の場合、2022年6月2日が出産育児一時金の申請期限日となります。

出産育児一時金

出産手当金

妊婦さんが会社に勤めている場合は、勤務先が加入している健康保険から「出産手当金」を受け取ることができます。パートやアルバイトの人でも、勤め先の健康保険に入っていれば受け取ることができます。

出産手当金は、産休(産前産後休業)中の給与の支払いがない期間でも、家族の生活を保障し、安心して休養できるようにするために設けられた制度です。その額は、過去12ヵ月の給料(標準報酬月額)を基準にした日給の2/3に相当する額で、産前42日前(多胎妊娠の場合は98日)から産後56日目までの計98日分を受け取ることができます。出産が予定日よりも遅れた場合でも、その日数分は支給されるのでご安心を。

出産手当金

しかし出産手当金は後払いです。一般に産後56日経過したら、申請手続きをして受け取ります。支給日までは申請から1~2ヵ月程度かかるので、産休中の生活資金は別途用意する必要があります。早くもらいたい場合は、産前42日と産後56日分を別々に申請することもできます。出産手当金支給申請書には会社記入欄と医師記入欄がありますので、産休に入る前に会社経由で書類を入手しておくと手続きがスムーズです。手続き上不明な点は、会社の担当部署に相談してください。

また、妊娠初期の段階で体調を崩して休職し、そのまま退職してしまった場合でも、

  1. 退職日までに継続して1年以上の被保険者期間があること
  2. 資格喪失時に出産手当金を受けているか、または受ける条件を満たしていること

などの要件を満たせば、給付金を受け取ることができます。

高額療養費制度

健康保険では、年齢・所得によって1ヵ月あたりの医療費の自己負担額が決まっており、その額を超えた場合は申請すると超過分の金額を払い戻してもらうことができます。この制度を「高額療養費制度」といい、異常分娩などで入院が長期化し、医療費が高額になった際に利用すると出産費用の自己負担分を減らすことができます。

申請期間は診療を受けた翌月1日から2年以内で、払い戻しにはかかった医療機関の領収書が必要になるので、原本は捨てずに大切に保管してください。ベッドや室料の差額分など、保険適用外の支払いは対象となりません。もしものときにありがたい制度ですが、給付までに3ヵ月以上かかるという難点もあります。最初から費用負担をおさえたい場合は、事前に健康保険に申請し「限度額適用認定証」の交付を受けるとよいでしょう。医療機関の窓口に提出すると高額療養費適用後の支払いだけで済みます。ただ、急に手術となった場合は、いったん窓口で支払う必要があります。その場合、払い戻されるまでの間は高額医療費貸付制度(払い戻される金額の8割相当額を無利子で貸してもらえる制度)を利用するとよいでしょう。

会社員の場合、一般的に全国健康保険協会(協会けんぽ)、または企業が独自に運営している健康保険組合に加入します。組合によっては、高額療養費の負担上限が緩和されていることもあるので、確認しておくと安心です。

確定申告で出産費用が返ってくるかも?

確定申告で出産費用が返ってくるかも?

妊娠・出産にかかる費用は、医療費控除の対象です。そのため、1年間でかかった医療費が一定額を超えたときに、確定申告をすることで納める税金が安くなります。またこの医療費には、妊娠前・出産後に病気などの治療で支払った医療費とも合算できます。

ただし中には、医療費控除の対象とならない費用もあるので、注意しましょう。

医療費控除の対象となる費用・控除の対象とならない費用

基本的に、治療と直接関係のないものは対象となりません。対象となる公共交通機関を利用した通院費には、領収書のないものが多いのですが、家計簿やスマートフォンのスケジュールアプリなどに明細を記録してください。実際にかかった費用を説明することができれば、領収書がなくても申請ができます。

また、不妊治療代は医療費控除の対象となります。不妊治療に必要な費用の一部を助成する特定治療支援事業もありますが、条件や制限もあり、受給できない場合もあります。多額の費用がかかりがちなので、不妊治療をした人は医療費控除を利用して、財布への負担を少しでも軽くしましょう。

まとめ

まとめ

出産という大仕事の前に、妊婦さんは不安と期待で胸がいっぱいかと思います。少しでも不安を軽くするために、また、信頼できる施設で納得のいく出産ができるように、さまざまな準備をしておきたいもの。出産費用については出産育児一時金で大半がまかなわれるので安心してください。とはいえ出産には想定外の事態もつきものなので、いくぶんか余裕をもって貯蓄しておくことも大切です。きちんと備えて、あなたの大切な赤ちゃんを笑顔で迎えてあげてください。

  • 1:公益社団法人国民健康保険中央会「正常分娩分の平均的な出産費用について(平成28年度)」を参考に記述。
  • 本記事は、公開日時点での情報です。

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