Powered by三井住友カード

like_u

「Like U」は、お金・暮らし・働くことに関する
さまざまなヒントをご提案するメディアです。
三井住友カードは 女性の“あなたらしい”毎日を応援します。

【FPさん教えて】保険の見直し7つのチェックポイントとは?

【FPさん教えて】保険の見直し7つのチェックポイントとは?

ファイナンシャルプランナー 山本麗子

ファイナンシャルプランナー

山本 麗子

女性のためのお金の総合クリニック
「エフピーウーマン」所属ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーとしてFP事務所に勤務しライフプランや保険相談などのキャリアを積む。お金の教養を高めて女性の内面から輝いてほしいという想いから女性だからこその視点や経験をもとに実用的で役に立つ知識とお金についての正しい扱い方について伝えている。
現在、雑誌、講演、テレビ出演などのほか、『お金の教養スクール』の運営を通じて正しいお金の知識を学ぶことの大切さを伝えている。

保障内容や保障される期間、保険料の支払いや期間など、生命保険に加入する際にはさまざまな点を確認して契約する人は多くいますが、一度加入してしまうとそのまま放置している人が少なくありません。

そもそも保険は不測の事態で、経済的に困ることがないように事前に備えておくものですが、ライフスタイルの変化に応じて、必要となる備えは変わります。加入している生命保険は定期的に見直して、必要があれば切替えも検討するとよいでしょう。保険の見直し方によっては保険料が安くなるメリットを得られることもあります。保険見直しについての考え方や、知っておきたい知識を身につけておきましょう。

INDEX

保険を見直すメリットは?

保険を見直すメリットは?

保険で備えられる保障にはさまざまなものがあり、大きく分けると「死亡保障」「医療保障」「介護保障」「収入保障」などがあります。これらは人それぞれのライフスタイルなどによって必要性が異なりますが、ライフタイルの変化に応じても必要性が変わっていきます。

人生の中では家族が増えたり、成長したりとライフスタイルの変化が次々発生するものです。それに応じ、保険を見直すことで最適かつ無駄のない保障内容にすることができます。

また、当然のことですが、保険に加入すると、契約で決められた期間中は保険料を支払い続けなくてはなりません。必要な保障に契約し直すことができれば、それに応じて保険料も変わり、保険料の無駄も省けます。見直しの際に選ぶ保険商品、保険金額などによっては保険料を安く抑えられる可能性もあります。

このように、保険を見直しすることで、保障面でも保険料面でもメリットを期待することができます。

保険を見直したほうがいいのはどんな時?

保険を見直したほうがいいのはどんな時?

必要となる保障が変わる時が保険の見直し時になります。一般的には人生の節目など、新たなライフイベントが訪れる時に保障の必要性が変わりやすいものです。例えば次のようなイベントが訪れる時に見直してみるといいでしょう。

結婚した時や子どもの誕生

結婚しても仕事を続ける人が増えてきており、最近では夫婦で経済的に支え合うことも珍しくありません。相手のことを思い、適正な備えができているか保険を確認することが大切でしょう。特に子どもが生まれると、親としての責任が生じます。自分に万が一のことがあった時の家族の生活や、子どもの教育費を残せるように死亡保障額の見直しが必要になってきます。

マイホーム購入などで定期支出が増えた

住宅ローンを借り入れする際には一般的に「団体信用生命保険」への加入が義務付けられ、返済期間中に債務者に万が一のことがあると団体信用生命保険からローンの残債が一括返済されることになります。このため、世帯主に万が一のことがあった場合、ローンはなくなり、家族が住む家は残ります。自分の死後には住居費が不要になりますから、それに応じて死亡保障額を小さくしても良いでしょう。ローン返済による定期支出が増えると家計全体の支出の見直しが必要になることがありますが、死亡保障額を下げることで保険料を減らすことができます。一方で、万が一収入が途絶えてもローン返済に困らないよう、収入保障保険などに加入しておくのもおすすめです。

子どもの独立で必要な保障が減った

子どもが就職して独立すると、親としての経済面での責任はなくなります。一方、夫婦の老後生活のなかで必要となりそうな、医療保障や介護への備え、老後生活資金に対する必要性が増してきます。大きな死亡保障はいらなくなるかわりに、介護や医療の保障を充実させておきたいものです。

リタイアして収入が年金にシフトした

年金生活になった後に多くの医療費や介護費がかかり、老後資金からまとめて取り崩しが必要になると、その後の生活費が心もとなくなるものです。医療保障や介護への備えは十分か、改めて見直すことが必要です。

年代別に必要となる生命保険のイメージ

ライフステージによって保障を備える時に注視したいポイントがお分かりいただけたと思います。それを踏まえ、年代別に加入しておきたい保険の種類を知っておきましょう。

とはいえ、人のライフプランは十人十色です。早くに結婚して子どもができる人もいれば、一生単身で過ごす人もいます。年代とライフステージはあくまで参考、ライフステージの変化と必要な保険の変化を見るようにしてください。

年代別に必要となる生命保険のイメージ
  • 年代、ライフステージはあくまで一例です。

生命保険の世帯加入率や保険料の平均は?

では実際にどれくらいの人が生命保険に加入しているのでしょうか。公益財団法人 生命保険文化センターが平成30年度に行った「生命保険に関する全国実態調査」(平成30年12月発行)によると、家族のメンバーのうち少なくとも1人は生命保険および個人年金保険(民間保険、簡易保険、JA、県民共済・生協などを含む)に加入している世帯は88.7%を占めています。

生命保険の世帯加入率や保険料の平均は?
  • 月間払込保険料は年間払込保険料を12ヵ月で割った数値のため、1円未満は四捨五入。
    (出典)公益財団法人 生命保険文化センター 平成30年度「生命保険に関する全国実態調査」

世帯主の年齢別に生命保険への加入率を見てみると、独身世帯が多い29歳以下の79.2%は、結婚や出産などで家族が増える30~34歳と比べると7.5%も差があります。年齢が上がると加入率も徐々に上がり、40~64歳は加入率が90%を超えています。特に働き盛りである35~59歳は加入件数が4件に増えているため、家族を含め保障を追加していると考えられます。払込保険料・加入件数は子どもが成人するタイミングの50~54歳をピークに減少していくため、保険を見直すタイミングと捉える人が多いようです。

保険見直し7つのチェックポイント

保険見直し7つのチェックポイント

ライフステージごとに必要になりそうな保障の種類とそれに応じた保険の種類を説明しましたが、実は保険の見直しは、加入している保険を変えないといけないというものではありません。

「加入している保険が必要な保障に合っているか」ということと、「必要な時に必要な保障を得られるような加入のしかたをしているか」をチェックして、今の必要性に合っていなければ最適化を図るというのが見直しの目的です。次のようなポイントに注目しながら加入している保険をチェックしてみましょう。

保険見直し7つのポイント

  1. 保険料は家計に無理のない金額か
  2. 保障額が万が一の際に十分か
  3. 保障期間の適切性と更新有無
  4. 保険料をいつまで支払わなければいけないか
  5. 解約返戻金でいくら戻ってくるか
  6. 掛け捨て型と積み立て型の内訳
  7. 保険金の受け取り人に誤りはないか

保険料は家計に無理のない金額か

保障内容は必要性に合っていても、保険料の支払いが厳しければ長期にわたって継続していくのは難しいものです。例えば保険料の払込期間を長めにしたり、掛け捨て部分の割合を大きめにすることで、同じ保障金額を確保しつつ保険料負担を軽減させることはできます。見直しの際に保険種類の変更を検討してみるのもいいでしょう。

保障額が万が一の際に十分か

必要な保障を備えているつもりでも、保障金額に不足があればいざという時に経済的に困ります。例えば、子どもが独立するまでの生活保障に加え、子どもが自宅外からでも大学に通えるように教育資金を確保できるだけの備えをするなど、今後のライフプランをイメージしながら保障額は適正であるか定期的にチェックすることが大切です。

保障期間の適切性と更新有無

定期保険など一定期間だけを保障する保険では、契約期間の満了がくると保障がなくなります。保障が必要な時期に対し、保障されている期間が適性であるかどうか確認しておきましょう。例えば、定期保険特約付終身保険などでは、子どもが大学に進学する前に更新時期が訪れるケースもあります。更新時には保険料が上がりますから、家計に負担がかからないか確認しておきましょう。更新後の保険料負担も考えながら、更新が来る前に保険を見直してしまうのも1つの方法です。

保険料をいつまで支払わなければいけないか

家計を無理なく運営していくためには、保険料の支払いが「いくら」、「いつまで」必要なのかを確認しておかなければなりません。子どもの進学資金や夫婦のリタイア準備に大きな保険料負担が重ならないかチェックしておきましょう。生涯必要となる医療保険などの保障は、終身払いにして月々の払込みは保険料を低く抑えるという方法もあります。ただしこの場合は一生保険料を払っていくことになりますから、家計全体のバランスに合わせて無理なく保険料を払っていけるか確認しておくことが大切です。

解約返戻金でいくら戻ってくるか

保険商品や契約してから解約するまでの期間などによっては、解約返戻金がほとんどなかったり、あっても既払込保険料を大きく下回る場合があります。既払込保険料と解約返戻金のバランスを図りながら、既加入保険の主契約部分だけを継続させるのが望ましい場合もあります。見直し方法は新たな保険に加入し直す以外にさまざまな方法がありますから、賢い見直し方法を検討してみましょう。

掛け捨て型と積み立て型の内訳

保険には掛け捨てタイプのものと積み立てタイプの保険があります。掛け捨てと積み立ては、どちらもメリットとデメリットがありますが、今の必要性や家計の状況、将来の必要性に合っていることが大切です。常に最適性を保てるように掛け捨て型と積み立て型の内訳を確認しておきましょう。

保険金の受け取り人に誤りはないか

保険には、被保険者、契約者、保険金受け取り人の三者が存在することになりますが、三者の関係によっては保険金受け取り時に贈与税がかかってしまうこともあります。例えば独身時代に契約した保険を継続していて受け取り人が親のままになっているようなケースもあります。契約以降に家族の状況が変わっている場合には、特に受け取り人が適切であるか確認しておきましょう。

保険見直しには注意点も

保険見直しには注意点も

保険の見直しは複雑で、時間のかかる作業ですが、焦りは禁物です。しっかり自分に合った保険を見つけるために、保険の見直しで注意すべき点をまとめました。

新規への切替えか既存契約の増額か

加入している保険が今の必要性に合っているか定期的にチェックすることは必要ですが、必ずしも切替えが必要だとは限りません。一般的に医療事情や社会的な変化に応じて保険商品も新たなものが開発されているものの、場合によっては切替えることでかえって不利になってしまうこともあります。その場合は現在契約している保険に、足りない保障をカバーする特約をつけるなどして増額したり、保障の幅を広げたりすることも視野に入れましょう。

無保険期間をつくらない

見直しで新しい保険商品に切替えをする場合、すぐに旧契約を解約するのは禁物です。加入申し込みから実際に契約に至るまでにタイムラグがあるうえ、診査に引っかかる可能性もゼロではありません。無保険状態の空白期間に万が一のことがあった場合は、保障を受けられなくなります。

将来受け取る返戻金の額を比較する

貯蓄性の高い保険に加入している場合、基本的に古い契約ほど予定利率が高いため、新規に加入する契約よりも解約返戻金の受け取り額は多くなります。また、旧契約を解約するタイミングによっては少額の解約返戻金しか受け取れない可能性もあります。将来受け取る返戻金の額を旧契約と新規契約で必ず見比べましょう。

社会保険でカバーできる部分を調べる

保険のなかには、遺族年金や健康保険の高額療養費制度など、社会保険でカバーできる部分もあります。保険で家計を圧迫してしまわないよう、公的保障でカバーしきれない部分を保険で備えるような見直しを心がけましょう。

プロに相談する

最新の医療事情や保険商品の情報は、やはり保険のプロである勧誘員のアドバイスを参考にすることも1つの手段です。もしくは、今後のライフプランと一緒にお金のことをまとめて相談したい場合はファイナンシャルプランナーに相談するといいでしょう。

まとめ

しっかり検討して加入しても、時の経過やライフスタイルの変化に応じて必要となる保険は変わります。そのまま放置するのではなく、保障内容や保障される期間、払込む保険料の額は適性であるか定期的に見直すことが大切です。必要となる保障は一般的にはライフステージの変化に応じるものです。見直しのタイミングもそれに合わせるといいでしょう。保険の見直し方によっては保険料が安くなるメリットを享受できることもあります。公的保障でカバーできる部分も考慮し、家計負担とのバランスも考えながら、賢い見直しを検討してください。

  • 本記事は、公開日時点での情報です。

ランキング

話題のキーワード

FOLLOW US !

三井住友カード 公式アカウント

Instagram@smcc_likeu

タップして投稿をチェック!

iDeCoの仕組み徹底解説