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タスク管理が苦手な人必見!グループタスクから個人タスクまで管理方法のコツをご紹介
仕事で複数のプロジェクトを同時進行しなければいけないとき、効率的に仕事を進める方法のひとつとして「タスク管理」が注目されています。しかし「タスク管理」がなにかを知っていても、うまく使いこなせていない人も多いのではないでしょうか。
そこで、タスク管理が初めての人も、苦手な人もチャレンジできるように、タスク管理を行うメリットやコツ、そしてすぐに実践できるツールまでご紹介します。
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タスク管理を行うメリットは?
仕事を始める前に、1日の業務を箇条書きにして整理する人も多いと思います。ここで箇条書きにする業務は「ToDo」であることが多いのですが、管理したい「タスク」と混合されがちです。2つは下図のように区別されています。
タスクには、チームで担う「グループタスク(チームタスク)」と、個人で作業する「個人タスク」があります。タスク管理は、プロジェクトで掲げる目標を達成できるように、それら複数あるタスクの量やスケジュールを適切に調整・管理するのが目的です。
そして日々の業務においてタスク管理を行うと、次のようなメリットが4つあると考えられています。
1)仕事内容が見える化できる
プロジェクトの全容が見えないまま、行き当たりばったりで作業を進めても、どこまで進んだか、どこまで進めたら良いのか、進捗具合が見えません。また、チームで取り組む場合は、誰がどのタスクに携わって、誰に責任があるのか不明確では、確認作業に時間をとられてしまいます。
タスク管理では、プロジェクト完遂に必要なタスクをリストアップし、スケジュールと作業工程を組み、チームのメンバーにタスクを割り当てていきます。すると、プロジェクトの全体像を把握することができるうえ、日々の進捗具合やメンバーの作業量などが細かく見えるようになるのです。
2)効率よく仕事ができる
タスク管理を行うと、チームの状況が一目で正確に分かるようになるため、個人で取り組むべきタスクを整理しやすくなります。タスクに優先順位をつけたり、タスクに付随する細かな作業も見えたりしてきます。
また、チーム全体でタスクを適切に割り振ることができるため、メンバーのオーバーワークや作業の実施漏れ防止につながります。無駄なく、無理なく、そして効率よく課題解決に向けて邁進するには、タスク管理が必要不可欠といえるのです。
3)優先順位をつけて上手に時間配分できる
頭で自分のタスクをきちんと整理しているようでも、目の前にあるToDoの締め切りが近いと、そちらを優先してしまいがちです。また自身のタスク量を把握していないと、新たな仕事を引き受けてしまい、スケジュールが過密状態になってしまうことも。
タスク管理を行うと、仕事量と重要度が見える化するので、どのタスクに比重をかけるべきかを整理できるようになります。そして優先度が高い順に組んだスケジュールが見えていれば、タスクごとに適切な時間配分ができ、優先度の低いToDoに振り回されずに済みます。
4)部署やチームのマネジメントに最適
タスク管理を行うと、部署やチームをマネジメントしやすくなるというメリットがあります。その理由として、個人で抱えるタスクとスケジュールが紐づいているため、完了するまでに費やした時間と成果物の質を比較しやすいこと。そしてタスクごとの目標を上司と部下で共有できるため、部署の目標達成確度の向上につながりやすくなることが挙げられます。また、部下にとっても作業をただこなすのではなく、はっきりとした目的意識をもってタスクに取り組むことができるようになる点でメリットがあるといえます。
タスク管理のコツ
ではタスク管理をどのようにして進めれば良いのでしょうか。そのコツを4つのステップで解説します。
1)タスクを全部書き出す
タスク管理を始めるには、まず現在ある仕事のタスクをすべて書き出してリスト化しましょう。自分やチームが抱えている業務内容をしっかりと把握することが、タスク管理のスタートラインとなります。
ただ書き出すだけでなく、プロジェクト別やタスクの種類別などで分けていきましょう。ノートなどにそのまま羅列するのも良いのですが、付箋ごとにタスクを書いていくと後に整理しやすく、便利です。客観的に自身が抱えている量を見るだけでも、仕事にかける時間を見直すきっかけになります。
2)タスクはなるべく細分化する
書き出した後、できた長いリストにうんざりしてしまうかもしれません。それはまだ具体的な作業内容が見えていないからです。タスク管理の次のステップとして、リストアップしたタスクの内容をすべて細分化して、作業する内容を簡単にしましょう。
例えば、プロジェクトA内で挙げたタスクのひとつに「アンケートを採る」があれば、「アンケート案を作成」、「○○社とアンケート実施内容の精査」、「アンケート案を上司に確認」、「○○社へアンケート調査依頼」など、すぐに実行できる作業(サブタスク)へと分解していきます。具体的な作業へ分解することで、タスク達成に必要な時間が分かり、1日、1週間、もしくは1ヵ月単位でこなすべき作業量の正確な把握につながります。
3)各タスクの作業時間を見積もってスケジュールに当てこむ
作業内容を把握したら、次にどのタスクにどれくらいの時間と人員がかかるかを見積もり、スケジュールに組み込んでいきます。グループでスケジュールを共有するには、ガントチャート(※1)やカレンダーなどを利用すると良いでしょう。実際の作業工程や日数が見えると、そのスケジュールが余裕のあるものか、調整が必要なものかを確認できます。チャートやカレンダーは1回作って終わりではなく、都度進行状況に合わせて修正や調整を加えましょう。
- 1ガントチャートとは、管理工程に使用する表。タテ軸に作業内容、ヨコ軸に日にちを入れ、作業に対する必要作業日数・工程数を棒グラフで表す
4)各タスクに優先順位をつける
スケジュールにタスクを組み込み、仕事の全体像が見えたら、緊急度、重要度、成果による期待度の高さなどを参考にしてタスクに優先順位をつけましょう。今やるべきこと、後回しでも良いこと、ほかの人に任せても良いことに分けることで、優先順位に沿った効率的な行動をとることができます。
個人タスクにおすすめのタスク管理ツール3選
複数の仕事を調整・管理するタスク管理は、パソコンやスマートフォンのツールで行うのがおすすめです。数あるツールの中でも個人のタスク管理におすすめのものをご紹介します。
Todoist
「Todoist(トゥードゥーイスト)」は、優先度の高いタスクに集中するために、細かな雑務や優先度の低いものを整理できるツールです。作業開始時間と一緒に登録しておくとアラームでリマインドしてくれるため、自分で時間管理をする必要がありません。また、カレンダーやマップ、データ保管など外部のアプリと連携して、自分が使いやすいようにカスタマイズできるので、個人のタスク管理に向いています。
タスクの進捗具合は1週間、1ヵ月ごとにグラフ化されるので、自身の作業効率や生産性の傾向を分析することができます。もちろんプロジェクトごとにタスクを登録して、チームメンバーと共有したり、チーム間で依頼し合ったりすることもできます。タスク管理初心者の人は、「Todoist」が公開している目的別のテンプレートに沿って管理してみると良いでしょう。
Microsoft To Do
「Microsoft To Do(マイクロソフト トゥードゥー)」は、ToDoリストの作成に近い形でタスク管理ができるツールです。タスクの内容と開始予定日時(繰り返し設定も可能)、優先度を登録しておくとリマインドしてくれます。
「Microsoft To Do」はメールツールの「Outlook」と同期できるため、関連するメールをタスクに紐づけることができます。例えば会議の資料がメールで送られてきた際は、「会議」のタスクにメールを紐づけると、いちいちメールボックスで探す手間を省くことができます。また、スマートフォンとパソコンの両方でツールを使うことができ、更新すればすぐに同期されるので、空き時間にどこでもタスク管理ができて便利です。
Google Keep
「Google Keep(グーグル キープ)」は、日課やタスク管理のほか、思いついたアイデアや気になったものをさっとメモできるツールです。音声を録音すると、ツール内で自動的に文字へ変換してくれます。またメモと一緒に画像も保存できるため、文字では残すことができない感覚的なアイデアも記録できます。クリエイティブな業種の人にも、おすすめのツールです。
Googleのアカウントで同期すれば、パソコンやスマートフォン、タブレットなどでいつでもGoogle Keep を開いてタスクをチェックできます。また、予定を知らせてくれる「リマインダー機能」に時間と位置情報(Googleマップと連動)を登録しておくことができるので、買物リストの作成にも便利です。
グループタスクにおすすめのタスク管理ツール3選
部署やチームにタスク管理ツールを導入する際には、使いやすいシンプルな操作性や、どれだけツール内で作業を完結できるかが選ぶポイントとなります。グループタスクの管理におすすめのツールをご紹介します。
Trello
「Trello(トレロ)」とは、煩雑なタスク管理を簡単にするツールです。タスクは進行状況によって入れ替え、変更、中止などが頻発するため、スケジュール帳で管理するといちいち消して書いてを繰り返さなければいけません。しかしTrelloでは、付箋を貼ったり剥がしたりする感覚でタスクを管理し、さらにチームや取引先と共有することができます。
使い方としては、案件ごとの「Board(ボード)」を作成して、タスクを「Card(カード)」に書き出して登録していきます。各タスクを、未着手・確認待ち・保留・完了などといった進捗具合を書いた「List(リスト)」を作成、タスクひとつひとつに書き出してCardとして各List内に登録していきます。進捗に応じてCardをそれぞれのListへ付箋のように移していくことで、現在どのような状態か、誰が担っているかを確認できます。
Backlog
プロジェクト管理に必要な機能が揃っている「Backlog(バックログ)」は、グループタスク管理に向いているツールといえるでしょう。複数の部署にまたがったプロジェクトでも、各タスクに担当者や期限日を設定することで責任の所在を明確にできます。ツール内でカンバンボード、ガントチャートが作成できたり、文書や素材データの一括管理ができたりするため、Backlog内で作業を完結できるのもうれしいポイントです。
コミュニケーションツールやカレンダー、メールなどといった外部サービスと連携することで、これまでの作業環境を変えることなく導入ができます。ほかにもiOS・ Android™ アプリでも提供しているため、外出先でもリアルタイムで最新のステータスを確認、更新できます。
Jooto
「Jooto(ジョートー)」は、クラウド型のタスク管理ツールで、個人のタスクも、グループタスクもバランスよく管理できるツールです。ツール内で複数のプロジェクトを一元化できるうえ、フィルターをかけることで、参加しているプロジェクトから自分が今こなすべきタスクを抽出することができます。
基本はドラッグ&ドロップの操作なので、タスク管理に慣れていない人でも簡単にかつ直観的に使いこなすことができます。Jootoならではの特徴として、タスク内にチャットが設置されているため、話題をそのタスクにフォーカスしながら情報共有でき、認識齟齬を防ぐことができます。またタスクには動画、デザインファイル・画像など大容量のファイルの紐づけができます。もちろん外部のコミュニケーションツールや、カレンダーとの連携もできます。
まとめ
情報の見える化により、頭の中を整理できて、生産性の向上につながるタスク管理。一見難しそうですが、ツールを上手に使いこなせば、誰でも仕事の効率化が実現できます。ぜひ記事を参考に、自分の仕事スタイルにぴったりなものを選んでみてください。
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