自分好みのワインを調合できるワインバー「つくるの」に行ってきた
![自分好みのワインを調合できるワインバー「つくるの」に行ってきた](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_main.jpg)
INDEX
銀座線末広町駅と日比谷線仲御徒町駅から歩いて数分、国道4号沿いにある「tukuruno(つくるの)」というワインバーが大変ユニークなので紹介させてください。
![ワインバー「つくるの」外観](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_01.jpg)
見た目がオシャレなだけでなく、こんなに面白いワインバーには行ったことがありません。グループで行くのはもちろん、1人で行っても相当楽しめます。
なにがそんなにすごいのかって、まずはこの看板を見てください。
はい。
![ワインバーの看板「『こんなワインあったらいいな』を現実に」](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_02.jpg)
はい。
![ワインバーの看板「創作ワイン飲み放題/時間制限なし」](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_03.jpg)
えっ!
![ワインバーの看板「時間制限なし」](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_04.jpg)
そうなんです。
ここは月額5,500円(税込)で毎日飲み放題になってしまうという“サブスク”ワインバー。
しかも置いてあるワインはどれも特徴的で美味しい。ワインにしっかりこだわった、ちゃんとしたワインバーです。
「本当にこれでお店やっていけるの?」って心配になってしまいますね。
というわけで、1人で思いっきり飲んできました。
![ワインが陳列されている写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_05.jpg)
おつまみは隣のコンビニで!?
席に座ると、「スパークリングでも飲みます?」と聞かれたのでまずは1杯もらうことにしました。
![スパークリングワインの写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_06.jpg)
これは甲州(ぶどう品種)を使った「酵母の泡」というスパークリングワイン。すっきりと飲みやすい。
酵母の泡はロゼもあるし、ベーリーAを使った赤のスパークリングもあります。
![スパークリングワインの写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_07.jpg)
グラスはすべて1杯770円(税込)ですが、3,300円(税込)で1日飲み放題になります。
当然、今日は飲み放題でいきます。さて「なんか軽くワインに合うおつまみでももらおうかな」ってなるところです。しかしこのお店にフードメニューはありません。
なぜなら、さっきの入口の看板にも書いてありましたが、このお店は食べ物は何でも持ち込みOK。そもそもフードを提供していないのです。
なので隣のコンビニにでも行きましょう。
![コンビニで買ったサラダ、ソーセージなどの写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_08.jpg)
うん。これで十分だし、むしろ落ち着く…。たことブロッコリーバジルサラダはキリッと冷えたスパークリングに絶対合うと思っていました。
![タコとブロッコリーバジルサラダの写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_09.jpg)
ちなみにお皿やお箸などは揃ってるので、器を変えて食べたい人は店員さんにお願いしましょう。
月額5,500円(税込)の飲み放題会員になったら、毎日コンビニのお惣菜を持って通ってしまいそう。どうせ家で1人で飲むならこのお店に来て1杯やったほうがいいじゃないですか。
ワインバーなのに缶ビールを持ち込んで飲んでる人もいます。
![缶ビールを持ち込んでいる人の写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_10.jpg)
お酒の持ち込みも大歓迎だそうです。「クラフトビールを持ち込む人はけっこういますよ」と店員さん。とてもおおらかなお店です。
ソーセージをレンジで温めてくれました。家みたいです。
![温めてもらったソーセージの写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_11.jpg)
他人がつくった創作ワインを飲むのが楽しい
冒頭で紹介したように、このお店の名前は「tukuruno(つくるの)」。その名のとおり、お客さんは自分好みにブレンドしたオリジナルワインをつくることができます。
なので、カウンターに並ぶワインを見ると…
![創作ワインのラベル](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_12.jpg)
「陽が傾いてきた頃にフライング気味に飲み始めもうやめたくなっちゃったのについやめられなくなるワイン」
![創作ワインのラベル](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_13.jpg)
「ホームパーティーでみんなが笑顔になるワイン」
これらはすべてほかのお客さんがブレンドしたワイン。どんなイメージで作ったのか、それがそのままワインの名前になっています。
特に面白いのがこういうワイン。
![創作ワインのラベル](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_14.jpg)
「大好きな女優さんのイメージで」
このワインはいつも大人気。作者はどの女優さんをイメージしたんだろう…などと考えながら飲んで、自分の想像する女優さんを言い合うのが楽しい。
ということで、今日も飲んでみました。
![ワインを飲んでいる写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_15.jpg)
まあ答えは作者しか知らないので、誰だかわからないんですが。
そして奥に見える「西島秀俊さんを思って…」というワイン。
![創作ワインのラベル](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_16.jpg)
作者は俳優の西島秀俊さんのファンなんでしょう。
実際にこのワインを飲むと、かすかに西島秀俊さんの姿が浮かんでくるから不思議。気になる方は、ぜひ一度お店に行って飲んでみてください。
誰でもオリジナルワインをつくれるキットがある
tukuruno(つくるの)では、4,290円(税込)のワイン創作キットを購入すると自分でもワインが作れちゃいます。せっかくなのでやってみましょう。
![ワイン創作キットの写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_17.jpg)
こちらが創作キット「WINE BLEND PALETTE」。5種類のワイン原酒がセットになっており、これらをブレンドすることでオリジナルのワインを作り上げます(これをワイン用語で「アッサンブラージュ」といいます)。
さて、どんなワインを作ろうか? と思っても、いきなりイメージが湧いてくるものでもないですし、そのイメージをどうやってワイン原酒の組み合わせで表現すればいいかもわかりません。
なのでまずはアッサンブラージュの教本に従って、それぞれの原酒を混ぜることによって起きる味の変化を楽しんでみましょう。
![教本の写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_18.jpg)
スポイトでカベルネ原酒を15ml吸い取って、
![創作ワインを作っている写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_19.jpg)
グラスに注ぐ。
![創作ワインを作っている写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_20.jpg)
次は同じカベルネ品種の樽熟成を15ml吸い取って…。
![創作ワインを作っている写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_21.jpg)
またグラスに移していく。
![創作ワインを作っている写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_22.jpg)
これで2種類のブレンドができました。ここでまず味見をしてみます。カベルネ・ソーヴィニヨンの果実味と複雑さにさらに奥行きが出てきました。
![創作ワインを作っている写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_23.jpg)
さらにメルローを足すとどんな味の変化があるのかチェック。フレッシュさと果実味が加わりました。
![創作ワインを作っている写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_24.jpg)
その他にもマスカット・ベーリーAはライトで軽やか、プティ・ヴェルドは重厚な味わいが特徴でした。なんとなくそれぞれのワイン原酒の持つ個性がわかってきました。
![創作ワインを作っている写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_25.jpg)
オリジナルワインをつくって遊んでみよう
じゃあ実際にどんなワインをつくるか。
僕はライターという仕事をしているので、試しに「締め切りギリギリまで粘った仕事を終えた後のようなスカッとした気分のワイン」をつくってみたいと思います。
とはいえ、どうやって配分を決めればいいのか…となりますが、安心してください。tukuruno(つくるの)には強力な助っ人としてソムリエ資格を持った店員さんもいます。
![ソムリエの写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_26.jpg)
自分のイメージするワインを言葉でなんとか伝えると、「それではまずこんな配分で作ってみましょう」と提案してくれました。
![配分を書いた図](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_27.jpg)
カベルネ・ソーヴィニヨンとメルロー主体にベーリーAをアクセントとして用いるパターンと、メルローをやや増やしたパターンの2つを作ってみます。
スポイトの使い方もだいぶ慣れてきました。
![創作ワインを作っている写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_28.jpg)
できたワインを飲んでみると、おおお! すっきりとした味わいながら、その余韻はどこまでも深く、まるで長い原稿を納品した後のような何とも言えない肩の荷が降りた感覚!
![創作ワインを飲んでいる写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_29.jpg)
これはまさにイメージしていたワインそのもの…!
みたいな遊びができるんです。楽しい。
こうやって一通り自分でアッサンブラージュをやってみると、この「西島秀俊さんを思って…」というワインの完成度の高さに改めて気付かされます。
![創作ワインのラベル](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_30.jpg)
人を思い浮かべてワインを作るのはけっこう難しい。
ソムリエの方も、この西島ワインは素晴らしいと話していました。
![ワインを注いでいる写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_31.jpg)
ちなみに自分でアッサンブラージュしたオリジナルワインは、月額会員になればレシピ化して常にこのワインバーに置いておくことができます。
カウンターに置いてある個性的な名前のワインはすべて月額会員の方がつくったレシピ。まとまった本数がお店に置かれるので自分がまた来たときにも飲めますし、たくさんのお客さんに飲んでもらうこともできます。
試しにワインをつくってみて、気に入ったものができたらその場で月額会員になってみるのもいいかもしれません。
コンビニおでんに宅配ピザ、とにかく自由なワインバー
![コンビニおでんの写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_32.jpg)
味の染みたコンビニおでんの大根に、柚子胡椒を少し。これ白ワインにすごく合うのでおすすめです。
持ち込みの食材で無限のマリアージュを楽しめるのもtukuruno(つくるの)の素晴らしいところです。
隣のお客さんはお店に宅配ピザを注文してました。これだってもちろんありなんです。
![宅配ピザの写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_33.jpg)
1枚もらってしまった。こういうやり取りもよくあります。「よかったら、これどうぞ」といった温かい交流が多いので、1人で行っても退屈しません。
![宅配ピザの写真](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_34.jpg)
店内はカウンターに、テーブルが1つ。あとは4〜5人用の個室を1つ準備中とのこと。
![ワインバーの内装](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_35.jpg)
月額会員の方はいつ来てもワインが飲み放題。会社帰りにふらっと立ち寄って、1杯飲んで帰る人が多いそうです。そういう場所があるっていいですね。
![ワインバーの内装](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_36.jpg)
ワインバーのサブスク、いかがでしょうか。ワインを作りたい方、勉強したい方には特におすすめです。
店舗情報
![ワインバー「tukuruno(つくるの)」の外観](/mem/hitotoki/column/img/ohitori_winebar_img_37.jpg)
tukuruno(つくるの)
住 所 :〒110-0016 東京都台東区台東2丁目28-3 1F
営業時間:18:00~23:00
定休日 :日曜/祝日(イベント利用可)
※記載している価格は取材当時の金額です。
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narumi
編集者/ライター/ラジオパーソナリティー
ミレニアル世代の若手ライターです。テック媒体の記者を経て、ブロガー、松屋のカレー専門家、Web編集者。趣味はダイエット、好きなものはガジェットとポッドキャスト。
書籍「やせたいならコンビニでおでんを買いなさい」/日経BP
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