よりみちでヒトトキ ~470円の至福~京都「サウナの梅湯」はサウナとの距離がぐっと近づく銭湯だった
「よりみちでヒトトキ ~470円の至福~」では、みなさんにぜひ足を運んでほしい銭湯をテーマごとにご紹介。
今回は、いま密かなブームとなりつつある「サウナ」がテーマ。ほぼ毎日サウナに通うほどの「サウナ好き」で知られる女優の清水みさとさんと一緒に、京都にある「サウナの梅湯」にお邪魔します。
銭湯好きのあいだでは度々話題にあがる「サウナの梅湯」。銭湯好きを虜にする理由や関西と関東の銭湯の違い、さらにはサウナ・スパ健康アドバイザーの資格をもつ清水さんに、オススメのサウナの入り方を紹介してもらいます。
INDEX
名物店主のいる銭湯に若者が集まるワケ
「サウナの梅湯」があるのは京阪本線「清水五条」駅から徒歩6分、五条楽園と呼ばれる旧遊郭地帯。目の前に高瀬川が流れる木屋町通り沿いにあり、すこし歩けば鴨川もすぐそばという京都の下町らしい景観が特徴です。
「サウナの梅湯」は明治時代~昭和初期に建てられた建物だそうで、2階の欄干や目を引くネオンライトがレトロな雰囲気をそのまま残してくれています。
店内に入ってすぐのフロントで出迎えてくれたのは「サウナの梅湯」店主の湊三次郎さん。24歳のときに「サウナの梅湯」から銭湯経営をはじめ、現在は2軒の銭湯を経営しているうえ、2019年7月にはさらに2軒の経営を始めるそうです。
「サウナの梅湯」は、銭湯・サウナ好きのあいだではよく知られた存在なのですが、その理由は銭湯自体の魅力はもちろんのこと、三次郎さんの活動や人柄もあってこそ。
そのため、入口正面にある柱には、著名人のサインや京都を中心とした全国のカルチャー系のお店やアーティストのステッカーがびっしり!
とある有名俳優が置いていったという、魚のビニール人形もぶら下がっていました。どの俳優さんかは、ぜひ直接聞いてみてください!
サウナ好きをトリコにする「サウナの梅湯」の真髄に迫る!
それでは、いよいよ数多くの銭湯好きを唸らせてきた「サウナの梅湯」の浴場内に入っていきましょう。
脱衣所は天井が高く開放感があり、天窓からは明るい光が差し込んでいました。築年数を感じさせない清潔感があります。
ドライヤーはもちろんのこと、女湯には化粧落しと化粧水も設置してあり、浴室にはシャンプー&ボディソープも。そのほかアメニティもフロントで購入かレンタルができるので、手ぶらで行ってもなんの心配もありません。
ちなみに、みんなが指差している天井にあるステンドグラス風の装飾は、平成初期に改装した際のもの。
今回のメインテーマでもある名物のサウナは、ツウ好みの高温(サウナ計で100度超え……!)をキープしつつも不思議と苦しさを感じにくく、初心者でも挑戦しやすい印象でした。
とはいえ、初心者にとってはサウナも水風呂も最初の一歩がなかなか出にくいもの……。
そこでサウナ・スパ健康アドバイザーの資格を持ち、自身もほぼ毎日サウナに通う生活を8年続けているという清水みさとさんに、おすすめのサウナ入浴法を伺ってみると……?
清水さん「サウナ初心者は、最初から『何分入る』などと決めずに、自分の苦しくない範囲でまずは始めてみてください。1回目って、正直言って絶対にツライはずなんです。サウナは暑いし、水風呂は冷たい。でもそこでくじけずに、ぜひ2回目に挑戦してほしいですね。2回目からは、きっとたのしめるはずなので!
私自身、以前は『サウナは何度以上で、水風呂は何度以下で……』などと温度や数字を気にしていたんですが、最近はそれだけじゃないと思うようになってきました。わたしのよく行く銭湯も、水風呂はキンキンだけどサウナはそこまで高温じゃないんです。だけど、とてもリラックスした状態でいられるのが気に入っていて。そういう『心が落ち着く銭湯』を見つけて、体の反応を大切にしながら入浴するのが大事だと思います!」
「何分間入る」や「サウナ・水風呂が何度だからいい」、などの数字にとらわれず、自分の体が気持ちよくいられる感覚を大事にすべき!と教えてくれました。
ちなみに、1回目のツラさをうまく乗り越えるコツは「2回目に『一緒に行こう!』と誘ってくれたり、背中を押してくれる人と一緒に行くこと」とのこと。
サウナデビューを考えている人は、ぜひ「2回にも付き合ってくれる人」と一緒に、一歩目を踏み出してみてください!
湯上りは、2階でまったりくつろぎコースが大正解!
お風呂上がりには、ぜひ2階へ行ってみてください!
2018年8月、煙突のリニューアルを機に解放された2階には、休憩スペースのほか、マッサージ店「笑う花」とタトゥースタジオ「狐や」も併設されています。
まとめ
建物自体が持つ高いポテンシャルと、若き銭湯経営者のセンスによって多くの銭湯好きが足を運ぶ「サウナの梅湯」。今でも薪で沸かしているお湯は柔らかく、芯から温まります。おなじく天然地下水を使用していてトゲのない水風呂や、高温だけど苦しくないサウナなど、サウナデビューにうってつけの条件も揃っています。
営業時間は14~26時と深夜まで営業しているうえ、土・日は6時~12時で朝風呂もやっているので、京都の新たな観光・ナイトスポットとしてもおすすめです。
京都に足を運んだ際には……いや、京都観光の際には「サウナの梅湯」をぜひとも旅程に組み込んでみてください! 京都旅行の奥行きがぐーんと深くなり、サウナとの距離がぐっと縮まるはずです。
それでは!
銭湯情報
サウナの梅湯
住 所 :〒600-8115 京都市下京区木屋町通上ノ口上ル岩滝町175
電 話 :080-2523-0626
営業時間:【月~金曜】14:00~26:00 【土・日曜・祝日】6:00~12:00、14:00~26:00
定休日 :木曜日
入浴料金:
大人(12歳以上):430円(税込)
中人(6歳以上12歳未満):150円(税込)
小人(未就学児):60円(税込)
※記載している価格は取材当時の金額です。
※入浴料金にサウナ料金を含みます。
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東京銭湯
- TOKYO SENTO -
2015年に銭湯特化型のウェブメディアとして誕生。独自の企画・取材記事のほか、企業コラボやイベント情報など、幅広く銭湯にまつわる情報をお届けしている。おもに10~30代の若年層をターゲットに、おもわず銭湯に行きたくなるような、銭湯の魅力を伝える記事を配信中。
Twitter:https://twitter.com/tokyosento_com
※別ウィンドウで東京銭湯 - TOKYO SENTO -のサイトへリンクします。木村衣里
「東京銭湯 - TOKYO SENTO -」編集長。
2018年7月に独立し、フリーランスの編集者・ライターに。同時にWebメディア「東京銭湯 - TOKYO SENTO -」の編集長に就任。フリーランスの編集・ライターのギルド的チーム「Huuuu」にも所属している。全国を飛び回りながらいろんなお風呂にはいるのが好き。
Twitter:https://twitter.com/kimurairi
清水みさと
(しみず みさと)
1992年3月5日生まれ。奈良県出身。女優。
8年前にサウナを好きになり、ほぼ毎日サウナに通い、特に銭湯サウナを愛している。ホームサウナは駒の湯。劇団オーストラ・マコンドーに所属し、舞台を中心に活躍中。現在、サッポロビールTVCM 風味爽快ニシテ出演中、ACジャパン(日本心臓財団)TVCMのナレーションを担当中
Instagram:https://www.instagram.com/misatoshimizu35/
Twitter:https://twitter.com/misato0305