今月のメッセージMessage

花組公演『CASANOVA』、劇場でお待ちしております!

明日海りお 今月のメッセージ  このメッセージが更新されるころには、花組公演『CASANOVA』が宝塚大劇場で開幕しています。

 今作は、数多くの女性と浮名を流した、世界的に知られる稀代のプレイボーイ、ジャコモ・カサノヴァの生涯を描いたミュージカル。カサノヴァは、これまで映画などでさまざまな描かれ方をしてきましたが、今作ではドロドロとした恋愛のなかにいる人物というよりは、人生を自由に生きている男性として描かれています。詩人や作家、占い師などいろいろな職業に就いたりして冒険しつつ、恋を楽しみつつ日々を進んでいく、とてもアグレッシブでコミカルなキャラクターだと思います。
 だから作品全体としても、特に1幕は明るく楽しい雰囲気。ヴェネチアの風紀を乱した罪で投獄されたカサノヴァが脱走するところから始まります。ちょうど脱走したときにヴェネチアのカーニバルが行われていて、カサノヴァを助けようとする女性が次々と現れて、大騒動に。そのドタバタした雰囲気のなかで、修道院での行儀見習いを終えたばかりの女性、ゆきちゃん(仙名彩世)演じるベアトリーチェに出会います。これまで自由に生きてきたカサノヴァですが、彼女から「愛を軽んじている人は嫌だ」と言われてしまい、人生を見直して徐々に変わっていきます。

 そして、この作品の魅力は、なんといっても作曲家のドーヴ・アチアさんが、全曲書き下ろしてくださった音楽。アチアさんと実際にお会いしてお話させていただきましたが、とても素敵で気さくな方でした。宝塚のことや男役のキー、歌唱法など、さまざまなことに興味をもってくださり、いろいろなことをお話させていただきました。
 楽曲は1曲ごとにまったく色が異なり、とても多彩。マンドリンの音色も入っていて、イタリアらしい雰囲気の曲もありますし、ロックテイストのかっこいい曲、ダイナミックな曲など、どの曲も聞き応え十分。物語もナンバーによって展開していくので、ぜひ楽しみに聞いていただけたらと思います。

 作・演出の生田大和先生とは、これまでバウ公演『春の雪』や『ラスト・タイクーン-ハリウッドの帝王、不滅の愛-』でご一緒させていただきました。それらの作品もそうですし、出演していない作品も含め、先生の描かれる繊細な世界観が大好きです。作品の世界を大切にされる方なので、ポスター撮影もカツラの色や形をどうするかなど、いろいろとお話させていただき、試行錯誤しながら行いました。並々ならぬ気合いで作ってくださっているので、私たちもそんな先生の思いに応え、いい作品になるよう、頑張っています。
 そのポスターにも「人生には恋と冒険が必要だ」と書いてあるとおり、冒険譚で楽しい場面も多いので、肩の力を抜いて明るく観ていただけるのではないかな、と。花組は最近、どちらかというと重めのテーマの作品が多かったので、私たち自身も楽しんで演じています。皆様、どうぞ劇場に足をお運びくださいませ。お待ちしております。

とても楽しかった『タカラヅカスペシャル2018』。

明日海りお 今月のメッセージ  少し前のことになるのですが、『タカラヅカスペシャル2018』のお話も少し……。皆様からの公募で選ばれた曲を歌うコーナーで、私は『ル・ポワゾン』というショーの曲を歌わせていただきました。この曲だと決まったときから、お芝居の曲ではないので、どういう風に表現しようかと模索。剣幸さんをはじめ、皆様がどう歌っていらしたのか映像を改めて拝見したところ、煌びやかなスターの方が歌い継がれていかれるのですが、どの方も本当に素敵でした。そんな曲をほぼフルコーラスで歌うので、どうやって表現しようかと意気込みすぎた結果、稽古場では気合いが入りすぎて全然かっこよくなくなってしまって……(笑)。だから本番は、いらない力を抜くように心掛けて、曲の良さを生かそうと思って歌いました。皆様、いかがでしたでしょうか。

 同期のだいもん(望海風斗)とのデュエットもありました。「One Heart」の「友を信じて」という歌詞の楽曲を歌いましたが、花組での一緒の時代を経て、お互いトップで組の代表として立って歌えていることに、本当に胸が熱くなりました。手をガシッと握る振付があったのですが、お互いのいろいろな思いがこもった感覚がありました。
 花組コーナーでは、2018年に上演した作品の楽曲を歌い、久々に『ポーの一族』の世界観を表現したり、ゆきちゃんと『MESSIAH(メサイア)―異聞・天草四郎―』の曲をデュエットしました。ほかにも、月組時代に出演していた『レ・ビジュー・ブリアン』の曲も歌えてうれしかったですし、星組のトップ娘役のあーちゃん(綺咲愛里)と初めて歌えたことも、楽しかったです。ほかにも、同期の皆と楽屋で笑い合ったりと、充実した時間を過ごすことができました。

下級生が頑張っている姿を観て、うれしくなりました。

 先月はカチャ(凪七瑠海)主演の『蘭陵王ー美しすぎる武将ー』のお話をしましたが、12月はほかに、れいちゃん(柚香光)主演の全国ツアー公演『メランコリック・ジゴロ』『EXCITER!!2018』も観に行きました。私が観たのは千秋楽の前日だったため、皆の熱気も上がっていて、大盛り上がりでした。全国ツアー組は、元気なメンバーが集まっていたこともありますし、下級生たちがかなり出ていたので、「若いな」と……(笑)。下級生まで1人ひとりが必死にやっている姿を観て、うれしくなりました。

 れいちゃんは、普段から振り幅がすごい人。繊細でなんでも敏感にとらえる面もありますが、お客様の前でスイッチが入ったときには、スターならではの華やかさが前面に出る。この全国ツアーでもそんなれいちゃんの大きな武器が表れていたと思います。
 マイティ(水美舞斗)もとても華やかで、実力も申し分ない人。お芝居でもショーでも大活躍で、光っていました。れいちゃんも、そんなマイティが側で支えてくれて、とても安心感があったと思います。2人とも個性が異なるので、それぞれのアプローチの仕方がもっと違ってくると、魅力が際立って組全体も面白くなるのかなと感じました。

 はなちゃん(華優希)とひとみちゃん(舞空瞳)も、とても頑張っていました。2人は普段、稽古場などでもいつも一緒にいて、いろいろと話し合っている姿が本当にかわいらしい。2人とも舞台ではとても肝が据わっていてすごいなと感じますし、個性が違っているので、これからも楽しみです。先日、はなちゃんが次期トップ娘役に就任するということが発表されました。はなちゃんはとても謙虚で常に一生懸命な人なので、ぜひ頑張ってほしいと思います。

 両作品ともれいちゃん、マイティにとってとても思い入れのある作品ですし、お客様も花組育ちの2人が演じ、全国を回って公演するということを喜んでいただけたのではないかと思います。2人とも、お稽古場では公演期間中の体調のことなどを気にしていましたが、あの2人なら絶対に元気に帰ってくるだろうな、と心配していませんでした(笑)。そして思ったとおり、会場でお客様からパワーをいただき、大きくなって帰ってきました。2人をはじめ、花組メンバーを応援してくださった皆様、ありがとうございました。

※このメッセージは、1/18(金)に届いたものです。

●ローマorヴェネチア

ローマもいいですが、やはり作品の舞台でもあるのでヴェネチアかな。水が満ちた広場、細い水路を縫うようにゴンドラが進む様子などの映像を見ていると、本当に素敵だな、と。街全体が映画のセットのような、ほかの都市にはない景観ですよね。先日「東京ディズニーシー」に行った際にヴェネチアのような雰囲気のところがあり、みんなで「こんな感じかなぁ」と想像を膨らませていました(笑)。

バレンタインor節分

日本人としては節分を選びたいところですが……バレンタインで(笑)。ファンの皆様も、毎年たくさん愛を届けてくださるので、男役冥利に尽きます。そして毎年、娘役さんたちもそれぞれが趣向を凝らしてくれて、いつもチョコチップクッキーをくれる子、お菓子に見立てたまつげケースをくれる子などなど。みんな手間暇掛けて作ってくれるのが本当にうれしいです。男役の特権ですね(笑)。