冠協賛公演特別コーナー:三井住友VISAカード
冠協賛公演特別コーナー【過去の冠協賛公演出演者が語る  私の「FAVORITE SCENE」(フェイバリット シーン)】
月組トップスター・珠城りょう
<プロフィール>
たまき・りょう
2008年入団、月組に配属。'10年『THE SCARLET PIMPERNEL』で新人公演に、'13年『月雲の皇子』でバウ公演に初主演。大きな存在感と確かな実力、繊細な芝居心で活躍。'16年文京シビックホール公演『アーサー王伝説』でトップスターに就任。

月組トップスター・珠城りょう '18年月組 『エリザベート―愛と死の輪舞(ロンド)―』

第1幕第15場「シシィの居室」

月組トップスター・珠城りょう

 主題歌「愛と死の輪舞」を何度も歌うのですが、その都度微妙に心情が変わっていきます。そのなかでも好きなのが、フランツへの最後通告を突き付けたエリザベートに忍び寄るシーン。死へ誘うけれども拒絶されて扉から出ていくときの、あの苦しく切ない表情がとても好きです。まるで人間のような感情が露になっていて、すごく象徴的だと思います。トートは“死”なので生命力というのではないですが、まとっているエネルギーが強い。だからこそ、こういう繊細なところと、「最後のダンス」を歌うときのようなエネルギッシュなところと、感情の振れ幅が大きいのだと思いますね。そこが、人間よりも人間らしい、トートの魅力なのかなと思います。

第1幕16場「ウィーンの街頭」

月組トップスター・珠城りょう

 客席で観ているときから、「ミルク」と呼ばれるこの場面が印象的でした。トートが民衆のなかに溶け込んでいて革命を煽るシーンですが、トートだけでなく同時代に生きている人たちのエネルギーがすごい! 最後に銀橋にずらっと並ぶシーンは、圧巻ですよね。こういう民衆のシーンでは役者1人ひとりのエネルギーが役を通してダイレクトに伝わってくるので、すごく好きですね。

第2幕第15場「エピローグ」

月組トップスター・珠城りょう

 トートとエリザベートの昇天の場面。あさこさん(瀬奈じゅん)がトートを演じられた2009年の公演に最下級生で出演していたのですが、舞台袖から毎回観ていて、いつも感動していました。エリザベートの解放された表情と、長年追い求めてきた人が自分を受け入れて側にいることに対する何とも言えないトートの表情がすごく素敵で……。ちゃぴ(愛希れいか)と私が演じた最後の場面はどうでしたでしょうか。公演は終わっていますが、ぜひDVDでチェックしてみてください(笑)。