冠協賛公演特別コーナー:三井住友VISAカード
冠協賛公演特別コーナー【過去の公演出演者が語る 冠協賛 Play Back(ブレイバック)】
月組トップスター・珠城りょう
<プロフィール>
たまき・りょう
2008年入団、月組に配属。'10年『THE SCARLET PIMPERNEL』で新人公演主演に抜擢され、大器の片鱗を見せる。'13年『月雲の皇子』でバウ公演に初主演を果たす。新人公演やバウ公演に主演するなど、確かな存在感、安定した実力で活躍。'16年文京シビックホール公演『アーサー王伝説』で月組トップスターに就任。1月より、大劇場でのお披露目公演『グランホテル』『カルーセル輪舞曲(ロンド)』が上演中。

月組トップスター・珠城りょう '12年月組 『ロミオとジュリエット』

月組トップスター・珠城りょう

 『ロミオとジュリエット』では、「死」の役をさせていただきました。この役は、一言も発することなく、ただダンスなどの動きだけですべてを表現しなければいけない役。死という本来目には見えない存在を具現化することもそうですが、ダンスの技術的な面でもかなり苦労した役でした。

 ロミオに死を感じさせ、怯えさせるという役割で、舞台にいるだけで「死」の雰囲気を醸し出さなければいけません。目線や表情、手の使い方などの身体表現で工夫することはもちろん、存在感も求められるので非常に難しかったのですが、とても勉強になりました。
 当時は入団5年目でしたので、いまだったらもっといろいろな捉え方ができたのではないか……と思うこともあります。ですが、この役を演じさせていただいたことで、どうしたら声を使わずに思いを伝えることができるのか、考えるいい機会となりました。

 また新人公演では、ロミオ役をさせていただきました。ロミオを演じたことで、死がどういう立ち位置にいたらいいのか客観的に考えることができ、そこで感じたことを本公演に取り入れていきました。『ロミオとジュリエット』の楽曲はどれも素晴らしく、あの名曲の数々をロミオ役として歌わせていただけたことは、本当に貴重な経験でした。

 新人公演のなかでも少し上級生になってきたころに、死とロミオの2つの役をさせていただいたことで、気持ちも一段と引き締まりました。両役ともとても悩みましたが、一生懸命立ち向かいながら取り組んだことを覚えています。私自身のなかで、1つの節目ともなった公演ですね。