冠協賛公演特別コーナー:三井住友VISAカード
冠協賛公演特別コーナー【過去の公演出演者が語る 冠協賛 Play Back(ブレイバック)】
花組・芹香斗亜
<プロフィール>
せりか・とあ
2007年入団、星組に配属。'10年『愛と青春の旅だち』 新人公演に初主演し、華やかな存在感に注目が集まる。'12年、花組に組替え。'13年『フォーエバー・ガーシュイン−五線譜に描く夢− 』でバウ公演初主演。'14年『エリザベート』では、役替わりでルドルフと革命家のジュラの2役を演じる。現在、花組の男役スターとして、恵まれた容姿と華やかな存在感、硬軟自在な演技力で組を支えている。

花組・芹香斗亜 2014年花組『エリザベートー愛と死の輪舞(ロンド)ー』

花組・芹香斗亜

 素晴らしいミュージカルである『エリザベート』に出演できるとお聞きしたとき、うれしさとともに、責任感を強く感じたことを覚えています。

 私はこの公演で、皇太子ルドルフとハンガリーの革命家ジュラの2役を、役替わりで演じさせていただきました。それまでルドルフについては、最後に死を選んでしまうことから、弱さや儚さをもった人物という印象を抱いていました。ですが役作りをしてみると、皇太子として「世の中を変えないといけない」と強い意志をもち、皇帝である父フランツに意見していく。その部分がしっかり確立されていないと、父に拒絶され、絶望から死を選ぶという繋がりが表現できないことに気付きました。

 ほかに印象に残っているのは、ルドルフが母のエリザベートに対して歌う楽曲「僕はママの鏡だから」。お稽古中、音楽の吉田優子先生から「この作品は、前奏から役の感情が表されているから、音をよく聞いて、その通りに歌ったらいい」とアドバイスをいただきました。ルドルフの心情を表している前奏をきちんと受け取ったうえで、歌い出すように日々心掛けていました。

 この公演から、新生花組が始動しました。花組はトップスターを頂点とするピラミッドをとても大切にしており、トップさんに向かって皆が集中するという気持ちが強い組です。そのなかで、みりおさん(明日海りお)の花組が始まるという高揚感があり、私も少しでも力になることができればと思いました。

『エリザベート』の楽曲はどれも本当に難しく、自分の甘さや稽古不足を痛感し、これを機に意識がガラリと変わりました。それまでも先生方から、歌に対してさまざまなことを教えていただいていましたが、そんな先生方のお言葉の真意が、ようやく理解できたといいますか、身を以て感じることができたんです。何かをつかめたような感覚があった、とても大きな作品です。