冠協賛公演特別コーナー:三井住友VISAカード
冠協賛公演特別コーナー【過去の公演出演者が語る 冠協賛 Play Back(ブレイバック)】
星組トップスター・紅 ゆずる
<プロフィール>
くれない・ゆずる
2002年入団、星組に配属。'08年『THE SCARLET PIMPERNEL』新人公演で初主演に抜擢され、一躍注目を集める。正統派二枚目からコメディまで、硬軟自在な幅広い演技力で公演に欠かせない存在として活躍。'11年『メイちゃんの執事』でバウ公演初主演を果たす。'17年東京国際フォーラム公演『オーム・シャンティ・オームー恋する輪廻ー』より、星組トップスターに就任。

星組トップスター・紅 ゆずる 2008年星組『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット・ピンパーネル)』

星組トップスター・紅 ゆずる

 今作は、新人公演で主演させていただいた、私にとってターニングポイントになった作品です。この公演の前に出演したバウ・ワークショップで大きな役をさせていただくまで、新人公演の主演どころか、メインキャスト役も演じたことがなく、突然抜擢された状態でした。初舞台以外で銀橋を渡ったこともなく、ましてやソロで歌うことも、迫り上がることも、ほとんどのことが初めてでした。

 本番はとにかく緊張して、死んでしまうのではないかというくらい(笑)。ですが、「ひとかけらの勇気」を歌いながら銀橋の真ん中に立ったときに、お客様がものすごい拍手をしてくださり、大きなパワーをいただきました。そのときの感覚は、これまでの宝塚生活を振り返っても一番印象的というくらい、忘れられない出来事。その拍手で一気に吹っ切れて、最後までまったく緊張することなく自由に演じられました。舞台の醍醐味を初めて知り本当に楽しかったですし、東京での新人公演も充実していました。まだ舞台の楽しさしか知らないころで、本当に怖いもの知らずだったのです……(笑)。

 そんな思い入れのある作品を、3月10日より大劇場でのトップお披露目公演として上演させていただきます。果たして、新人公演のときに得た感覚をもう1度本公演で感じることができるのだろうかと思うと、怖さと期待を感じます。ですが、自分がそのときと同じ場所に本役として立てるということは、とても幸せなこと。初心に返り、これからの自分のあり方を見詰めるいい機会になるのではないかと思っています。

 初演でパーシー役を演じられたとうこさん(安蘭けい)をはじめ、偉大な先輩方が苦労して役や作品を作り上げられる姿を間近で拝見していますので、そんな“作品の原型”を知っている私が、どういうパーシー像でいくか、そして新生星組公演としてどう表現していくか。自分のイメージにある『THE SCARLET PIMPERNEL』に甘えることなく、細かい部分まで深く突き詰めて考えていきたいです。これまで培ってきたものをフル活用して、私なりのパーシー像を創っていきたいと思っています。