冠協賛公演特別コーナー:三井住友VISAカード
冠協賛公演特別コーナー【過去の公演出演者が語る 冠協賛 Play Back(ブレイバック)】
雪組トップスター・早霧せいな
<プロフィール>
2001年入団、宙組に配属。'06年『NEVER SAY GOODBYE』で新人公演初主演。'09年、雪組に組替え。'11年『ニジンスキー』でバウ公演単独初主演。その後、硬軟自在な高い演技力を発揮し、活躍。'13年『ベルサイユのばら』ーフェルゼン編ーではオスカル役を演じる。'14年日生劇場公演『伯爵令嬢』よりトップスターに就任。『ルパン三世ー王妃の髪飾りを追え!ー』や『るろうに剣心』に主演、大ヒットに導く。

雪組トップスター・早霧せいな

 この作品で演じたオスカルは、悩み続けた役でした。2009年宙組中日劇場公演の『外伝ベルサイユのばら-アンドレ編-』でもオスカルを演じましたが、描かれ方が全然違う。「フェルゼン編」なので、フェルゼンへの恋に思い悩むオスカルが強く打ち出されていて、私が描きたい凛々しい部分を見せづらくて……。女々しい部分を見せまいと強く生きているつもりが、1人の男性を愛するがゆえに揺らぐ。そんな自分と戦っている人だと感じました。それが、男役でありながら女役を演じることに複雑な思いを抱く自分自身にも通じ、役にうまく重ねながら挑みました。また、バスティーユで衛兵隊とともに戦う場面があったことにも助けられ、オスカルとして生きることができました。
 注目度の高い役だったので、あらゆる資料や映像を徹底的に研究。ビビッときた方の仕草や表情の一部分を参考にしたりしました。ただやはり、描かれ方や切り取られている瞬間が違うので、あくまで原作漫画に忠実に役作りしました。

 アンドレは、まっつさん(未涼亜希)と、特別出演のまさお(龍真咲)。まさおは同期なので、稽古中は恥ずかしかったのですが、本番はまさおマジックにかかりました(笑)。キラキラした目で見るんですよ。アンドレ、オスカルよりキラキラしてない?と思いつつ(笑)。まっつさんは落ち着いたアンドレで、お2人とも目線や仕草、佇まいがまったく違いました。でもどちらもオスカルとしてはとても幸せで、愛されるのはこんな喜びなんだ、女役さんはこういう気持ちなんだ、と……。うれしかったです(笑)。そうやってオスカルとして感じたことは、男役としてもとても勉強になりました。いま振り返ってみると、自分の男役人生のターニングポイントになった作品ではないかな、と。深く、濃い作品であり、体験でした。

 2013年はオスカル、そしてその後の作品でも女役を演じ、武者修行の1年でした。葛藤もありましたが、むしろ対極にある女役を演じることで大きな発見があり、男役として大切なものを掴むことができたのではないかと思います。