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出演者インタビュー

明日海りお

『A Fairy Tale―青い薔薇の精―』では、薔薇の精エリュを演じます。エリュは自然界の掟を破ったため、青い薔薇の咲く禁断の園に生きる精霊です。作・演出の植田景子先生からは、バラの高貴さ、誇り、気高さをイメージしてほしいとリクエストがありました。親しみやすい花というよりは、洗練された雰囲気を意識して作っていければと思っています。

 最初に精霊を演じるとお聞きしたときは、驚きました(笑)。『エリザベート』ではトート、『ポーの一族』でも人間からバンパネラ(バンパイヤ)になる役を演じましたので、以前に見たことがあるなというものにはしたくないな、と。物語をきちんと伝えられるように演じていきたいです。男役として17年間、日々舞台に立ってきて、人について考えたり、自分と向き合う機会がとても多くありました。そこで培ったものはすべて使い、厚みのある役として演じられたらと思っています。  

 そしてそれを表現するのに、はなちゃん(華)やれいちゃん(柚香)とタッグを組めるということがとても楽しみです。はなちゃんは、もともとの心の在り方が豊かでお芝居への集中力、役への“移入力”がとても高い。はなちゃんといると、思いが止まらなくなってしまうくらいで、そんなパワーを持った人だと思います。
 れいちゃんとも、これまでずっと一緒にやってきましたが、感性がとても鋭く、安心感があります。2人には特に、この1年の間にいろいろなことを求めてきたので、大変だったのではないかと。だからこそ、そうやって2人が得てきたものが今作に生かされたらと思っています。

『シャルム!』作・演出の稲葉太地先生とは、花組に組替えしてきた時、トップとしての初めてのショー、初のコンサートでもご一緒させていただいていて、男役の見せ方、曲のアレンジなど、絶大な信頼を寄せている先生なので、本当に楽しみです。お芝居は精霊ということで、ビジュアルも普段と違って中性的なものになるため、レヴューではスーツや黒エンビなどの宝塚らしい雰囲気、そして作品の世界観を色濃く見せられたらと思います。

 今作の東京公演千秋楽で宝塚歌劇団を退団します。特別に意識しなくても、どうしてもこれが最後だという寂しい気持ちはあるのですが、その思いに流されないように臨みたいです。花組全体が何ランクもアップできるような、クオリティの高い作品として初日を迎え、更に千秋楽に向けて進化していけるような舞台を作っていきたいです。
 花組一丸となって、お客様により良い作品をお届けしたいと思いますので、皆様、劇場に足をお運びいただければと思います。お待ちしています。

華 優希

 私は 『A Fairy Tale―青い薔薇の精―』では、自然と田園を愛する自由な心を持ったシャーロットを演じさせていただきます。
 舞台となる19世紀イギリスは、まだ女性が生きづらい時代でしたが、シャーロットは自分でいろいろなものを選択して幸せをつかんでいく女性。その芯の強さとともに、周囲の誰もが信じていなくても妖精の存在を信じている、想像力豊かで純粋な心を大切にしたいです。そして今作では、少女が歳を重ねていく様を演じさせていただきますが、いつまでも少女の心を失わないようにいたいです。そして、明日海さんが演じられるエリュとの心の交流、現代人が忘れているような温かさを表現できたらと思っています。

 レヴューの『シャルム!』では、稲葉先生から、いろいろな色の場面があり、さまざまな明日海さんの魅力が表現されるとお聞きしたので、私も場面によっていろいろな色を出していけたらと思っています。明日海さんとこういった作品でご一緒にさせていただく幸せを感じながら、精一杯取り組みたいです。

 明日海さんにいろいろなことを教えていただくたびに、未熟さを痛感する毎日です。けれども明日海さんがご卒業される公演で最後に相手役をさせていただくからには、私自身の経験の少なさや未熟さに甘えたくないと思っています。明日海さんが見ていらっしゃる景色を見て、目指されている舞台で隣に立つ娘役として存在できるように、日々精進していきたいです。

柚香 光

『A Fairy Tale―青い薔薇の精―』では、植物学のエリート研究家ハーヴィーを演じさせていただきます。植物学の研究で認められ、一生懸命仕事はしているのですが、孤児院で育ち、どこか孤独やコンプレックス、フラストレーションを抱えながら日々を過ごしている青年です。そんななかでエリュに出会い、かつての自分が大事にしたかったもの、慈しんできたものを忘れていたことに気付き、いろいろと感じながら、物語が進んでいきます。そういった心の機微を丁寧に演じたいです。

 ご覧いただくお客様もまた、仕事やしなければいけない義務に追われて日々を懸命に過ごしている方がたくさんいらっしゃると思います。一生懸命歩んでいるなかで知らず知らずに大切なものが見えなくなってしまったハーヴィーに共感していただける面があると思いますので、そこも大事に演じたいです。

『シャルム!』では、男役による黒エンビ、最後には花組全員のシーンがあるということですごく楽しみです。芝居はもちろんですが、ショーでは特に組の色、結束力、目指す方向などが見えると思いますので、明日海さんを中心としたピラミッド、いまの花組の団結力を、作品を通してお届けしたいです。どんな難関があろうとも、びくともしないようなピラミッドで公演を作っていきたいと思っています。

 明日海さんは、麗しさだけでなく、もともと持っていらっしゃるものを常に磨き続け、極限の状態でもそれをやめずに戦い続けることができる精神力、そして意志の強さが魅力の方。そんな尊敬する明日海さんがご卒業される公演ということで、いろいろと思うことはあります。ですが、まずは第一にお客様により良い舞台をお届けしたいという気持ちが強いです。少しでも良い作品にするために、いま自分がすべきこと、できることに全力で臨みたいと思います。