今月のメッセージMessage

『はいからさんが通る』は、とても宝塚らしい作品。

永久輝せあ 今月のメッセージ  3月13日に初日を迎える、花組公演『はいからさんが通る』。今作はもともと、2017 年に柚香光さんとはなちゃん(華優希)主演で、シアター・ドラマシティと日本青年館で上演された作品です。以前、CS番組で拝見したのですが、とても面白く、時間が経つのがあっという間でした。陸軍少尉・伊集院忍さん役の柚香さんが、軍服姿もとてもお似合いでかっこいいのに笑い上戸な面もあって、本当に素敵で……。はなちゃんも役に合っていて、酔っ払っている姿もかわいかったです(笑)。
 物語や作品の雰囲気が宝塚にぴったりだなと感じましたし、ほかの役の方も生き生きとされていて、とても面白かったです。ハイカラな大正ロマンの雰囲気が漂う衣裳もかわいらしく、印象に残っています。

新たな自分に出会い、違う引き出しを増やしたいです。

 そんな作品のなかで私は、高屋敷 要役をさせていただきます。柚香さん演じる少尉の親友役で、漫画やアニメでは「怪傑ライオン丸」というあだ名を持つ人物として描かれています。これからお稽古を進めていくなかで、役を深めていきたいと思っていますので、役作りのことなどはまた次回にお話しできればと思います。

『はいからさんが通る』は、大ヒットした漫画が原作の作品です。私はこれまでも、『ルパン三世』や『るろうに剣心』『はばたけ黄金の翼よ』など、漫画やアニメが原作の作品に出演させていただく機会がありました。原作がある場合、役に強いイメージをお持ちのお客様も多いので、できるだけその印象を壊さないようにと、役作りに臨むことが多かったです。特に、新人公演で演じさせていただいたルパン三世は強いキャラクター性があったので、とても苦労しました。

 ですが、オリジナル作品だと脚本に沿って自分のなかから生み出すしかないですが、漫画やアニメの個性的なキャラクターを演じることで、自分になかった新しい芸風に出合えることがあって、発見もありました。漫画のキャラクターはとても魅力的なので、その人物像に影響される部分も多く、キャラクターの信念や生き方、男気などにエネルギーをもらったこともあります。今作でも、また新たな自分に出会い、違う引き出しができればと思っています。
 花組の大劇場作品に初めて出演するので、皆さんと本格的なお芝居をさせていただくことも楽しみです。

柚香さんは、本当にかっこいいです。

 前作の『DANCE OLYMPIA』ーWelcome to 2020ーでは、とても良い経験をさせていただきました。お稽古場でも、柚香さんや水美舞斗さんをはじめ、皆さんのいろいろなことをキャッチする力がすごくて、本当に刺激的な日々でした。お稽古についていくのに必死でしたが、幕が開いてお客様から拍手をいただき、ようやく楽しみながら舞台に立つことができたかなと思います。

 柚香さんは、本当にかっこいいです。柚香さんを拝見していると、入団前に大好きで観ていた花組の男役さん像を感じて、宝塚ファンだったころに戻ったかのように、胸がときめきます! 情熱的でスマート、そしてスタイリッシュで……。入団後もよく花組公演を観に行かせていただいていましたが、その時から素敵な方だなと憧れておりました。
 私が下級生のころからスターさんでしたので、柚香さん率いる花組に組替えすることとなり、ドキドキしていました。でも実際にお話させていただくと、とても気さくで明るい方。すごく繊細で丁寧に人と接する素敵なお人柄で、周囲への気配りも細やか。温かく迎えてくださり、とてもうれしいです。

花組の皆さんは、温かな人ばかりです。

永久輝せあ 今月のメッセージ  瀬戸かずやさんは、昨年末の『タカラヅカスペシャル』出演の際、とてもお優しく、いろいろな事を教えていただきました。今回やっと『はいからさんが通る』でお芝居をご一緒させていただけますので、とても楽しみです。
 水美さんは、『DANCE OLYMPIA』でもとてもお世話になりました。踊りが本当に素晴らしくて、かっこいい。あんな風に踊りたいと思うのですが、水美さんにしかできない表現で「すごい!」以外の言葉が浮かばない……。振付を覚えるのもすごく早くて、ついていくのに必死でした。
 ほのかちゃん(聖乃あすか)は、ふんわりしたイメージでしたが、とてもしっかりしています。ガッツがありますし、前作のサロメの場面でも私の提案にしっかり応えようとしてくれる丁寧さもあり、信頼できる下級生。お稽古期間中、一番長い時間を過ごしましたが、いろいろと教えてくれて助かりましたし、一緒にいて楽しかったです。

 ほかの花組の皆さんも温かい人ばかり。同期や一期違いの上級生や下級生にもとてもお世話になっています。そんな近い学年の方とはクリスマスを一緒に過ごしたりして、楽しみました。ホッとできる存在が近くにいてくれることが、本当にありがたいです。

『DANCE OLYMPIA』のお稽古は本当に大変だったので、人見知りをしている余裕もなく、ただ目の前の課題に追われていました。それがかえって、私にとっては良かったのかもしれません。人と人との絆はこうして生まれるのだと、あの戦場のようなお稽古場を共にして感じることができました。

3月は、いろいろなことを思い出す卒業シーズン。

 3月といえば、卒業シーズンですね。皆様は、どんな思い出がありますでしょうか?

 私は音楽学校時代、一期上の上級生の卒業式ですごく泣きました。自分の卒業式よりも覚えているくらい(笑)。私にとっては、卒業式よりも2月に行われた文化祭のほうが、学校生活の最後という感じで印象的です。初舞台でのラインダンスはありますが、舞台を同期だけで作るのは最初で最後。すごく楽しかったのですが、台詞の多い役をいただいたので、緊張もしていましたね。

 宝塚メドレーも歌わせていただき、「宝塚歌劇に入団できる!」と感じて、ワクワクしました。そのときに、『テンダー・グリーン』という作品の「心の翼」を歌ったのですが、尊敬する大浦みずきさんが出演されていた作品だったので、うれしかったです。『DANCE OLYMPIA』でも「心の翼」をはじめ、さまざまな花組メドレーがありましたが、宝塚の楽曲はやはりタカラジェンヌの血が騒ぎますね(笑)。

※このメッセージは、2/14(金)のものです。

テーマ:「好きな花」

◎桜
好きなお花を問われたときに、一番に浮かびますね。2018年のバウ公演『義経妖狐夢幻桜』も桜と雪がテーマでしたし、あのような作品に出演させていただくと、桜は日本人の誇りだなとも思います。桜と言ってもそのイメージはいろいろで、春の温かな桜、しっとりとした夜桜、散っていく姿、葉桜などなど。どれも魅力的でいいですよね。
◎百合
マリア様の象徴だといわれていて、私が通っていた学校にもゆかりのあるお花です。キリスト教の学校でその精神を学ぶことも多かったので、西洋人の役を演じる際にもとても役に立っています。役の人物像の軸にあるものだと思うので……。宝塚でもモチーフになることもありますし、可憐でとても素敵なお花だと感じます。
◎薔薇
『ベルサイユのばら』に代表されるように、宝塚と密接なお花です。KAAT神奈川芸術劇場公演『ドン・ジュアン』も薔薇がテーマだったのが印象に残っています。薔薇のイメージは、情熱や色気。なんとも言えない魅力がありますよね。ショーでも薔薇を使って踊るシーンもあったりするので、男役としては特に赤い薔薇にはすごく憧れがあります。