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この作品の魅力はやはりどの場面でも、どこから見ても魅力のある原作。そして宝塚の『ベルサイユのばら』は、上演するその時代に合わせる部分もありますが、その世界観は崩さないというポリシーを感じます。オスカルは、正解があるようでないような役だと思うんです。でも、宝塚のオスカルはこうだという前提がある。そのベースは一緒で、プラスアルファの部分に個性が出てくる。私の場合は、土台を崩さないように注意して演じています。
大劇場公演での役替わりの5人のアンドレは、それぞれが全然違う。同じ台詞、同じ動きなのですが、間や台詞の強弱の差でしょうか。ですから私は、それぞれのアンドレに対応するため、いつもニュートラルな所にいないといけないと意識しています。
群衆芝居の場面では、型にはまった“芝居”になってきてしまっている部分もあると思います。組全体として、もう一度自然に感情が湧き出るように稽古して、東京公演に向かいたいな、と。東京公演では、それぞれのアンドレの出演期間が大劇場公演より長く、じっくりと芝居をすることができる。アンドレとの芝居も変わってくると思いますし、さらに雪組らしい“ベルばら”を表現していきたいです。 |
初めて宝塚の『ベルサイユのばら』という作品に触れたとき、バスティーユの場面が印象に残りました。熱気や迫力に圧倒されたことを覚えています。ほかの作品とは、少し雰囲気が違いますよね。実際いま舞台に立っていても、幕が開いたときの拍手が普段の公演とは少し違うように感じます。
私は役替わりでジェローデルとアンドレを演じさせていただいていますが、決まりごとや様式美が普段の公演よりもありますね。“ベルばら”は初出演だったので、世界に入り込むことがまず課題でした。星組公演にオスカル役で特別出演させていただいて世界観を肌で感じられたので、とても勉強になりました。
台詞の言い回しも、現代調でも型にはまりすぎていてもダメ。微妙なニュアンスが難しいなと日々感じています。2役を演じていて、舞台で発見したことをしっかりと身につけたいですし、アンドレ役に関しては出演期間が大劇場公演より長いのでさらに深めていければと思っています。 |
'01年の『ベルサイユのばら2001』でもアンドレを演じさせていただき、今回もアランとアンドレの2役を演じさせていただいています。お稽古から特別出演の方のアンドレを間近で見させていただいて、同じ台詞、動きなのに、こんなにも違うのかと驚きました。自分が思いもよらなかった表現をされていたりしていろいろな発見があり、すごく刺激的でしたね。でも2役を演じることに関しては、ギリギリまですごく混乱していました。2幕の冒頭の場面で、アンドレもアランも出ているところがあるんです。オスカルがブイエ将軍に責められていることに対して、「何するんだ!」という、似たような感情を2人とももつ。そこで、「ちょっと、間違えた!」となったことはありますね(笑)。
アンドレを東京公演で演じるのはまだ先になるのですが、長い期間出演できるので大劇場公演よりも深めたいです。アランも衛兵隊の場面など群衆芝居をもう1度練習して、見せていきたいですね。 |
この雪組のオスカル編のなかで、ロザリーとして一番伝えるべきことは何なのか、というところから考えました。それはやはり、いかに信念をもって強くオスカル様を思っているかというところだと思うんです。従来の作品より、オスカル様への思いを描いていただいているので、その部分を大事に演じています。
お稽古は、すべてに苦労しました(笑)。皆さんが星組公演に特別出演されて帰ってらっしゃった時に変わられていて、すごく焦りました。それについていくこともできない時期は苦しかったですね。でももうやるしかないなと思って切り替え、なんとか乗り越えました。大劇場公演を通して、いろいろと思うことがありました。衣装やセットなど、いろいろなものに助けられていた部分もあると思うので、お稽古場に戻って新しく見えてくるものを舞台に生かせるようにしたいです。 |
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