冠協賛公演特別コーナー
三井住友VISAカードミュージカル「ファントム」
演出家・出演者インタビュー
演出家・出演者インタビュー
舞台写真レビュー
これまでの協賛公演
「ファントム」-出演者インタビュー
演出家・中村一徳氏
演出家・中村一徳氏

 世界中でガストン・ルルーの小説『オペラ座の怪人』を題材にした作品はいろいろありますが、なかでもこの作品はファントムの心が美しく描かれ、それがすべて曲に表れているところが魅力だと思います。ファントムが純粋であるが故に苦悩を引きずり、さまざまな物語が生まれるのも面白いですね。

 ファントムはガラスのように繊細ですが、だからこそ周りからは凶暴な一面も見える。そういう部分を今作ではより出したいと思っています。また蘭寿とむの魅力の1つがダンスだと思うので、それが生きるファントムであるように作りたいなと考えています。

 とむ(蘭寿)は繊細さと力強さを併せ持った男役ですが、普段接していて感じる細やかな優しさが、ファントムの本質と重なってくると思うので楽しみです。また、らんちゃん(蘭乃)も公演を重ねるごとに着実に成長している印象がありますし、クリスティーヌに必要な、一歩一歩先に進みたいという気持ちを表現できると思うので、期待しています。

 宝塚歌劇では3度目の上演となりますが、ファントムの見え方もこれまでとは少し変わると思いますし、新曲も2曲ありますので、また新たな『ファントム』として甦ると思います。再演の強みを生かしてより深く描き、いままでの出演者が築き上げてきたなかでうまく3段目のステップに上がれる作品になればと思っています。

蘭寿とむ
蘭寿とむ

 前回の花組公演を客席から観ていて、本当に素敵な作品だなと感じました。美しい音楽はもちろん、春野寿美礼さんの少年のような繊細な心をもったファントムも印象に残りました。繊細といってもいろいろな表現の仕方があると思うので、自分のなかに宿るものでファントムの繊細さを出したいですし、愛ゆえに狂気に走るところも丁寧に表現したいです。

 あとは役替わり公演なので、そこから生まれる気持ちの変化も楽しみながらできたらと思っています。花組のみんなの成長も楽しみですし、らんちゃんとも真っ白な状態から作品を作っていけるので、いまは期待感でいっぱいです。
歴代の先輩方が作り上げられた花組の良さを引き継ぎつつ、自分らしさも出し、みんなと一緒にいい作品を作っていきたいです。

蘭乃はな
蘭乃はな

 初演の宙組の花總まりさん、花組の桜乃彩音さん、どちらのクリスティーヌもとても素敵で、ただただ憧れの目で拝見していました。そんな役を演じさせていただけることを、とてもうれしく思っています。

クリスティーヌはすごく素直な女性だと思います。だから、ファントムに惹かれていけばいくほど本当の姿を知りたいと思うのではないかと感じます。そういう真っ直ぐな部分を大切に演じたいと思っています。
歌の技術向上はもちろん、クリスティーヌの純粋なきれいな心を大切にし、ファントムとクリスティーヌが音楽を通して愛を育んだように、私もこの作品を通して蘭寿さんとの関係を築いていきたいです。

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