VISA 三井住友VISAカード

制作発表

左から、雪組・彩風咲奈、演出家・中村一徳氏、宝塚歌劇団理事長・小川友次氏、三井住友カード代表取締役社長・大西幸彦、雪組・望海風斗、真彩希帆。

 宝塚歌劇雪組公演 三井住友VISAカード ミュージカル『ファントム』の制作発表が9月25日、東京都内のホテルで行われました。

『ファントム』は、フランスの作家・ガストン・ルルーの小説「オペラ座の怪人」を、アーサー・コピット脚本、モーリー・イェストン作詞・作曲により舞台化したミュージカル。1991年にアメリカで初演後、世界各地で上演されて好評を博している作品です。宝塚歌劇では、2004年に宙組で初演され、'06年、'11年に花組で再演。パリ・オペラ座の地下、闇に生きる怪人・ファントムの心の葛藤がドラマチックな楽曲でつづられ、大ヒットを記録。そんな宝塚歌劇の新たな代表作が、高い歌唱力を誇るトップコンビ、望海風斗、真彩希帆率いる雪組で7年ぶりに上演されます。

 会見の冒頭、ファントム(エリック)役の望海とクリスティーヌ役の真彩が「Home」を披露。ピュアで美しいハーモニーを響かせました。その後、望海が「Where in the world 」を圧巻の歌唱力で聴かせたあと、キャリエール役の彩風咲奈と3人で「The Bistro」を歌唱。今作ならではの世界観を垣間見せ、魅了しました。

 4回目の上演となる今作は、「舞台装置や衣装など視覚的に演出を変える」と、初演から潤色・演出を手掛けてきた中村一徳氏が発表。そして、今作の魅力を「ファントムの苦悩に共感できること、彼が何事でも受け入れる大きな心の持ち主であることが愛されているところでは」と分析。「大きな可能性を持っている」と称する雪組での上演に、意欲をにじませました。

 花組で2回『ファントム』に出演している望海は、「素晴らしい音楽と、この作品ならではの人間模様に心をつかまれた。いつの日か演じて、エリックの心の中を覗いてみたいと思っていたのでとてもうれしい」とコメント。役で大切にしたいことを問われ、「仮面で隠されているコンプレックス、人に見られたくない部分は愛して欲しい部分だと思う。愛、そしてその裏腹な部分を大切にしたい」と話しました。
「音楽の先生がいらないかもしれない真彩のクリスティーヌと(笑)、しっかり支えてくれる彩風、役替わりの彩凪翔と朝美絢、そして雪組の皆で心を込めて作っていきたい」とユーモアを交えつつ力強く語りました。
 入団前から作品のファンだという真彩も、望海の発言を受けて「先生はいらないということはありませんので(笑)、天使の歌声のクリスティーヌに恥じないようにしっかりお稽古を重ねていきたい」。役については、「愛する心を大切にしたい。音楽を愛して信じている気持ち、先生に出会って愛するようになる気持ちを丁寧に演じたい」と抱負を語りました。
 
 彩風は「キャリエール役で身が引き締まる思いですし、望海さんのお父さん役を演じるとはとドキドキしています(笑)。エリック、クリスティーヌを見守りながら、そして作品全体を見守っていけるようにお稽古に励んでいきたい」と挨拶。役作りの要には2人同じく「愛」を挙げ、「いろいろな愛の形を1つひとつ大切に演じたい」と話しました。

 クリスティーヌに想いを寄せるフィリップ・ドゥ・シャンドン伯爵、オペラ座の新支配人アラン・ショレは、それぞれ彩凪と朝美が役替わりで演じる。

 独自の世界観をもつ作品が、新たな演出でどう甦るのか。トップコンビの秀でた歌唱力だけでなく、芝居巧者がそろう雪組ならではの魅力あふれる『ファントム』。早くも期待が高まっています。

 宝塚大劇場公演は、11月9日~12月14日まで、東京宝塚劇場公演は2019年1月2日~2月10日まで。