冠協賛公演コーナー

三井住友VISAカード シアター 『元禄バロックロック』『The Fascination!』出演者インタビュー

柚香 光

『元禄バロックロック』は、『忠臣蔵』をモチーフにしたオリジナルの物語です。史実に基づいた脚本というよりは、遊び心や想像力を刺激するような作品になると思いますが、お芝居は誠実に、真摯につくっていきたいと思っています。ポスター撮影で着用した衣装が素敵で、振り切った世界観なのですが、クオリティがとても高くて……。そのクオリティに近づけるため、お芝居も質を高めたいです。
 個人的には、昨今、誠実な良い人の役が続いていまして、その反動が……。今作で演じるクロノスケは、少し遊びを持てそうな役で楽しみです(笑)。

『The Fascination(ザ ファシネイション)!』は、花組誕生100周年を記念したショー。お話を聞いたときには、重みやありがたみを強く感じました。それに、制作発表でも披露した主題歌がすごく好きで。あの主題歌でショーをつくっていけることに、いまはワクワクが止まらないです。衣装も上品で、布地が豊かに動いてとても華やか。100周年ということに加えて、どのようなショー作品になるのか本当に楽しみです。

 前作の全国ツアー公演より、まどかちゃん(星風まどか)とコンビを組ませていただくこととなりました。まどかちゃんと初めて一緒に仕事をしたのは、2016年に発売した私の写真集。そのときに、どこか気の遣い方が似ている感覚がありました。言葉にするのは難しいのですが、リラックスと気遣いが共存しているような感じと言いますか……。だから、初対面という感じがあまりなく、楽しく撮影することができたように記憶しています。

 そして全国ツアーでは新しい発見の連続で、それが重なるにつれて変化していくのが面白かったです。だんだんとお芝居の呼吸や軸が合い、お互いに影響し合うことがたくさん出てきてお芝居が膨らんでいく。まどかちゃんは、要点を1伝えたら3返ってくることもあったり、反応がすごく速い。話し合うというよりは、舞台上でセッションしている感覚でした。

 コンビとしては、品と華やかさ……宝塚への敬意が基盤となった"絶対的なつながり"を持てたら、と思っています。正統派でありながら遊び心もあり、現代的でありつつ古き良き雰囲気もある。2人でそういうコンビを目指していきたいです。

 全国ツアーでは、組のみんなの様子が理想の姿にすごく近くて、うれしい驚きがありました。一人ひとりがすべきことを自覚し、自分の目指したいものに向かっている。でも大らかさもあって、リラックスするときにはみんなが自然と集まってくる。あの心地よい空気感を、今作で全員が集合しても持っていたい。全員が芸事や宝塚、花組への思いでつながると強みになるので、そんな組を目標にしたいです。

 オリジナルの2作品 『元禄バロックロック』 『The Fascination(ザ ファシネイション)!』。皆様、ぜひ楽しみにご覧いただけたらと思います。  

星風まどか

『元禄バロックロック』では、キラという女性を演じます。水美舞斗さんが演じられるコウズケノスケの隠し子なのですが、撮影時にも花火を持って童心に帰ったり、誘惑するような大人の女性のイメージで撮ったり……。さまざまな面があり、どんな女性像かと想像しています。台本に基づいて、キラをつくり上げるのが楽しみです。

 花組誕生100周年を記念したショーは、曲のメロディや歌詞も花組の歴史をお伝えするものだと思うので、その重みを自分に落とし込めたらと思います。花組100周年の舞台に立たせて頂けることは、本当にすごいことだと思うので、感謝して臨みたいです。

 柚香さんは、先生のようにたくさんのことを教えてくださって、日々発見があります。全国ツアー公演も、すごく充実していてワクワク、ドキドキしたお稽古でした。舞台上でも、私にそんな引き出しがあったのか!という感じで、必死ではあるのですが、それを忘れるくらいその場を楽しむことが出来ました。

 また、皆さんが伝統ある"花男""花娘"としての思いを根底に持ち、いろいろなジャンルを高めようとする姿も肌で感じました。これからそんな方々と一緒にお稽古できることは幸せですし、歴代の方が築き上げたものを吸収できるように常に柔軟な心でいたいなと思います。

 また新たなことに挑戦させていだけることが楽しみですし、柚香さんの魅力を間近で感じさせていただける幸せを噛みしめながら、しっかり務めていきたいです。