三井住友VISAカード シアター 『元禄バロックロック』『The Fascination！』制作発表

　9月17日、三井住友VISAカード シアター『元禄バロックロック』、三井住友VISAカード シアター『The Fascination（ザ ファシネイション）! 』の制作発表が、都内のホテルで行われました。

　今作は、柚香光、星風まどかの新トップコンビの大劇場お披露目公演。『元禄バロックロック』は、『忠臣蔵』をモチーフに、宝塚歌劇ならではの愛とファンタジーあふれる物語へと昇華させたオリジナル作品。 世界中から科学の粋が集められ、百花繚乱のバロック文化が形成されている国際都市"エド"を舞台に、時を巻き戻せる時計を発明した元赤穂藩藩士の時計職人・クロノスケに柚香。星風は、クロノスケが恋に落ちるキラ。キラは、クロノスケの元主君の仇、水美演じるコウズケノスケの隠し子。永久輝は元赤穂藩家老のクラノスケを演じます。 『The Fascination !』は、花組誕生100周年を記念したショー。会見の冒頭では、そのショーから２曲のパフォーマンス。花組カラーであるピンク、花をイメージしたような華やかな衣装をまとい、明るくにぎやかな主題歌、長年歌い継がれている名曲「心の翼」の２曲が披露され、作品世界を表現しました。 　続く会見では、作品概要や見どころ、意気込みが語られました。
『The Fascination !』 の作・演出の中村一徳は、「これまでの作品を観ると、花組の歴史、宝塚の歴史を作ってきた偉大な功績、歴史の重みを感じます。稽古のなかで一人ひとりが、歴史の重みを感じながら作り上げていくことになると思う」と100周年を記念したショーを担う責任を吐露。宝塚大劇場では年の締めくくり、東京宝塚劇場では2022年の初公演となるため、「皆様にとって希望の光が降り注ぐ一年になることを祈りながら、一同力を合わせて取り組みたい」と力強く挨拶。
　見どころを聞かれ、「過去の楽曲を使ってメドレーにしたい。柚香さんをはじめとする花組生は下級生も素晴らしい人材がいるので、全員がそれぞれに責任感を持てるようなシーンを作りたい。花組生81名の81色をお見せしたい」と構想を語りました。表現力豊かなダンスが魅力の柚香を筆頭に、ダンスの名手がそろう花組ならではのショーに、早くも期待が高まります。 『元禄バロックロック』の作・演出を手掛ける谷貴矢は、「皆様が知る日本の江戸とよく似たエドという架空の都市を舞台に、皆様がよく知る『忠臣蔵』とよく似た物語がサイドストーリーに展開されていきます。そのなかで忠義と愛に揺れ動き、翻弄されながら、運命にあらがうクロノスケとキラの２人の物語を紡いでいくオリジナル作品」と説明。「柚香さんと星風さんのフレッシュさ、経験豊富さを見せるために思いついたのが、タイムリープ。お２人のいろいろな顔を楽しみにしていただけたら」と着想を披露。また、今作が大劇場デビューとなることにかけ、「新トップコンビとデビューの自分でダブルフレッシュということで……（笑）。新しい美しさ、かっこよさ、面白さをお届けしたい」と語りました。 　そして柚香はまず、「花組誕生100周年という素晴らしい年に、公演させていただけることに心から感謝してます。このような年を迎えられたのも、お客様が愛情を持って宝塚を支え、応援してくださったおかげと心より御礼申し上げます」と心のこもった言葉で挨拶。「花組生として、諸先輩方、先生方が誇りと敬意を持って重ねてきた時間に思いを重ね、真摯に舞台作りに励みたい」と話しました。
　芝居については「ポスター撮影が本当に刺激的で楽しくて。谷先生からは柚香のいろいろな魅力を出せる役をとおっしゃってくださっているので楽しみ」、ショーについては「楽曲は、初めて聞いたときにその洒脱さ、品の良さ、テンポの心地よさ、心も胸も体も躍り、いまからワクワクしています。星風と初めてイチから作る作品となるので、それもすごく楽しみ。皆様にとっても大切な作品になるような、そんな舞台を目指して一丸となって作っていきたい」と話しました。

　星風は「谷先生の世界観をしっかりお客様にお届けできるようお稽古を頑張っていきたい。100周年という記念すべき瞬間に携わる貴重な体験をさせていただいていることを身に染みて感じています。柚香さんを中心とした花組生の一員として、誇りと責任と自覚を持って励みたい」と語りました。 　2人は前作の全国ツアー公演がプレお披露目だったが、抜群の相性の良さで魅了した。互いの魅力を問われ、柚香は「まどかちゃんは、キャッチ力が素晴らしく、舞台上でのやりとりがとても柔軟。「一緒に遊ぼう」と言ったら「はーい！」と言って遊んでくれるようなその空気がすごくうれしく、私も楽しみながら公演できました。これから２人ならではの掛け合い、空気感を作っていけたら」。星風は「柚香さんが温かく受け止めてくださるので、安心して挑戦できる。柚香さんの魅力を近くで感じられる幸せを噛みしめつつ、真摯に舞台を務めたい」と目線を交わしながら、初々しく話しました。 　100周年にちなみ組の魅力を問われ、柚香が挙げたのは「温かさ」。それに「最下級生に至るまで舞台を、宝塚を愛し、自発的に生き生きと役やナンバーに向かっている姿は自慢」。星風も「本当に皆様が温かくて、ほかほかしていて、心を委ねられるお稽古場だった」と前作を振り返りました。
　水美は「舞台は自分自身と闘う場だけれど、困っている人がいたらきちんと支え、教え合いながら舞台を作っていく組。その先頭で柚香がのびのびと引っ張ってくれているので、みんなが気負うことなくまっすぐついていっているのだと思います」。永久輝は「花組の温かさはいまの皆さんだけでなく、100年間に受け継がれてきた温かさ。毎日在籍できて幸せだと感じる。柚香さんとまどかちゃんが作る新しい波を感じながら、いろいろな作品に挑戦して、もっともっと花組を盛り上げていけたら」とコメントしました。 　芝居心豊かなトップコンビを中心に、『忠臣蔵』に新たな息吹が吹き込まれる『元禄バロックロック』と、花組の新旧の魅力が詰まった 『The Fascination !』。宝塚大劇場公演は、2021年11月6日～12月13日、東京宝塚劇場公演は2022年1月2日～2月6日。皆様、楽しみになさってくださいませ。