永久輝せあコーナー
今月のメッセージ
花組東京宝塚劇場公演では、ありがとうございました。

同時期に東京国際フォーラムで上演予定だった雪組公演も中止になってしまい、また他組の公演も中止や延期が発表されました。宝塚歌劇もこの2年間コロナと闘ってきましたが、さまざまな公演がこのような形でストップしてしまうことはとても心が痛かったですし、中止期間中は先が見えない不安な日々が続きました。
そんな状況のなか、花組公演を再開できると聞いたときには、まず最初に退団される4名の方と専科に異動される高翔みず希組長のことが頭に浮かび、本当に良かったと思いました。ほかの組の方たちの気持ちも胸に刻みながら、感謝してしっかりと舞台に立ち、1週間だけでもどうにか駆け抜けたいという気持ちが強かったです。
想いを寄せていただいた皆様、本当にありがとうございました。
身近な方たちの退団、高翔組長のこと。
先日の花組公演で退団された方たちとの思い出を、少しお話ししたいと思います。
まずは、同期の雛リリカ。花組で初めて同期を送り出すということで、自分のなかでも大きな出来事でした。卒業に合わせて、彼女が好きなキャラクターで楽屋をデコレーションしたり、ほかの同期と手作りしたパーカーをプレゼントしたりしました。 音楽学校時代も仲が良かったのですが、花組で一緒になってからも、コロナ禍で不安ななかマメに連絡をくれたり、お花を届けてくれたりして、本当に心優しい子です。私にとって心安らぐ大事な存在だったので、やはりすごく寂しいです。
優波慧さんは音楽学校の “お掃除分担”の方で、「私の宝塚人生、優波さんと共に始まった」というくらい、とてもお世話になりました。しっかりされた厳しい方なので、音楽学校時代は必死でついていっていた記憶があります。そのぶん、花組で再会してからはすごく頼りにしていましたし、いろいろな集まりにもたくさん声をかけてくれて、輪の中に引っ張り入れてくださいました。「お兄さん」と呼んでいたのですが、本当にお兄さんみたいな方でした。
真鳳つぐみさんは、『Cool Beast !!』のオオカミの場面で、初めて組んで踊らせていただきました。そのときに、踊りのタイミングや振付のことだけでなく、私のお衣装のことまでいつも気にかけてくださり、そのお心がとてもうれしかったのを覚えています。先日の花組公演ではあまりご一緒することはできなかったのですが、楽屋のお化粧前が隣だったので、いつも声をかけてくださったり気遣ってくださったりして……すごくお優しい方なんです。雛や、優波さん、真鳳さんと、近い学年の方々のご卒業はとても寂しく感じます。本当に寂しいです。
鞠花ゆめさんは、『NICE WORK IF YOU CAN GET IT』や『哀しみのコルドバ』『Cool Beast !!』と、本公演以外の公演でご一緒することが多く、特に『NICE WORK IF YOU CAN GET IT』では同じエヴァグリーン家で、長い時間を共有させていただきました。鞠花さんは私のこともよく見てくださっていて、褒めていただいたり、「舞台でこういう風に見えているよ」とか「こうしたほうがいいよ」とアドバイスをしてくださる、貴重な存在でした。長年花組の娘役を引っ張ってくださった方なので、これからもずっと組にいていただきたかったと感じています。
そして、専科に異動された高翔みず希さん。いつも組の皆さんのことを一番に考えてくださる愛にあふれた方で、尊敬してもしきれないです。踊りも素敵ですし、黒燕尾の群舞などでアドバイスをいただくこともありましたが、何よりも人としてすごく温かくて……。みんなが、「さおりさん(高翔)について行こう」「さおりさんのためにもっとこうしなければ」という気持ちがあり、だからこそ花組がすごくまとまって、明るく、のびのびいられたのだと、心から思います。6月からの花組公演にもご出演されるということなので、ご一緒できることを楽しみにしています。
まずは、同期の雛リリカ。花組で初めて同期を送り出すということで、自分のなかでも大きな出来事でした。卒業に合わせて、彼女が好きなキャラクターで楽屋をデコレーションしたり、ほかの同期と手作りしたパーカーをプレゼントしたりしました。 音楽学校時代も仲が良かったのですが、花組で一緒になってからも、コロナ禍で不安ななかマメに連絡をくれたり、お花を届けてくれたりして、本当に心優しい子です。私にとって心安らぐ大事な存在だったので、やはりすごく寂しいです。
優波慧さんは音楽学校の “お掃除分担”の方で、「私の宝塚人生、優波さんと共に始まった」というくらい、とてもお世話になりました。しっかりされた厳しい方なので、音楽学校時代は必死でついていっていた記憶があります。そのぶん、花組で再会してからはすごく頼りにしていましたし、いろいろな集まりにもたくさん声をかけてくれて、輪の中に引っ張り入れてくださいました。「お兄さん」と呼んでいたのですが、本当にお兄さんみたいな方でした。
真鳳つぐみさんは、『Cool Beast !!』のオオカミの場面で、初めて組んで踊らせていただきました。そのときに、踊りのタイミングや振付のことだけでなく、私のお衣装のことまでいつも気にかけてくださり、そのお心がとてもうれしかったのを覚えています。先日の花組公演ではあまりご一緒することはできなかったのですが、楽屋のお化粧前が隣だったので、いつも声をかけてくださったり気遣ってくださったりして……すごくお優しい方なんです。雛や、優波さん、真鳳さんと、近い学年の方々のご卒業はとても寂しく感じます。本当に寂しいです。
鞠花ゆめさんは、『NICE WORK IF YOU CAN GET IT』や『哀しみのコルドバ』『Cool Beast !!』と、本公演以外の公演でご一緒することが多く、特に『NICE WORK IF YOU CAN GET IT』では同じエヴァグリーン家で、長い時間を共有させていただきました。鞠花さんは私のこともよく見てくださっていて、褒めていただいたり、「舞台でこういう風に見えているよ」とか「こうしたほうがいいよ」とアドバイスをしてくださる、貴重な存在でした。長年花組の娘役を引っ張ってくださった方なので、これからもずっと組にいていただきたかったと感じています。
そして、専科に異動された高翔みず希さん。いつも組の皆さんのことを一番に考えてくださる愛にあふれた方で、尊敬してもしきれないです。踊りも素敵ですし、黒燕尾の群舞などでアドバイスをいただくこともありましたが、何よりも人としてすごく温かくて……。みんなが、「さおりさん(高翔)について行こう」「さおりさんのためにもっとこうしなければ」という気持ちがあり、だからこそ花組がすごくまとまって、明るく、のびのびいられたのだと、心から思います。6月からの花組公演にもご出演されるということなので、ご一緒できることを楽しみにしています。
『冬霞(ふゆがすみ)の巴里』のポスター撮影で……。

作・演出の指田珠子先生のこだわりで、ポスターに描かれている背景は合成ではなく、実際のセットで撮影しました。お衣装の雰囲気、暗めの照明や高級感のあるソファー……と、作品の世界観がすでに出来上がっているように感じました。花組の仲間がスタジオ外のモニターで見守ってくれていたのですが、上着を脱いだり、ネクタイを解くたびに湧いてくれて、笑いました(笑)。
髪型は、イメージを変えたくて、これまでとは違う左の分け目のカツラをオーダー。前髪はアシンメトリーで片側だけボブのように長くなっていて、とても新鮮でした。舞台へ行って本番また着用するのが楽しみです。
この作品はギリシア悲劇『オレステイア』をモチーフにしていて、復讐がテーマ。ポスターも銃弾のような跡が描かれていて、少し物騒なイメージをされている方が多いかもしれませんが(笑)、19世紀末のパリというすごく華やかな時代が舞台となるので、華やかなシーンもあり、重々しいだけの作品にはならないと思っています。
『アウグストゥスー尊厳ある者ー』から始まり、『元禄バロックロック』『冬霞(ふゆがすみ)の巴里』と、私にとってこの1年「復讐」がテーマとなる役が続いています。でも、それぞれの作品で状況や抱えている気持ち、立場も異なり、すべてが違う「復讐」でしたし、毎回深く考えてもなかなか答えが出ない難しいテーマなので、今回はどういうものになるのか、作品に向き合っていきたいです。
いまこういった時代に、ハッピーな作品ではなく、あえてこういう作品を上演することでお客様の胸に何か響くものがあるのでは、と先生がおっしゃっていました。私自身も同じように感じていて、そんなお客様の心を揺さぶるような作品になれば……と思っていますし、出演メンバー全員が力を発揮できるような作品だったらいいなと思っています。
また次回、詳しく役や作品のお話をさせていただきますね!
バレンタインの思い出。
花組のバレンタインは……ものすごいんです! 稽古場に入った瞬間に娘役さんたちがバーッと駆け寄ってきて、皆さんがくれるんです。自分がモテモテだと錯覚するくらい(笑)。いまはコロナ禍で難しいですが、『はいからさんが通る』のお稽古場で一度経験できて、本当にうれしかったです。
しかも皆さん、チョコレートやマフィン、クッキーなどを手作りされていて、ものすごくハイクオリティ! 舞台のことに限らずお菓子作りも上手で、本当に素晴らしい自慢の娘役さんたちです!! 花組は、バレンタイン以外でも、休日に買ってきたものを差し入れでくださったり、クッキーを焼いたからとくれたり、お花をいただくこともあったりと、プレゼント文化がすごく盛んです。相手のことを考えながら選ぶのも楽しいですし、私もよく買うようになりました。
※このメッセージは、2/13(日)のものです。
しかも皆さん、チョコレートやマフィン、クッキーなどを手作りされていて、ものすごくハイクオリティ! 舞台のことに限らずお菓子作りも上手で、本当に素晴らしい自慢の娘役さんたちです!! 花組は、バレンタイン以外でも、休日に買ってきたものを差し入れでくださったり、クッキーを焼いたからとくれたり、お花をいただくこともあったりと、プレゼント文化がすごく盛んです。相手のことを考えながら選ぶのも楽しいですし、私もよく買うようになりました。
※このメッセージは、2/13(日)のものです。

