永久輝せあコーナー
今月のメッセージ
花組宝塚大劇場公演が開幕しました!

『アルカンシェル』は、ナチス・ドイツ占領下のパリを舞台にした物語です。ドイツ軍がパリに来たところから始まり、4年後にドイツ軍の手からパリが解放されるまでがドラマチックに描かれています。
史実がベースになっていますが、歴史を追ったミュージカルというよりは、レビュー劇場「アルカンシェル」が舞台になっていることもあり、エンターテインメントの在り方やその力を信じる人々がどう戦争を乗り越えていくか、が作品の核となる部分かなと思います。
作・演出の小池修一郎先生から、パリ市の紋章に刻まれた標語「たゆたえども沈まず」が当時の市民の合い言葉になっていて、例え嵐が来ようとも、たゆたえども沈みはしないということを掲げていたとお聞きしました。現代も平和とは言えない世界情勢ですし、そのなかでもエンターテインメントの力で変えていける、目指せるものがあるのではないかという思いが反映された、私たち舞台人の思いとも重なる作品だと思います。
時代背景的にもメッセージ性の強い作品ですが、ドイツ軍側の登場人物もそこまで堅苦しくはなく、少しコミカルに描かれている部分もありますし、何よりレビュー劇場「アルカンシェル」の稽古風景や上演シーン、ダンスナンバーも多く、冒頭は「これぞレビュー!」という感じの華やかな場面から始まります。男役は黒燕尾で、娘役さんの衣装もすごく豪華なので、楽しみにしていただけたらと思います!
人として面白そうな人物像。

以前出演した雪組公演『凱旋門』でも同じ第二次世界大戦前夜のパリが舞台でしたが、私はユダヤ人側だったので、ドイツ側の人物を演じるのは初めてです。ですので、まず第二次世界大戦とは何か、当時がどんな状況であったのかなど、歴史からおさらいしている最中です。
もともとベルリンで音楽番組を製作していたフリードリッヒは、映画や音楽、演劇などのエンタメが大好きな人物なので、その時代にドイツで親しまれていた作家や音楽家を調べてみたり、エディット・ピアフなど、フランスの文化であるシャンソンにもいま興味を持っています。また、当時ドイツではジャズが禁じられていたなか、スウィング・ボーイと呼ばれる青少年がいたり、ジャズを聴いて楽しんでいる人がたくさんいたという歴史が残っています。ただ好きというだけでなく、人々が何を感じ、どういう思いでジャズを手放さなかったのかという根底にある気持ちを知りたいと思い、そういったテーマの小説も読んで参考にしています。
実際フランス人だけではなく、パリにいるドイツ人も恐怖で怯えていたり、フラストレーションが溜まっていて、占領される側にも占領する側にも鬱屈とした気持ちを持つ人がたくさんいるなかで、そういうものを解放できるのが音楽の力だったりするのかな、と。戦争を止めることはできなくても、目の前の人とのボーダーラインはふとしたことでも越えられるのではないかというのが、フリードリッヒのなかの1つの思いなのかなと感じています。
「エンターテインメントこそが国境を越えて人々と通じ合える手段」だと信じる強い思いがあり、芝居中でそういう楽曲も歌わせていただくのですが、私自身も日々エンターテインメントが見せる夢、人の気持ちを解けさせる力は偉大だと思って舞台に立っているので、いまの自分の心にとても響きます。
みさきちゃん(星空美咲)演じるアネットというフランス人女性との恋も生まれますが、史実でもドイツ人とパリの女性との恋が多く残っているようで、いろいろな映画の題材にもなっています。国境や立場を超えた禁じられた愛は、この作品のなかで私たちが担う部分なのかなと思い、よりお客様の胸に響くよう深めていきたいと思います。
ドイツ人というとまじめで堅物というイメージを勝手に持っていましたが、フリードリッヒは柔軟で、明るく遊び心のある人です。恋に不慣れでちょっと不器用なかわいらしさを持つ一方、意外と大胆で、いざというときの行動力を持つ人。愛国心はあるけれど、1人の人間として生き生きと生きることへのこだわりもある。人として面白そうだなと感じているので、お稽古で深めていきたいです!
バレンタインの思い出といえば……。
もうすぐバレンタインデーですね。皆様は、チョコレートを手作りされたりするのでしょうか?
私は、中・高校生時代にはチーズケーキや生チョコなどを作って毎年友達に配ったり、憧れの先輩に渡したりしていました。入団後も、下級生のころまでは、ちょこちょこお菓子作りをしていました。あまり甘い物は好きではないのに、卵や小麦粉を混ぜて焼くという工程がなぜか好きで……(笑)。
学生時代にも後輩からもらうこともありましたが、入団後もありがたいことに、毎年娘役さんからいただいています。花組ではそれぞれの娘役さんが思い思いに作ってくださるので、たくさんのお菓子をもらえて、まるでモテモテな気分になれます(笑)。バレンタイン文化は組によって違うようで、雪組では娘役さんだけで話し合いをして、その年のバレンタインをどうするかを決めてくれていました。娘役さんだけで撮った写真を印刷したチョコをみんなに配るとか、くじ引きで決まった相手に同じアイテムをあげたり……。
なかでも印象的だったのが、愛すみれさんにいただいた腰紐です。日本物の作品の最中、フェルトで「ひとこ」という名前を付けてくださったのがすごくかわいくて。とっても気に入っていて、いまも日本物作品のお稽古の際に使っています!
ホワイトデーは、入浴剤やドリップバックなど雑貨でお返ししているのですが、愛さんにならってかわいい柄の腰紐をお返ししたこともあります!
皆様、素敵なバレンタインデーをお過ごしくださいね!
私は、中・高校生時代にはチーズケーキや生チョコなどを作って毎年友達に配ったり、憧れの先輩に渡したりしていました。入団後も、下級生のころまでは、ちょこちょこお菓子作りをしていました。あまり甘い物は好きではないのに、卵や小麦粉を混ぜて焼くという工程がなぜか好きで……(笑)。
学生時代にも後輩からもらうこともありましたが、入団後もありがたいことに、毎年娘役さんからいただいています。花組ではそれぞれの娘役さんが思い思いに作ってくださるので、たくさんのお菓子をもらえて、まるでモテモテな気分になれます(笑)。バレンタイン文化は組によって違うようで、雪組では娘役さんだけで話し合いをして、その年のバレンタインをどうするかを決めてくれていました。娘役さんだけで撮った写真を印刷したチョコをみんなに配るとか、くじ引きで決まった相手に同じアイテムをあげたり……。
なかでも印象的だったのが、愛すみれさんにいただいた腰紐です。日本物の作品の最中、フェルトで「ひとこ」という名前を付けてくださったのがすごくかわいくて。とっても気に入っていて、いまも日本物作品のお稽古の際に使っています!
ホワイトデーは、入浴剤やドリップバックなど雑貨でお返ししているのですが、愛さんにならってかわいい柄の腰紐をお返ししたこともあります!
皆様、素敵なバレンタインデーをお過ごしくださいね!
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
先日発表がありましたとおり、5月27日より花組トップスターに就任させていただくこととなりました。もちろん不安やプレッシャーもありますが、相手役の星空美咲、そして花組一丸となってこれからも良い作品をお届けできるよう、頑張っていきたいと思っております。皆様、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
※このメッセージは、1/22(月)のものです。
※このメッセージは、1/22(月)のものです。

