コーポレートカードと経費精算システム・コンカーの導入で経費精算業務の効率化を実現

森ビル株式会社

森ビル株式会社

経理部 予算グループ 課長:佐野佳洋さん

経理部 IT推進部:長島大輔さん

導入前の課題

導入効果

経費精算システムを導入しようと考えたが、入力作業や不明点の確認などの手間が残る懸念があった

法人カードの同時導入で、カード利用データを自動でコンカーに連動できるため、手入力の作業を大幅に削減でき、入力ミス防止のための再確認も不要となり、業務を圧倒的に効率化できた

社員による経費申請の手続きが遅れがちになるという点も問題だった

カードを利用した経費は、自動でコンカーへ連携されるため申請漏れの抑止につながった。コンカーのモバイルアプリの利用で移動中などにも申請・承認が可能になりより便利になった。

全社員への導入に際し、万が一の際社員個人の信用に影響を与えるリスクがあった

個人口座決済でも会社の与信となるため、社員の信用に影響を及ぼすリスクがなく、安心して導入できた

街づくりをはじめ、オフィス、住宅、商業、文化・芸術など多様な領域の事業を展開

街づくりをはじめ、オフィス、住宅、商業、文化・芸術など多様な領域の事業を展開

佐野さん:当社は都市づくりを手がける総合デベロッパーとして東京・港区エリアを中心とした都市の再開発を手がけると同時に、オフィス事業や住宅事業、商業、芸術・文化、イベントスペース、会議室、ホテル、駐車場、コンサルティングなど、多様な事業を展開しております。50年、100年の長期的視野に立った都市のグランドデザインを描き、これまでに日本を代表する大規模市街地再開発事業とされる六本木ヒルズをはじめ、アークヒルズ、愛宕グリーンヒルズ、表参道ヒルズなどを開発してまいりました。現在は、麻布台ヒルズ、虎ノ門ヒルズエリアプロジェクトといった大規模プロジェクトを推進している最中です。いずれも2023年中のオープンを目指しています。

長島さん:森ビルの再開発においては「求められる街づくり」を実現するために、地域の方々と一緒にその街の未来について考えることからスタートします。長い年月をかけて地元の皆さまと信頼関係を築き、地域にじっくり誠実に向き合うことで、次の世代、そのまた次の世代にも受け継がれ続けていく都市をつくりたいと考えております。

社員1,500名分の膨大な経費処理効率化のため、申請・承認・精算作業のDX化を目指す

社員1,500名分の膨大な経費処理効率化のため、申請・承認・精算作業のDX化を目指す

佐野さん:当社では、全社員にとって大きな負担となっていた経費精算の業務効率化を検討することになりました。それまでの経費申請手続きでは、社員がその1件1件についてエクセルの申請書を手入力で作成し、経理部門もまた手入力で精算処理をしていました。各種備品やタクシー代、交際費、出張費用などの経費を個人が立て替え、経理部門が個別に処理して振り込む形で精算していましたが、当社の従業員数は約1,500名にのぼるため、そうした業務そのものが大きな負担となっていたのです。

長島さん:例えば、地下鉄で1駅乗車した際の少額な交通費まで一つひとつ目視でチェックしていました。また、会社支給の定期券を利用できる区間かどうかを確認することも必要なため、社員には利用している定期券の区間を都度記入してもらう負担もかけていました。さらに、もしも申請金額に入力ミスがあったり、内容に不明な点があったりすれば、電話で本人確認する必要があり、そのやりとりの負荷も大きかったと感じますね。

 

一方、社員による経費申請の手続きが遅れがちになるという点も問題だと考えていました。当社では月次で経費精算を行っていましたが、経費発生から2ヵ月以内のタイミングであれば申請可能とする規定も設けていました。しかし、社員の立場からすれば、どうしても現場の業務優先となってしまい、経費申請は後回しになりがちです。そのため、申請可能な期限から漏れてしまったものについて個別で対応するケースも多く、そうした作業もまた負担となっていました。

 

佐野さん:こうした状況を改善するために、まずは経費精算システムの導入へ向かうことにしました。クラウド型のシステムであれば、申請・承認をシステム内で完結できますし、データの連携や自動反映によって業務の大幅な効率化を実現できると考えたのです。

 

しかし、経費精算システムを導入したところで、個々の社員が経費の内容や金額を手入力する作業は残ります。入力ミスが発生する可能性があるため、経理担当者が目視で逐一内容の確認をすることは変わらず必要であり、また、処理した内容をシステムに入力する作業も残ってしまいます。

 

そこで、経費精算システムと同時に、法人カードを導入すれば明細データの連携・反映ができるだろうという結論に至りました。また、カード決済は月次で締めるため、社員の経費申請も月内に行うことが必須のフローとなり、申請漏れを防ぐこともできると考えました。

課題

  • 社員が一つひとつの経費を申請書類に手入力していた
  • 約1,500名分の膨大な申請内容をすべて目視で確認するという手間がかかっていた
  • 金額の入力ミスや内容に不明点がある際には、社員に逐一確認することが必要なため、その手間もかかっていた
  • クラウド型の経費精算システムを導入しようと考えたが、交通系カード以外の経費はそのままデータ連携や自動反映ができないため、入力作業や不明点の確認などの手間が残る

経費精算システムとの連携で、経理部門の業務を効率化し、社員の申請負担も軽減

経費精算システムとの連携で、経理部門の業務を効率化し、社員の申請負担も軽減

佐野さん:導入の際には、各社の話を聞く中、経費精算システムの機能には大きな違いを感じなかったため、法人カードを中心に比較検討することにしました。

第一に検討したポイントは、「社員個人の信用に影響を与えるリスク」についてでした。私たちは全員に法人カードを発行した上で、決済と精算後の入金先に個人の銀行口座を設定しようと考えていました。しかし、この場合は「個人の口座で決済ができないケース」が懸念されます。例えば長期にわたる出張などで経費がかさめば、個人口座の残高が間に合わず、引き落としができなくなる可能性もある。会社として支給する法人カードが社員個人の信用に傷をつけてしまうようなことは、あってはならないと考えていたのです。この点について、三井住友カードの担当者の方には、「個人ではなく、あくまでの会社の与信となるため、問題はない」という明確かつ安心できる回答をいただくことができました。

 

長島さん:また、三井住友カードが発行するコーポレートカードには“マンスリークリア”というしくみがある点も大きなポイントでした。これは、月末に利用済金額がゼロクリアされ、毎月1日になれば個々に設定した限度額まで利用できます。社員にとって経費の利用限度額がわかりやすくなりますし、導入推進を行う経理部門としても説明がしやすく、スムーズに浸透させることができると考えました。

経費精算 イメージ

佐野さん:当社は全社員にコーポレートカードを発行し、役職ごとに限度額を設定しています。主にタクシー代や交際費、出張経費、現場で必要となった諸経費などを対象としています。

また、経費精算は10日おきに行っていますが、法人カードの支払いは「毎月末締めで翌月26日に引き落とし」に設定しているため、カード利用から口座引き落としまで少なくとも2回経費精算ができるタイミングがあります。経費申請をため込んでしまいがちでも、引き落としの前に申請すれば個人の立て替えが不要となるので、社員も安心できるしくみをつくることができました。

長島さん:導入時には、社員に向けた利用マニュアルを作成しましたが、三井住友カードの担当者の方から利用規程のひな型などをもらうことができました。何より、社員からの不明点の問い合わせには三井住友カードの窓口がすべて対応してくれたので、問い合わせ対応に経理部門の人員を割く必要がなかった点もありがたかったですね。当社は従業員数の規模が大きいため、こうした点も大きなメリットだと感じています。

 

また、経費精算システム・コンカーではシステム内で経費申請に対する承認者を設定できますし、三井住友カードの法人カード管理者Web<SMCC Biz Partner>を利用すれば、Web上でカード利用者情報の追加や、限度額・役職名などの各種情報の変更もできます。

 

佐野さん:導入の際には、経費申請・承認のルールも変更し、基本的には上長が申請承認を行うしくみとして、経理部門が申請受理をする工程削減を実現しました。

 

現在は、手入力による申請が多いケースや、同日に同金額でタクシーに乗っているケースなどを中心にチェックし、不明点があれば電話で本人確認をしています。逐一、申請内容を確認する必要がなくなった上、本人への申請内容確認の対象案件も絞り込みができるため、確認作業の負担を大幅に削減できました。また、コーポレートカードの利用明細データはコンカーと自動連携ができるため、手入力の作業を大幅に削減でき、入力ミス防止のための再確認も不要となり、業務を圧倒的に効率化できていると感じます。

 

さまざまな面で業務効率化を実現できたおかげで、月末の締め作業も格段にラクになりました。以前は、経費精算に関する業務が残業の要因の一つでしたが、月次の締め作業と年次の決算業務が重なる時期でも、ギリギリまで作業を行うことがなくなりました

 

長島さん:一方、社員の経費申請作業についても、大きく効率化できていると感じます。以前は交通費を申請する際に「いつ、どこからどこに移動したのか」をエクセルの申請書に手入力してもらう形でしたが、今はコンカーと連携する専用読み取り機に交通系カードをかざすのみでデータを取り込めます。一方、コーポレートカードを利用した経費申請については、利用の数日後に利用明細が個人のコンカー画面に反映しているため、そちらのデータを利用して経費申請してもらっています。コンカーにはモバイルアプリもあるので、移動中などにも申請・承認ができるようになりました。

経費精算システムとの連携で、経理部門の業務を効率化し、社員の申請負担も軽減

長島さん:当社ではweb社内報にニューストピックを掲載しており、コーポレートカード導入の案内記事も掲載しましたが、皆さん、興味関心を抱いてくれたようです。導入を推進してきた私たち経理部門にとって、非常にうれしい出来事でしたね。

佐野さん:企業規模が大きい場合、それまで続いてきたルールを変更すること自体も難しいものですが、当社では三井住友コーポレートカードとコンカーを同時に導入したことによって、組織全体を動かすきっかけをつくることができたと感じます。経費精算において、私たち経理部門はもちろん、社員の業務も効率化できました。企業にとっても社員個人にとっても導入のリスクがない上、さまざまな使い方ができる点も魅力的だと感じます。自社が持っているしくみと連携を深めていくしくみをつくれば、よりスムーズに業務効率化を実現できると思います。

 

長島さん:導入当初には郵便局はクレジットカードの決済に対応していませんでしたが、現在は利用可能となり、郵便物をまとめて発送する際に便利になったという声も聞きます。今後、さらに利用できる幅が広がっていくことにも期待したいと思います。

導入ポイント

  • 全社員にカードを発行する際、個人名義でも会社の与信となるため、社員の信用に影響を及ぼすリスクがない
  • マンスリークリアのしくみによって、毎月の経費利用の限度額を把握しやすい
  • タクシー代利用などの明細データが経費精算システム・コンカーと自動連携でき、利便性が高い
  • 導入の際、社員による不明点などの問い合わせには、三井住友カードの窓口が対応してくれる

効果

  • 全社規模での経費精算業務を効率的に行えるようになった
  • 明細データをコンカーに自動連携できるため、経理部門と社員、双方の手入力作業を削減できた
  • 上長が経費の承認を行うルールをつくったことで、経理部門におけるチェック作業の負担を軽減できた
  • 明細データをベースに経費申請するしくみとしたため、手書き申請などに絞り込んで不明な点をチェックできるようになった
  • 月次の締め作業の効率がアップし、月末に遅くまで残業を続けることがなくなった
  • コンカーのシステムやアプリを通じて経費の申請・承認ができるため、社員の負担も軽減

森ビル株式会社様が導入した法人ソリューション

ガバナンス強化で管理業務の効率化と経費削減が実現

ガバナンス強化で管理業務の効率化と経費削減が実現

カード利用データを経費精算システムに取り込むことにより、経費精算時の入力ミス・改ざんを防止し、内部統制を強化します。

カード利用データを経費精算システムに取り込むことにより、経費精算時の入力ミス・改ざんを防止し、内部統制を強化します。

カード使用者の追加や退会、属性変更、カードご利用枠変更のお届出や、請求書のPDFデータがダウンロードいただけるサービスです。

カード使用者の追加や退会、属性変更、カードご利用枠変更のお届出や、請求書のPDFデータがダウンロードいただけるサービスです。

森ビル株式会社

本社所在地:〒106-6155
東京都港区六本木6丁目10番1号 六本木ヒルズ森タワー

URL:https://www.mori.co.jp/

別ウィンドウで森ビル株式会社のウェブサイトにリンクします。