「小口現金の煩雑な作業」「社員の経費立替負担」

「紙の証憑類管理」の悩みを一挙に解消

財務統括部 財務部 部長:森﨑浩昭さん  財務統括部 経理部 部長:白山修司さん

左から、森﨑さん、白山さん

三浦工業株式会社

財務統括部 財務部 部長:森﨑浩昭さん

財務統括部 経理部 部長:白山修司さん

導入前の課題

導入効果

小口現金の担当者の精算業務・現金実査などの業務負担が大きかった

コーポレートカードの導入で、現金の立替精算が減り、担当者は営業やメンテナンスなどのサポートに注力できるようになった

社員の経費立替払いの負担が大きかった

原則全社員にコーポレートカードを発行し、経費の立替払いを不要にした

社員は経費申請の書類作成や承認などに手間もかかっていた

経費精算システムとカードデータを連携させ、外出先や移動中にもスマートフォンやタブレットから経費の申請・承認ができるようになった

全国100拠点から郵送される膨大な書類・証憑類を整理・保管する手間がかかっていた

書類も証憑類も経費精算システム内で一元管理できるため、ペーパーレス化を推進。検索もスムーズになった

小型貫流ボイラをはじめ、多様な機器の開発・製造・販売・メンテナンス事業を展開

小型貫流ボイラをはじめ、多様な機器の開発・製造・販売・メンテナンス事業を展開 イメージ

森﨑さん:当社は1959年の設立以来、産業用ボイラの開発・製造で培ったノウハウを活かし、多彩な事業を展開してきました。ボイラの技術を応用し、殺菌・滅菌、ランドリー、エアコンプレッサー、給湯・暖房、調理などの多様な領域の機器から、工場に向けたトータルソリューションまで手掛けており、小型貫流ボイラをはじめ、さまざまな製品が国内トップシェアを誇っております。

ボイラは古くから利用され続けている装置であり、安心して長くお使い頂くためにも定期的なメンテナンスが必要です。当社は、トラブルを事前に防止するビフォアメンテナンスに努めており、専門エンジニアによるメンテナンス事業も大きな強みとしています。現在、国内拠点は約100カ所あり、日本を含む世界24の国と地域に事業を展開していますが、一部の国・地域を除いて、世界中でメンテナンスを提供しています。

小型貫流ボイラをはじめ、多様な機器の開発・製造・販売・メンテナンス事業を展開

当社は「熱・水・環境の分野で、環境に優しい社会、きれいで快適な生活の創造に貢献すること」を企業理念に掲げ、燃料電池をはじめ、水素焚きボイラや水素発生装置の開発など、新たなエネルギー活用に向けたチャレンジも続けています。今後も、省エネルギーと環境保全に役に立つことを使命とし、事業活動を通じ、サステナブルな社会の実現に貢献していくことを目指してまいります。

小口現金の煩雑な業務、社員の経費立替負担、膨大な紙の証憑類の管理が課題

小口現金の煩雑な業務、社員の経費立替負担、膨大な紙の証憑類の管理が課題

白山さん:財務・経理の業務には、ルーティンで行う作業が多くあります。世の中、システム化やアウトソーシングが広がってはいるものの、どうしても人の手による作業が残ってしまいます。そうしたところをできるだけなくし、システム化・省力化していくことを目標にしています。

それができるようになれば、他の業務に時間を当てることができます。より付加価値の高い業務やデータ分析業務に注力し、常に課題解決ができるような体制をつくり、会社の経営・財政状態などの情報を経営層に提供し、情報活用ができるようにしていく。それが最終的な理想形ですね。

 

財務経理の業務では、決算に大きく時間をとられます。当社では年4回の決算に対し、毎回、約1カ月もの時間がかかります。これに加えて、月次の業務もあるため、改善や見直しに割く時間を捻出することも難しい状況でした。まずは、いかに時間をつくっていくか、ルーティン業務をどう圧縮していくかに注力し、時代に合わせて業務を変えていくことが重要だと考えました。

小口現金の煩雑な業務、社員の経費立替負担、膨大な紙の証憑類の管理が課題

森﨑さん:私たち財務統括部では、数年前から外部のシステムやツールを業務に取り入れる取り組みをスタートしています。BPR(ビジネスプロセス・リエンジニアリング)をキーワードとし、システムやツールを導入するだけでなく、仕事のやり方そのものを変えていくことを目指しています。法人カードや経費精算システムを導入したのもその一貫です。

白山さん:以前は内製の基幹システムを利用しており、都度カスタマイズによる改修が必要となり情報システム部への負担がかかっていました。

2023年に基幹システムを大幅刷新し、現在は主に外注の基幹システムを利用しています。できる限り市販のシステムやツールの機能を活用することに注力し、それに合わせて業務の進め方自体を見直すようにしています。

 

森﨑さん:三井住友コーポレートカードを導入したきっかけは、「長年の課題となっていた小口現金の取り扱いをなくしたい」と考えたことが始まりでした。それまで全国約100拠点では1〜2個の金庫、本社では10個程度の金庫を管理しており、拠点や部門ごとに社員が小口現金関連の業務を担当していました。

 

主に、社員の経費立替精算、各支店の公共料金や新聞代の支払い、金額の小さな備品の購入などに利用していましたが、管理する側にとっては、日々の精算や現金実査、銀行での入出金などの業務負荷のほか、現金紛失のリスクもありました。一方、社員側にも、個人で一時立て替え、経費申請の書類作成や承認などの負担がかかっていました。

 

白山さん: 社員が利用する経費は、タクシー代、出張時の旅費交通費、備品、交際費などが中心で、領収書を担当者に渡して現金支払いにて精算する形式をとっていました。出張経費の場合は、表計算ソフトを使って出張報告書を作成の上、上司に提出して承認を受けてから精算する仕組みとしていました。

 

精算業務では、担当者が精算データを基幹システムに入力し、現金を本人に手渡しするルールでしたが、外勤の多い部門では、精算作業を終えてから現金を渡すまでの間にも苦労していたと聞いています。立て替える金額の負担が大きい場合は、仮払い申請も可能ですが、先に現金を受け渡し、経費を使った後に残金と領収書を持ってきてもらう必要がありました。

 

各拠点・部門が入力した経費精算のデータは紙に打ち出し、領収書と合わせて本社経理部に郵送する仕組みでしたが、全国100拠点から送られてくるために、毎月、膨大な量となってしまいます。本社経理部のメンバーには、それらの書類を地域別・拠点別に分類・整理し、段ボール箱に入れて保管するという作業負荷がかかっていました。

 

森﨑さん:本社経理部には、会計士から証憑類について問い合わせが入ることもあり、段ボール箱を開けて探し出す作業にも苦労しましたね。もちろん、書類は拠点ごとにまとめ、領収書には番号を振っていましたが、1枚の証憑類を探すだけで多くの時間を費やすこともありました。

 

こうした状況の中、我々もキャッシュレス精算に取り組もうと考え、キャッシュレス精算に対応できる法人カードと、ペーパーレスや電子帳簿保存法への対応も実現できる経費精算システムを導入することにしたのです。

課題

  • 小口現金で経費精算や経費支払いを行っていた
  • 現金紛失のリスクがあった
  • 社員には、個人で経費の一時立て替えの負担、エクセル出張報告書作成などの手間がかかっていた
  • 各部門で入力した経費精算データは、領収書などの証憑類と合わせて本社経理部へ郵送していた
  • 本社経理部では、膨大な経費関連の書類を仕分け、管理していた
  • 1枚の証憑類を探すだけで多くの時間を費やすこともあった

キャッシュレスとペーパーレスをほぼ実現!本社経理部の業務も効率化

経理業務の効率化や従業員の経費申請・承認フロー構築にも役立った

森﨑さん:三井住友コーポレートカードを導入した決め手は、SMBCグループでタッグを組んでトータルソリューションを提案していただけたことでした。全社員分の経費立て替え用の銀行口座と法人カードを用意していただける上、さくらケーシーエスさんの経費精算システムも合わせて導入するという内容で、コストパフォーマンスも高かったですね。

導入したのは2018年11月で、最初の半年間は限られたメンバーだけにカードを付与し、スモールスタートでテスト運用しました。その後、原則的に全社員にカードを付与することになりました。


白山さん:各自、経費利用には三井住友コーポレートカードを使い、申請承認は経費精算システムのワークフローを使うことを徹底しました。コーポレートカードの毎月の利用金額は経費精算システムに自動反映されますし、領収書もスマートフォンで撮影したり、スキャナを利用したりするなどでデータ化でき、利用店舗名や金額等もOCRで読み取ることができます。精算時には、システム内で経費精算の伝票を起こして入力と領収書データを添付して、申請ボタンを押して上司に承認を依頼するだけでOKです。外出時でもスマートフォンやタブレットを使って経費申請ができるので、タイムロスもなくなったと思います。

サービス詳細 イメージ

導入当初は、「会社負担の経費支払いにはコーポレートカードを利用する」「経費精算のデータは経費精算システムに入れる」「現金立て替えをしなくていい」という点を周知しました。

 

経費精算システムに慣れるまでは「使い方がわかりにくい」という声も少なくありませんでしたが、外出中や移動中にも経費申請ができる使い勝手の良さが次第に広がり、「こういうケースでコーポレートカードを使えないのか」などの問い合わせも少しずつ増えてきました。「自分の財布からお金を立て替える必要がない」という点も好評のようです。

 

森﨑さん:拠点の担当者も、小口現金の管理や精算などの作業をしなくて済むようになり、ルーティン作業に使う時間がなくなったことで、営業やメンテナンスなどのサポートに注力できるようになったと感じます。

白山さん:本社経理部では、経費精算のデータを一元管理できるようになりました。カードデータを連携させているため、経費精算システム上で使用状況がわかるというメリットもあります。

 

森﨑さん:証憑類を探す際にも経費精算システムで検索をかければすぐに呼び出すことができます。データと証憑類がセットになっているため、以前のようにシステム内のデータと紙の証憑類を照合する必要もありません。おかげで、会計士の問い合わせにもすぐに対応できるようになりました。

 

各拠点への導入当初は、まだ税法上で紙の証憑類を保管しておくことが必要だったので、データ化と紙の保管を並行していましたが、電子帳簿保存法が施行されたことで紙の保管を減らすことができました。

 

白山さん:また、拠点ごとに発行しているパーチェシングカードも役立っています。当社では、支店だけでなく、部門別で、最小単位の売り上げから利益までを細かく算出しています。その際、社員に支給している携帯電話の料金、タクシーチケットなど、使用した経費を部門ごとに振り分ける必要があります。パーチェシングカードの使用情報が拠点ごとにデータ還元されるため、どの拠点が使用したのか容易に把握できます。こうした業務においても、大きく効率化できていると思います。

 

三井住友コーポレートカードやパーチェシングカードを経費精算システムに連携させることで、非効率な業務の削減ができますし、今後もいろんな面に展開できると考えています。時代の流れの中で、さまざまなものがデジタル化されていくので、要所要所で使い道を考えて活用シチュエーションを広げていきたいですね。

森﨑さん:グループ会社も年々増えていく中、これまで小口現金を担当していた人材のパワーを事業拡大やグループ拡大に貢献できる業務に振り分けることができるようになったのではないかと思います。今後も多様なツールを活用しながらBRPを推進し、守りだけではなく、攻めの経理・財務としての貢献ができるようにしていきたいと思います。

効果

  • 社員の経費立て替え、申請・承認作業の負担を大幅に減らすことができた
  • 全拠点から毎月郵送されていた紙のデータや証憑類を経費精算システムで一元管理できるようになり、ペーパーレス化を実現できた
  • 証憑類について、経費精算システムで簡単に検索できるようになった
  • 本社経理部は、毎月、郵送されてくる紙のデータや証憑類を整理・仕分けする作業の負担を軽減できた
  • 拠点ごとに発行したパーチェシングカードの利用明細データを活用し、部門ごとの利用経費も簡単に振り分けができるようになった

三浦工業株式会社様が導入した法人ソリューション

ガバナンス強化で管理業務の効率化と経費削減が実現

ガバナンス強化で管理業務の効率化と経費削減が実現

広告費やクラウド利用料等購買専用の不発行型カード

広告費やクラウド利用料等購買専用の不発行型カード

カード利用データを経費精算システムに取り込むことにより、経費精算時の入力ミス・改ざんを防止し、内部統制を強化します。

カード利用データを経費精算システムに取り込むことにより、経費精算時の入力ミス・改ざんを防止し、内部統制を強化します。

三浦工業株式会社

本社所在地:〒799-2696
愛媛県松山市堀江町7番地