今月の永久輝せあ
今月のメッセージ
花組東京宝塚劇場公演、ありがとうございました!
5月31日に千秋楽を迎えた、花組東京宝塚劇場公演『蒼月抄(そうげつしょう)』-平家終焉の契り- 『EL DESEO(エル・デセーオ)』。劇場に足をお運びいただいた皆様、本当にありがとうございました。
『蒼月抄』は、公演を経るごとに、どんどん作品が深まっていくのを感じました。それぞれの役が深まったことで、作品自体の味わいが増したような実感があり、毎回とても心が動きました。
そして、役の関係性や物語の構図がより明確になっていきました。知盛にとっては、妻の明子や息子の知章との関係が一番大きいですが、兄弟や源氏側への思いなど、新たな発見も多かったです。
なかでも、共に平家を率いることになる兄・宗盛との関係を、より重視するようになりました。兄に対しては、最初はもどかしさを抱いていますが、場面を重ねることで、兄の棟梁としての成長を感じたり、頼れる部分や兄上として慕う気持ち、愛おしさみたいなものを再認識していきます。
そんな兄と知盛を結び付けてくれたのが、弟の重衡。最後は捕らわれてしまってその場にはいないけれど、2人の間にはちゃんと重衡が存在していて、兄弟としての関わりを慈しみ、重衡の思いも一緒に背負いながら3人で最期を全うしていく感覚があります。父・清盛が「3人に平家を任せる」と言った意味は、そういうことだったのかなとも感じます。
前半に重衡から「どう平家を守るのか」と問われたときは、どういう戦いをすればいいのかという具体的なやり方や、どう導いていけば平家は守れるのかということを考えています。でも、もう一度後半でそのせりふを聞くときは、自分たち兄弟や平家一門が「どういう関係性でいるのか」「どう手を取り合っているのか」ということのほうが重要で、最後はそれを問われていたようにも感じ、ハッとさせられます。
もちろん従兄弟の教経の存在も大きく、壇ノ浦で教経が海に飛び込んで1人になった瞬間に、“平家としての戦い”は終わったように感じます。そこからは、どう生ききるか、どういう人生を全うするのかという“自分の戦い”だからこそ、明子や知章の名前を呼んで最後まで戦おうとするのかな、と。武士、平家、平家の総大将、棟梁の弟、夫、父などいろいろな立場があるなかで、日によって感じるものが違うので、とても演じ甲斐がありました。
父や源氏への思い、そして作品から得た境地。
父・清盛は、亡くなった後に怨念のような形で登場し、その呪縛を断ち切るような場面もありますが、決して“敵”ではありませんでした。自分がどうしたいか、どう生きたいかを置き去りにして、父の正解や望んだものを追ったのは間違いだったけれど、父が残した平家一門に対してはとても愛おしい気持ちがありますし、父に対しても愛情を感じます。最期を迎えて平家のみんなの背中を見送っている時にも、「父が確かに残したものだな」と思います。
源氏に対しては、東京宝塚劇場公演に向けてのお稽古の際、プロローグの場面について振付の尾上菊之丞先生からいただいたお言葉で、感じ方がすごく変わりました。
プロローグは、海つ霊(わたつみ)や明子に託した“思い”の象徴だと思って演じていたのですが、その後に出てくる平家一門や源氏側を、知盛が導きよみがえらせていく感覚があってもいいのではないかとおっしゃっていただきました。そこから少し見方が変わり、同じ時代に戦った敵ではあるけれど、何か愛着のようなものを感じるようになりました。
プロローグでの感じ方に変化があったことで、最後の壇ノ浦の戦いで梶原景時に「なぜそこまでして戦う」と哀れな目で見られても、「まだ源氏は世の真理にたどり着いていない」「いつかはたどり着き、滅びるときが来るだろうな」という感覚さえも一瞬流れたりして・・・・・・。だから敵というよりは、剣を交えた武士同士だからこそわかることや、自分の思いを託し、次の世につなげていく存在でもあるという感覚が少しだけ加わるようになっていきました。
今作を演じたことで、「どんなものも必要だった」と思えるようになりました。知盛にはいい時代も苦しい時代もあり、どれが欠けてもダメで、それらすべてがあったからこそ良かったのかな、と。私自身も完璧を追いがちなのですが、その“完璧”というものへの見方が変わったような気がします。 悪いものが一切なく、いいものだけで作られたものが完璧なのではなく、すべてのものがあってこそ“完璧”になるから、悪いと思われるものを否定しなくてもいいのかもしれません。ちょっと壮大な話になりましたが(笑)、さまざまなことを得た作品で、毎日とても楽しく演じることができました。
大好きな『EL DESEO(エル・デセーオ)』。
ショーはどの場面も楽しすぎて、なかなか好きな場面を絞ることができません!
ずっとお話ししてきたフィナーレや「エル・クンバンチェロ」を歌うシーンも好きですし、場面によっていろいろなニュアンスがあるので、とても演じ甲斐がありました。
妖しげなプロローグから始まり、にぎやかさがありつつも“上から目線”がコンセプトの中詰め、ハードな「砂漠 獣の血」もあったりして、どの場面もスパイシー。あまり見たことのないような新しいショーだと思いますが、オーソドックスさもしっかりあるのがすてきだな、と。セットの雰囲気や場面転換に宝塚でこそ成立するものがありますし、「路地裏酒場」の男役らしいタンゴなどもあり、絶妙なバランスだなと感じます。
『蒼月抄』の後にこのショーがあるのがぴったりだなと思いましたし、私自身もとても楽しむことができた2本立て公演でした。
ご観劇いただいた皆様、本当にありがとうございました。
ずっとお話ししてきたフィナーレや「エル・クンバンチェロ」を歌うシーンも好きですし、場面によっていろいろなニュアンスがあるので、とても演じ甲斐がありました。
妖しげなプロローグから始まり、にぎやかさがありつつも“上から目線”がコンセプトの中詰め、ハードな「砂漠 獣の血」もあったりして、どの場面もスパイシー。あまり見たことのないような新しいショーだと思いますが、オーソドックスさもしっかりあるのがすてきだな、と。セットの雰囲気や場面転換に宝塚でこそ成立するものがありますし、「路地裏酒場」の男役らしいタンゴなどもあり、絶妙なバランスだなと感じます。
『蒼月抄』の後にこのショーがあるのがぴったりだなと思いましたし、私自身もとても楽しむことができた2本立て公演でした。
ご観劇いただいた皆様、本当にありがとうございました。
ワクワク、ドキドキの全国ツアー。
次回の花組は、全国ツアー公演『マジシャンの憂鬱』『EXCITER!!2026』、しんちゃん(極美慎)を中心とした『宝塚巴里祭2026』、だいや(侑輝大弥)主演の宝塚バウホール公演『赤と黒』の3手に分かれます。
『マジシャンの憂鬱』は、昨年3月に博多座で上演した作品です。時を経て同じ役にチャレンジするのが初めてなので、ワクワクしています。前回感じたものを目指したい気持ちはありつつも、この1年でさまざまな作品、役を体感したことによる自分の変化をどう作品に乗せながら、また新たに向き合えるのか。前回とは出演者も違いますので、それによる変化も楽しみながら挑みたいと思います。
そして『EXCITER!!2026』は、真飛聖さんの初演が大好きで、あの有名な主題歌を自分が歌わせていただけるのかと思うと、とても光栄でドキドキしています。 男役がギラギラしたり、バチバチにかっこいい場面もありますし、抜け感のあるポップなシーンもあって、花組にぴったりすぎるショー! 花組にとって宝物のようなショーなので、チャレンジさせていただけることがすごくうれしいです。出演したことのあるメンバーから、これまでのエッセンスを吸収しながら、しっかり務めていきたいです!
※このメッセージは、5/15(金)のものです。
『マジシャンの憂鬱』は、昨年3月に博多座で上演した作品です。時を経て同じ役にチャレンジするのが初めてなので、ワクワクしています。前回感じたものを目指したい気持ちはありつつも、この1年でさまざまな作品、役を体感したことによる自分の変化をどう作品に乗せながら、また新たに向き合えるのか。前回とは出演者も違いますので、それによる変化も楽しみながら挑みたいと思います。
そして『EXCITER!!2026』は、真飛聖さんの初演が大好きで、あの有名な主題歌を自分が歌わせていただけるのかと思うと、とても光栄でドキドキしています。 男役がギラギラしたり、バチバチにかっこいい場面もありますし、抜け感のあるポップなシーンもあって、花組にぴったりすぎるショー! 花組にとって宝物のようなショーなので、チャレンジさせていただけることがすごくうれしいです。出演したことのあるメンバーから、これまでのエッセンスを吸収しながら、しっかり務めていきたいです!
※このメッセージは、5/15(金)のものです。




