心を揺さぶる音楽も素晴らしいですし、物語も感受性に直接訴えかけてきて、ドラマチックなミュージカルだと感じています。ロミオとジュリエットは家同士の憎しみの犠牲になった若い2人ですが、運命を前にしても止められない思いがあった。その輝きや切なさが、人の心を動かしてきたのだと思います。そんな、見ていて胸がギュッと苦しくなる、誰もがもっている普遍的な思いを、どれだけ生の感情で演じられるかが大切だと感じています。
ティボルト役も演じさせていただくのですが、この作品で描かれるティボルトはロミオと似ているところもあると思っています。ジュリエットのことを思う気持ちは、ロミオもティボルトも同じですし……。だから龍さんのロミオに対して、私のティボルトは物語のなかでどうあるべきかを、お稽古して見付け、どちらの役もより深めていければいいなと思っています。
ずっと一緒にやってきた龍さんの門出に、こうしてお側にいられることが、奇跡みたいに幸せなことだな、と。龍さんが作っていかれる新しい組のなかで、私も一生懸命頑張っていきたいです。
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