ブランドプリペイドカードって何?
キャッシュレス文化が急速に浸透しはじめた日本において、その影響を受けて注目されているものがあります。それがプリペイドカード。プリペイドカードはクレジットカードと違い、その場で残高が差し引かれるため使い過ぎる心配がなく、安心して使える点が利点ではないでしょうか。
プリペイドカードにはさまざまな種類がありますが、中でも国際カードブランド付きプリペイドカード(ブランドプリペイド)はメリットの多いおすすめのプリペイドカードとして特に人気を集めています。
今回はプリペイドカードの種類とブランドプリペイドカードについて解説します。
プリペイドカードの種類
多くの人々が日々のお買物などに利用しているプリペイドカードですが、一言でプリペイドカードと言ってもその種類はさまざまです。あらかじめチャージしておくものや使い切りのものがあるため、ご自身の好みに合わせて選ぶことができます。
これまでクレジットカードを利用していて、使い過ぎてしまい請求額に驚いてしまった経験がある方にとっては、その場で残高が差し引かれるプリペイドカードは支出の管理がしやすくとても便利。また、オンラインショッピングを楽しみたいけれど、クレジットカードを使うことに抵抗があるために手軽に利用できないという方でも、プリペイドカードさえあれば安心してオンラインショッピングが楽しめます。
それでは、次の項目から具体的なプリペイドカードの種類としくみ、ブランドプリペイドカードについて細かく紹介していきます。
プリペイドカードは大きく2種類に分けられるため、まずはそちらから紹介しましょう。
使い切り型とチャージ型がある
プリペイドカードには、使い切りのものとチャージ型のものがあります。使い切り型のものは、もともとプリペイドカード自体に金額が設定されており、例えば1,000円のプリペイドカードであれば、1,000円使えばそのカードは役目を果たし終え、再利用されることなく使い捨てられることになります。
これに対し、チャージ型は、自分で好きな金額を好きなタイミングでチャージすることができるため、繰り返し使うことができます。例えば最初に1,000円チャージしておいてその金額を使い切ってしまったとしても、また新たにチャージをすればそのカードを繰り返し、使用することができます。
使い切り型の代表例と簡単なしくみ
使い切り型のプリペイドカードの代表格として挙げられるのは、QUOカードです。そのしくみに注目してみましょう。
1,000円分のQUOカードを購入する場合、購入時に1,000円を支払う必要があります。3,000円分のQUOカードなら3,000円を支払うことになります。つまり、購入時にプリペイドカードで利用する金額はすべて前払いしておくということになります。使用するごとに残高が減っていき、使い切ったらそこでカードとしての役割を終え、再利用はできません。
チャージ型の代表例と簡単なしくみ
チャージ型のプリペイドの代表格としては、交通系の『Suica』や、特定の店やコンビニエンスストア、ショッピングセンターなどの加盟店で利用できる流通系の『WAON』や『nanaco』などが挙げられます。そのほかには、『VISA』、『Mastercard』、『JCB』などの国際カードブランド付きプリペイドカードがあります。これに関しては後ほど詳しく紹介します。
しくみ自体はとても簡単です。指定の場所で現金でチャージしたり、クレジットカードやインターネットバンキングでプリペイドカードに好きな金額をチャージしたりして利用します。例えば5,000円をチャージしておき、その金額を使い切ったとしても、再度5,000円をチャージすれば、再び5,000円分のプリペイドカードとして利用することができます。何度でも繰り返し使えるのがチャージ型の魅力です。
国際カードブランド付きプリペイドカード
(ブランドプリペイド)について
ここからは、国際カードブランド付きプリペイドカード(ブランドプリペイド)について詳しく解説していきましょう。ブランドプリペイドとはどのようなものなのか、そのメリットや使い方などについてご紹介します。
ブランドプリペイドとは
「ブランドプリペイド」などとも呼ばれている国際カードブランド付きプリペイドカードは、クレジットカード会社の決済システムを使って支払いをするプリペイドカードです。とはいえ、クレジットカードではないため、あらかじめカードにチャージされた残高がなければ使用することはできません。
クレジットカードの国際ブランドとしては、VISAやMastercard、JCBなどが有名ですが、これらの国際ブランドのプリペイドカードを使用することで、ポイントやキャッシュバックなどの特典が得られることもあります。
クレジットカードと同じように利用できるのも魅力です。店頭で国際カードブランド付きプリペイドカードが使えるかを判断するには、そのブランドのクレジットカードの取り扱いがあるかどうかを確認するだけで良いため、判断に困ることもありません。VISAのブランド付きプリペイドカードを持っている場合、VISAのクレジットカードが使える店(加盟店)であれば問題なく利用できます。
ブランドプリペイドのメリット
国際カードブランド付きプリペイドカードを持つことで得られるメリットに注目してみましょう。そのメリットは大きく3つです。
入会審査不要
国際カードブランド付きプリペイドカードの発行には、クレジットカードのような入会審査がありません。クレジットカードを持てない方や、審査のプロセスが面倒だと感じる方にもおすすめです。
年齢制限がゆるやか
クレジットカードほど年齢制限が厳しくない点もうれしいポイントです。中には、年齢制限がないものや、保護者の同意さえあれば6歳(小学生)以上で誰でも申し込み・発行ができるというカードもあります。
チャージ型なので使い過ぎる心配がない
あらかじめチャージしなければ利用できないのがプリペイドカード。後払い式のクレジットカードのように予算以上の買物をしてしまった、思いがけず使い過ぎてしまったといった心配がない点もメリットです。
ブランドプリペイドの種類
国際カードブランド付きプリペイドカードにはどのような種類があるのかも気になるところです。例えば、VISAやMastercard、JCBといったブランドの付いたプリペイドカードはよく知られていますが、さまざまな会社が独自のブランドプリペイドを発行しています。しかし、その中には国際ブランド付きでありながら海外では利用できないものもあるので注意が必要です。
ブランドプリペイドの種類ごとに、利用条件や発行する際の年齢制限、ポイント付与の条件などに違いがあります。作る際には、使いたい国際ブランドに加え、ポイント還元率やそのカード独自の特典などもチェックしましょう。どのカードが一番自分にとって使いやすいか、お得になるのかを見極めて選びたいものです。
ブランドプリペイドの使い方
ブランドプリペイドはどのように使えばいいのでしょうか。実は、使い方はとても簡単。国際ブランドが付いたプリペイドカードなら、クレジットカードと同じように国際ブランドの加盟店で利用でき、使い方も同じです。ポイントは3つあるので、それぞれを解説していきましょう。
チャージの方法
ブランドプリペイドにチャージする際には、クレジットカードやインターネットバンキングからのチャージ方法と実際に現金を使ってコンビニエンスストアやATMでチャージする方法があります。
クレジットカードやインターネットバンキングを利用すれば、オンラインで簡単にチャージできるため、とても便利でしょう。現金を使ってチャージしたい場合には、銀行ATMや所定のコンビニエンスストアなどでのチャージができます。
実店舗での使い方
ブランドプリペイドを使って店舗で買物をする際は、会計時に提示して「カード払い」と伝えるだけでOKです。クレジットカード同様、お店によってはサインや暗証番号の入力が必要な場合があります。
オンラインショッピングでの使い方
オンラインショッピングでブランドプリペイドを使用する際には、クレジットカード払いを選択。入力フォームにカード番号や有効期限などを入力し、そのまま決済するだけです。プリペイドカードだからと言って特別な操作は必要ありません。
ブランドプリペイドを使う際の注意点
とても便利で使いやすいブランドプリペイドですが、注意すべき点がいくつかあります。
チャージ残高不足
残高がある場合にしか決済ができないので、買物をする段階で、必要な額がチャージされているかを事前に確認しておきましょう。支払いのタイミングになって残高が足りないとなると、慌ててチャージをしたり、現金での支払いで対応することになってしまいます。
一回払いのみ
プリペイドカードは、クレジットカードのように分割払いやリボ払い、ボーナス払いなどは選べず、ブランドプリペイドであっても支払い回数は一回払いのみとなります。
月額・継続契約の支払いに対応していない
プリペイドカードは支払いが1回で済むものには使えますが、月額・継続契約の支払いには対応していないものがほとんど。電気、水道、ガスなどの公共料金、携帯電話料金など、毎月の自動引き落としには利用できないものと考えておきましょう。
残高の確認方法
会員サイトや専用アプリなどから、オンライン上で残高を確認することができます。お買物前に必ず残高を確認するほか、定期的に確認しておくと安心でしょう。
まとめ
まとめ
プリペイドカードにはさまざまな種類がありますが、中でもクレジットカード会社の決済システムを使って支払う国際カードブランド付きプリペイドカード(ブランドプリペイド)はメリットの多いカードです。以下にカードの種類とそのメリット、使い方、注意点などをまとめました。
- 入会審査不要で年齢制限もゆるやか、事前にチャージ・入金してから使う「前払い式」のため、使い過ぎの心配がありません。
- クレジットカードと同じように、その国際ブランドの加盟店で利用でき、会計時に提示するなど使い方も同じです。
- ブランドプリペイドは、分割払いやリボ払い、ボーナス払いなどは選べず一回払いのみ。月額・継続契約の支払いには対応していません。
- オンライン上で残高を確認することができるので、残高不足にならないように定期的に確認するのがおすすめです。
「Suica」は東日本旅客鉄道株式会社の登録商標です。
「WAON」はイオン株式会社の登録商標です。
「nanaco」は株式会社セブン・カードサービスの登録商標です。
「QUOカード」は株式会社クオカードの登録商標です。