「今日はオーケストラの方がかなりノリノリで、お芝居をしてくださいました。タイターニアの場面で指揮をしているんですが、いつも少し物足りないなと思っていたんです。それは、オケの方が芝居をしていないからだ、と。指揮者がファントムにチェンジしたところで、誰なんだろうという芝居が入って……と（笑）、そういうことを注文したんです。そしたら今日やってくださって、その後クリスティーヌが歌をつまらせるところでも、なんだなんだ？って振り返って見ていたんです。そこはお願いしていないのに、やってくださった（笑）」

　続いて、稽古中のエピソード、役作りの話、物語の名シーンについてなど、話は広がっていきます。ここで、会場が爆笑に包まれたトークの一部を、抜粋して紹介。

司会「桜乃さんもいつも従者に抱えられてベッドに移動なさっていますね」
桜乃「同期3人が抱えてくれるんですけど、スムーズに持ち上がるように相談してくれたりと、心強いです」
春野「私、すごく不思議に思ってることがあるんですが、（桜乃の）同期はあやねに対して意外と厳しいんですよ。愛情があってのことだと思うんですけど、持ち上げるときもクリスティーヌは寝ているのに「もっとこうして！！」とか「あやねがもっとこうしたらいいんだよ」とか、言われていて（笑）」
司会「舞台上で、叱られていたんですか？」
春野「いや、私が見つけたのは稽古場だったんですけど、でも寝てるからできないだろうなぁと思って（笑）」
桜乃「袖では、この衣装、重いんだけど！って言われました（笑）」
春野「愛情表現なんだけど、厳しいなと。私にはすごく優しいんですけど」
司会「それは、そうですよ！（笑）。春野さんですよ、エリックですよ！」
春野「2幕が始まる前にボートの上に向かうときに、袖で彼女の同期たちがスタンバイしていてその前を通るんですけど、私には「オサさ～ん、いってらっしゃ～い！」って笑顔で、送ってくれる。でも、後ろからあやねが付いてくると、「はい、はい、いってらっしゃい！」って冷たい（笑）」
桜乃「一緒になって、「は～い、いってきま～す！」って言うと、「あん！？」って言われます（笑）」

司会「オペラ座通りの場面は、後ろでいろいろなことが起こっていて、パンを食べている人もいますよね」
桜乃「毎回本当に食べてらっしゃいます。その方たちがおっしゃっていたんですけど、お腹がすいたときでもパリのメロディの場面で食べられるから、いいやと思うそうです（笑）」
春野「ほぼ毎日お腹をすかせている人たちなので……。桐生園加、愛音羽麗とか」
桜乃「稽古場から食べてらっしゃいました」
春野「そうなんだ。そういえば今日楽屋で、私が冷蔵庫に入れていたアイスが食べられていて……。昨日下級生が“オサさん”って書いて、入れておいてくれていたんです（笑）。そしたら、今日そのか（桐生）が冷蔵庫を開けて、そのアイスを手に取って「これ、オサさんのですか？」って。「そうだよ」ってパカっとアイスを開けたら、ちょっと減っているんですよ。そうとうお腹がすいているみたいです（笑）」

　 トークに引き続き、プレゼント抽選会。その場でサインを入れた色紙がプレゼントされたり、2人と会場で写真を撮れるスペシャル企画がありました。今後の予定などを話し、客席の間を通って退場。楽しいトークショーの幕が閉じました。