事業拡大や新規事業の展開に向けて、経理業務のシンプル化を実現!
全社ガバナンス強化のために、グループ全利用ルールを標準化
グリー株式会社
コーポレート本部
財務管理部 マネージャー:中川貴智さん
財務管理チーム:一木麗奈さん
導入前の課題
導入効果
複数部署の経費を、1枚のカードで決済していたため、利用部署がどこか確認作業に手間が掛かる!
部署ごとの名義でカード発行&明細確認を行うしくみにより、確認作業を効率化
グループ各社のカード発行・運用のルールがバラバラで利用状況が把握できない!
カード一本化に合わせ、グループ全社のルール標準化と内部統制の強化を実現
設立から間もないグループ会社は与信枠が小さく、前受け金や請求書払いの対応が必要…
グループ一体でのカード発行で、グループ会社の与信枠も大きく拡大し、資金繰りも改善
ゲーム・アニメ、メタバース、コマース・DXなど、多領域でIT事業を展開
中川さん:当社は「インターネットを通じて、世界をより良くする。」というミッションのもと、ゲーム・アニメ事業、メタバース事業、コマース・DX事業を3本の事業の柱としております。加えて、投資・インキュベーション事業においては、インターネット・IT領域を中心に投資するベンチャーキャピタルやスタートアップへの投資に取り組んでおります。
創業当初はSNS事業の展開からスタートしましたが、その後、ソーシャルゲーム事業で大きく成長してまいりました。以降、スマートフォン向けのゲーム事業を主軸としながら、「aumo」「LIMIA」「MINE」「ARINE」の4つのメディア運営や、「aumoマイビジネス」を通じた実店舗向けマーケティングSaaSの提供、DXによる起業支援などにも取り組んでいます。
現在はメタバース事業で、スマートフォン向けメタバース「REALITY」の提供や、法人向けのメタバース構築プラットフォーム「REALITY XR cloud」の運営などに注力しております。今後もITの先端領域で多様な事業を展開し、多くの人々により良い体験をしていただくことを目指していきます。
コーポレートカードの複数部署共有により、利用部署の確認に手間が掛かっていた
一木さん:当社では、執行役員名義にて最低限の枚数を発行のうえで運営していました。カード利用は、海外サービスやクレジットカード登録が必要なサービスに限定し、それ以外は請求書払いや口座振替、役職者による立て替え払いなどで対応していました。
複数部署の経費を、数枚のコーポレートカードで決済するしくみだったので、同一サービスの決済があった場合などは、どの部署で利用されたのかを判別するのに工数が掛かり、計上漏れにつながることもありました。また、IT業界の特性として人材の入れ替わるスピードが速いため、カード利用の情報が引き継ぎされていないまま退職しているケースなどもありました。
また、設立間もないグループ会社は与信が十分につかない一方、毎月の広告運用などで数千万円単位のカード決済が必要なケースもあり、こうした場合は複数のカード会社と契約することで対応していました。そのため、本社のみでなく、グループ全社において十分な与信枠を確保できるコーポレートカードに一本化することも課題となっていました。
中川さん:三井住友パーチェシングカードの導入検討を行った直接のきっかけは、グループ会社が増えたことも大きかったですね。グループ全体でコーポレートカードの発行・運用における明確なルールが設けず、各社に対応を任せていたため、担当者ベースでカードを発行しているケースもありました。
しかし、経理・会計業務はすべてグリー本社の財務管理部が担っているため、グループ会社が増えるにつれて各社のルールや利用状況の把握が難しくなり、確認作業の負荷も大きくなっていきました。何より、本社が各社の状況をしっかり把握できないこと自体が問題だと感じましたね。そこで、全社のガバナンス強化のためにも、グループ全体でコーポレートカードの発行・利用ルールを標準化することになりました。
課題
- 複数部署の経費を、数枚のコーポレートカードで決済するしくみだった
- グループ会社が急増する一方、各社の判断でカードが発行されていたため、ガバナンス強化の観点でコーポレートカードの発行・運用ルールの標準化が必要だった
- グループ全社の経理処理は本社が担当しているが、各社のルール・状況の把握が難しく、確認の工数がさらに増えた
- 設立間もないグループ会社にも十分な与信枠を確保できるコーポレートカードに一本化したかった
部署名義のカード発行で確認作業の手間を削減し、ガバナンス強化も実現
一木さん:三井住友パーチェシングカードを紹介いただいたとき、個人名義ではなく、部署の名義で発行できることに驚きました。バイネームでカード発行をする場合と違い、人材の入れ替わりに合わせて新たなカード発行をする必要がなくなり、急な退職で利用できなくなるリスクもなくなるため、非常に便利だと思いました。
また、部署ごとにカード発行と管理を行えば、財務経理部の管理工数も大きく削減できると考えました。利用部署を一目瞭然で特定できるため、確認作業に掛かっていた時間も手間も省くことができます。これまで物理カードを金庫で厳重管理していましたが、カードレスなパーチェシングカードなら、よりセキュリティを強化できると思い、検討を進めることになりました。
中川さん:当社では、三井住友カードとほかのカード会社1社のコーポレートカードを利用していましたが、当時はパーチェシングカードのような機能がほかになかったこともあり、ご提案いただいてすぐ他社を検討することもなく導入決定に至りました。
一木さん:切替えのタイミングは、それまで利用していたコーポレートカードの有効期限に合わせました。パーチェシングカードとこれまで利用していたコーポレートカードの違いや運用ルールなどをまとめた資料を作成し、各部署やグループ会社の管理責任者に向けた説明会も実施しため、導入は非常にスムーズでした。運用開始後、疑問点などもありましたが、三井住友カードの担当者の方がスピーディーに回答してくれたので特に問題は感じませんでした。導入後、社内やグループ会社からの反発も特になく、むしろ使い勝手が良くなったと感じているように思います。
現在、グリー本社においては部署単位で複数枚のパーチェシングカードを発行し、チームやコストセンターごとに運用しています。グループ会社も部署単位で発行していますが、決済数が少ない会社は社内で1枚を共有しています。
中川さん:パーチェシングカードの導入をきっかけに、グループ全社にてコーポレートカードではなくパーチェシングカードの使用を原則とするルールを策定しました。広告宣伝費、消耗品購入、オンラインツールの月額費、ドメイン取得・維持費用、媒体の購読料、クラウドサービス利用料などに利用していますが、部署ごとに利用費目を限定し、利用金額の上限もこちらで設定しています。
一木さん:Vpass※の アカウントを共有し、各部署でも明細を取得できるフローへ変更し、不明な費目を部署内で事前確認してもらうことで、さらに業務効率化できたと感じます。以前は私を含む担当2名が数時間掛けて確認作業をしていましたが、パーチェシングカードに切替えたことで一切その手間がなくなり、本来の業務に集中できるようになりました。
Vpassは、月々のご利用明細の照会や各種変更などをお手続きいただける無料の会員WEBサービスです。
カード決済は請求書払いと違い、自動的に支払いが行われるので、それも大きなメリットだと感じます。支払い漏れを防げるだけでなく、請求書の処理や海外送金なども不要になるため、全体の業務効率化や手数料コストの削減につながっています。
また、カードの発行プロセスや管理については、財務管理チームがまとめて行うルールとしたことで、社内はもちろん、グループ全社のカード運用状況を一目瞭然で把握できるようになりました。カード限度額の変更や使用者の追加などもすべてこちらで申請していますが、いずれについても書面の手続きは必要なく、Webの管理サイト上で行えるので非常に便利です。当社はリモートワークがメインとなっているので、出社しなくても迅速に対応できるのは大きなメリットだと思います。
中川さん:当社は2017年にパーチェシングカードを導入しましたが、2016年頃から加速的にグループ会社が増加し、2022年現在では16社になりました。早期にパーチェシングカードを導入し、グループ全体のルール策定と標準化を図ったことは、ガバナンス強化の体制構築においても、業務効率化においても非常に有効だったと感じます。今後、さらにグループ会社が増えていくことが予想されますが、問題なくスムーズに対応していけると考えています。
さらに、与信枠が足りていなかったグループ会社についても、グリーとしてグループ契約を締結することにより親会社の与信にて取引が可能となり、与信枠を大きく拡大することができました。これにより、複数のカード会社との契約を一元化できたのです。
一木さん:パーチェシングカードには「マンスリークリア」というしくみがあり、これもまた導入のポイントになりました。利用金額が締め日翌日の月初にはゼロクリアされるので、カードの限度額を必要最小限に抑えることができ、ガバナンス強化につながっています。また、請求書払いと比べ、支払いサイトの延長もできます。
与信枠の小さなグループ会社は、それまで前受け金や請求書払いで対応していましたが、資金繰りが苦しくなりますし、最近はカードのみしか対応しないサービスなどもあります。その点、パーチェシングカードを導入したことで、資金繰りの改善ができ、各種サービスも安心して利用できるようになりました。また、利用する社員にとっても経費利用の状況が把握しやすくなりましたし、経理処理を行う私たちにとっても、毎月の経費を区切りよくきれいに把握できるため、すべてにおいてメリットを感じています。
中川さん:当社の事業拡大はますますスピードを増しているので、パーチェシングカードを上手に活用しながら成長させていきたいと考えています。これから事業拡大や新規事業の展開を行う企業の皆さんにとっても、全社のルールを定めて標準化していくことは非常に重要なことだと思います。これまで個別に対応していた経理業務のルールを統一・統制することで、業務効率の向上とガバナンス強化を実現できるはずです。
一木さん:経理担当としては、業務をいかにシンプルにわかりやすくするかがとても重要だと実感しています。カードの一本化で明細の書式も支払い先も一本化できますし、マンスリークリアのしくみによって毎月の経費の利用状況も把握しやすくなりました。また、事業部署との明細共有や承認・申請のプロセスを本社の管理部門に集約するなどのルールをつくることで、経理を含む管理業務はよりシンプルになり、大きく効率化できると思います。
導入ポイント
- 個人名義ではなく、部署の名義でカード発行できる
- 部署ごとに明細を確認でき、利用状況の確認作業が不要になる
- Web上でカード限度額変更や使用者の追加・変更ができる
- グループでの契約で子会社の与信枠も拡大可能
- カードの一本化で、全社のルール統一と内部統制の強化ができる
- マンスリークリアのしくみで、カードの限度額を必要最小限に抑えることができ、ガバナンス強化につながっている
効果
- 部署やチームに専用のカードを割り当てることで、費用の利用者が明確になり、確認作業の工数を削減できた
- パーチェシングカードのVpass アカウントを共有し、各部署で明細を取得するフローへ変更したことで業務をさらに効率化できた
- 与信枠が足りていなかったグループ会社も、親会社の与信にて取引が可能になり、十分な与信を確保できた
- グループ全社のカード契約を一本化したことで、ガバナンス強化とグループ内標準化を実現できた
- 請求書払いよりも支払いサイトが延びたため、資金繰りも改善できた
- カード決済によって請求書の処理や海外送金などに掛かる手間もコストも不要になり、支払い漏れも防げる
- 早期導入と体制構築を行ったことで、今後の事業拡大にも問題なく対応していける環境ができた
グリー株式会社様が導入した法人ソリューション
広告費やクラウド利用料等購買専用の不発行型カード
広告費やクラウド利用料等購買専用の不発行型カード
カード使用者の追加や退会、属性変更、カードご利用枠変更のお届出や、請求書のPDFデータがダウンロードいただけるサービスです。
カード使用者の追加や退会、属性変更、カードご利用枠変更のお届出や、請求書のPDFデータがダウンロードいただけるサービスです。
グリー株式会社
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