×

基礎知識2019.10.23

外国人観光客のインバウンド需要はキャッシュレスの導入でつかむ

外国人観光客のインバウンド需要はキャッシュレスの導入でつかむ

日本を訪れる外国人観光客の数は、ここ数年最高を更新し続けています。2020年には世界的スポーツの祭典、2025年には大阪万博と大きなイベントを控えて、ますます外国人観光客が増えていくことが予測されます。そんなインバウンド需要に向けて、キャッシュレス決済への対応はとても重要です。
この商機を逃さないためにも、手軽に導入できるキャッシュレス決済についてご紹介します。

目次

外国人観光客が増えている

海外からの外国人観光客の数が毎年増え続けているのには理由があります。2012年頃からの円安傾向、政府による訪日観光客の誘致政策、LCCの就航などで、外国人観光客が日本に来やすい環境が整ってきているためです。
商売を行う店舗では、外国語が話せるスタッフを常駐させたり、数ヵ国語のメニューを用意したりと、さまざまな対応をしていますが、そうした外国人観光客向けのサービスの中でも、重要なのがキャッシュレス決済への対応です。

インバウンド対応のポイントは?
インバウンド対応で導入したいキャッシュレス決済

なぜ外国人観光客にはキャッシュレスなのか?

インバウンド需要に対応するには、キャッシュレスは欠かせません。それは、外国人観光客の母国の多くでは、キャッシュレス決済が常識となっているからです。
例えば、2018年の国別訪日観光客数(日本政府観光局調べ)によると、韓国と中国が全体のほぼ4分の1ずつと、外国人観光客の半分以上が、この2ヵ国からの旅行者です。世界で最もキャッシュレス決済が進んでいる国は韓国で、その決済比率は96.4%です。次いでイギリスが68.7%。中国は参考値ながら2015年の時点で約60%です(「Better Than Cash Alliance」のレポートから算出)。諸外国は、日本の19.8%とは比較にならないほどにキャッシュレス決済が普及しています。

■世界各国におけるキャッシュレス決済比率(2016年)

世界各国におけるキャッシュレス決済比率(2016年)
  • 出典:BIS「Statistics on payment, clearing and settlement systems in the CPMI countries」、WorldBank「World Development Indicators」より作成
  • キャッシュレス比率は、(電子マネーを除くカード決済+e-money決済)/家計最終消費支出により算出(ともにUS$ベースで算出)

このように、キャッシュレス決済が普及している国々からの外国人観光客にとって、キャッシュレス決済が使えない状況は不便極まりなく、また店舗にとっても機会損失となります。こうした理由から、外国人観光客のインバウンド消費には、キャッシュレス化が不可欠といわれているのです。

日本のキャッシュレス環境はまだまだ遅れている!

日本のキャッシュレス決済比率はまだまだ低く、韓国のおよそ5分の1、中国の3分の1以下というレベルです。キャッシュレス決済がなかなか普及しない理由としては、まずATMがどこにでもあり、銀行はもちろん、コンビニなどでも現金を下ろすのに不便がないことが挙げられます。
また、店舗側でレジやカードリーダーなどのキャッシュレス決済端末を購入するコストがかかるほか、数パーセントの決済手数料もかかることなどから、小規模な店舗ではキャッシュレス決済を導入しにくいという事情がありました。こうした理由から、日本ではキャッシュレス化が遅れてしまったのです。

外国人観光客が利用しやすい決済方法は?

さて、キャッシュレス決済を導入すると決めたら、次の問題は「どの決済方法を選ぶか」です。キャッシュレス決済にはさまざまな種類があり、それぞれ特徴が異なります。特にインバウンド消費を想定するなら、外国人観光客が利用しやすい決済方法を選ぶことが重要になります。

外国人観光客の集客メリットがあるクレジットカード決済

現在、日本で最も広く使われているキャッシュレス決済の方法が、クレジットカード決済です。国際ブランドのクレジットカードを持っている外国人観光客も多く、導入している店舗にとっては集客のメリットも大きいでしょう。
また、海外ではヨーロッパをはじめとして、タッチ決済も広まっています。NFC(Near Field Communication)という技術により、カードをリーダー(読み取り端末)にかざすだけでスピーディーに決済できます。クレジットカードやデビットカードでも、日本の電子マネーと同じような感覚でタッチ決済できるのです。
ただし、外国人観光客がこれらの決済方法を使えるようにするためには店舗側ではカードリーダーなどの読み取り端末機器が必要になることや、決済の度に決済手数料がかかるといったデメリットが挙げられます。外国人観光客の来店やインバウンド消費がどのくらい期待できるのか、導入コストをペイできるのかを事前に検討すると良いでしょう。

販売のチャンスを逃さない!
クレジットカード加盟店になるには?

中国人観光客には即時決済のデビットカード

デビットカードは、精算時に紐付けられた銀行口座から、利用金額をすぐに引き落とす決済方法です。使い方はクレジットカードとまったく同じですが、即時払いという点が最大の特徴です。支払い方法が1回払いのみということもあって、利用者側は管理しやすいというメリットがあります。
国際ブランドのクレジットカードと提携しているデビットカードなら、クレジットカード同様に決済することができます。外国人観光客にはデビットカードを持っている人も多く、特に中国人観光客であればほぼ必ず「銀聯カード」というデビットカードを持っています。中国人観光客の来店が多い場合は、導入を検討したいところです。

旅慣れた外国人観光客は電子マネー決済も

日本で日常的に普及しているのが、非接触型のICカード技術であるFelicaを使った電子マネー決済です。交通系のSuicaやPASMO、流通系のWAONなどがあり、決済端末にタッチするだけで素早く決済できるのが魅力です。
電子マネーのタイプは大きく2つに分かれ、支払う金額をチャージしておく「プリペイド型」と、クレジットカードと連携して後払いする「ポストペイ型」がありますが外国人観光客の中には、交通系電子マネーをプリペイド型で購入して、移動や買物に利用する旅慣れた旅行者もいるようです。
さらに、2019年9月からは、預かり金(デポジット)不要で28日間使えるインバウンド向けの電子マネー「Welcome Suica」と「PASMO PASSPORT」の発売が開始されたので、電車やバスに加え、店舗でも使える電子マネーは、外国人観光客にとっても便利なアイテムとなりそうです。

東アジアの外国人観光客を迎えるならコード決済

ここ数年で急速に認知度を上げているのが、QRコードやバーコードを利用したコード決済です。スマホを介してコードを読み取るだけで決済ができ、安全性が高いことが特徴です。日本国内ではすでに多くのペイメントサービスが登場していますが、あらかじめ専用アプリをインストールしておく必要があるため、外国人観光客には使いにくいという側面がありました。
しかし、2019年には各サービスが海外との相互利用ができるよう、提携を進めました。PayPayでは中国大手のAlipayのほか、香港のAlipayHK、韓国のKakaoPayと提携。LINE Payでも中国のWeChat Pay、韓国のNaver Payと提携しています。さらに、東南アジアをカバーするモバイル決済連合「VIA」が日本国内向けに相互接続サービスをスタートしました。
日本周辺のアジア地域で使われているコード決済が、そのまま日本でも使える環境が整ってきています。東アジアからの外国人観光客を迎えるためには、コード決済の導入も検討すると良いでしょう。

日本ならではのおもてなしで、外国人観光客に楽しんでいただく

ここまでご説明してきたように、外国人観光客を迎えるには、キャッシュレス決済端末の導入が重要です。ただし、単に決済端末を導入しただけでは、インバウンド需要を呼び込み、つかむことはできません。あなたの店の商品・サービスの特徴や魅力をウェブサイトやSNSで積極的に発信したり、来店客にファンになってもらったりする、日々の努力も大切です。
店舗の看板に外国語で案内を入れたり、英語や中国語のメニューを用意したり、外国語で接客できるよう工夫するのも良いでしょう。
好意的な口コミが増えれば、さらに多くの外国人観光客があなたの店に来てくれるはずです。何より必要なのは、お客さまに喜んでいただく日本ならではのおもてなしの精神ではないでしょうか。

  • QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

店舗経営者の方へ

豊富なキャッシュレス決済に対応!

おすすめWebセミナー

Have a good Cashless

その他おすすめ記事サイト

キャッシュレスの?が!に変わる場所Have a good Cashless

キャッシュレスの基礎知識やカード活用術、お困りごと解決情報など役立つ情報を発信しています。

個人事業主・スタートアップの方

経営者・個人事業主・スタートアップの担当者が知っておきたいバックオフィスの基礎知識をご紹介しています。

決済サービス・決済端末を導入する際の基礎知識からメリットを丁寧に解説します。三井住友カードプレゼンツ「ペイサポ~お店がはじめるキャッシュレス決済~」