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自転車屋を開業するには?必要な資格・資金・失敗しないためのポイント

自転車屋を開業するには?必要な資格・資金・失敗しないためのポイント


自転車は通勤や通学などさまざまなシーンで使われることの多い、便利な交通手段です。自転車はアマチュアからプロまで人気の高い乗り物でもあるため、いつかは自転車屋を開業してみたいと考える方もいるのではないでしょうか。今回は、自転車屋の開業を目指す方のために、自転車屋を開業するために必要な資格や自転車や開業までの流れ、成功させるためのポイントなどを徹底的に解説していきます。

目次

自転車屋を開業するのに必要な資格とは?

例えば自動車屋を開業する場合など、乗り物を扱うためにはかなり専門的な資格が必要になることが多いです。資格の取得には多額の費用や多くの時間が必要になるため、前もって取得のための準備を進めておかなければいけません。それでは、自転車屋を開業する場合に必要な資格はあるのでしょうか。以下で詳しく見ていきます。

必須の資格はないが、「自転車安全整備士」「自転車技士」は持っていると良い

実は、自転車屋を開業するために取らなければいけない必須の資格はありません。法律上は、特に制限なく自由に自転車屋を開業することができます。ただし、自転車に関連する資格として「自動車安全整備士」「自転車技士」という有名な2つの資格があります。これらを持っている場合は自転車屋としての信頼向上にもつながるため、自主的に取得している自転車屋も多いです。時間に余裕があるならば、ぜひこれらの資格の取得を検討してみましょう。

自転車安全整備士とは

自転車安全整備士とは、日本交通管理技術協会が認定している資格の1つです。これを持っていると、自転車の構造や基礎的な交通ルールなどについて適切な知識があることが証明できます。取得するためには、日本交通管理技術協会の主催する自転車安全整備技能検定に合格する必要があります。
受験するには、検査および整備に関して2年以上の実務経験が必要になりますので、まずは自転車屋で働きつつ、取得を目指す必要があります。
検定では、自転車の点検方法や構造について問う知識問題などが数多く出題されます。また、面接試験では自転車の安全利用についての指導能力が検査されます。事前に知識を整理するなどして、対策を進めておくとよいでしょう。

自転車技士とは

自転車技士は、日本車両検査協会(VIA)が認定している資格です。自転車の組み立てや検査、設備に関する十分な知識があるかどうかが審査されます。自転車技士の資格を取得するためには、日本車両検査協会の主催している「自転車組立、検査および整備技術審査」に合格することが必要です。
こちらも、自転車の組み立て、検査および整備に関して2年以上の実務経験が必要になります。
実技試験とマークシート方式の学科試験が行われます。試験の合格率は実技試験で70%前後、学科試験で75%〜80%前後と言われており、しっかりと対策をしておけば決して取得が難しい資格というわけではありません。自転車屋を開業したいのであれば、ぜひ自転車技士の資格の取得も検討しましょう。

中古の自転車を販売する場合は「古物商許可」が必要

自転車屋の開業を検討している方の中には、中古の自転車を買い取ったり、それを販売したりしたいという考えを持つ方もいるでしょう。中古の自転車を販売するのであれば、「古物商許可」が必要です。古物商許可は、中古品などの売買を行うために必要となる資格で、各エリアを管轄する警視庁が認定を行なっています。申請には略歴書や本籍、身分証明書や誓約書などいくつかの必要な書類があります。申請から許可までに1ヵ月以上かかることが多いため、日数に余裕を持って準備しておきましょう。

自転車屋を開業するための費用

自転車屋を開業するための費用

自転車屋を開業するためには、初期費用と運転資金がそれぞれ必要になります。初期費用はおよそ500万円から1,000万円ほどが必要だと言われており、高額です。また、自転車屋の経営が軌道に乗るまでの間の運転資金も用意しておく必要があります。最低でも2、3ヵ月分、できれば半年分ぐらいの運転資金はあらかじめ用意しておきたいところです。

初期費用

自転車屋開業の初期資金

自転車屋を開業するための初期費用は、店舗の規模や出店するエリアによりますが、およそ500万円〜1,000万円です。飲食店などと異なり、自転車を販売するためには展示のための広いスペースが必要となります。そのため、物件の取得にかかる費用も敷金や礼金、保証料込みで最低200万円ほどと高額です。内装工事や外装工事を行う必要もあります。内装工事は居抜き物件を利用することで節約することができますが、それでも工事費は100~150万円ほどは見込んでおきたいところです。

運転資金

自転車屋の月々の運転資金は、平均して75万円ほどと言われています。小さい規模の店舗であれば50万円を切ることもありますが、毎月かかる費用のため決して無視できない存在です。内訳としては、まず賃貸料として月20万円ほどが必要となります。また、人件費として月10万円前後が必要です。自分だけで経営する場合はこの人件費の分もお店の利益となりますが、その分体力が求められるでしょう。そのほか、自転車や自転車部品の仕入れ費として月20〜50万円ほどが必要です。

自転車屋を開業するメリット

ここまで、自転車屋を開業する上で必要な資格や資金の内訳について確認していきました。資格は必須ではないものの、開業に必要な資金は500万円以上と比較的高額です。それでは、これほどのコストをかけてまで自転車屋を開業するのはなぜでしょうか。自転車屋を開業するメリットについて、見ていきましょう。

3.11以降、自転車通勤をする人が増えている

日本では、2011年の3月11日に東日本大震災が発生し、多くの通勤・通学者が学校や会社で立ち往生をしてしまう、という事態が発生しました。電車も止まってしまったため、駅に多くの帰宅困難者が溢れている様子が記憶にある方もいるのではないでしょうか。
また、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、人との接触を避けるために電車通勤から自転車通勤に移行した人も増えてきています。au損害保険の調査によると、コロナ後に自転車通勤を始めた人は23%に上りました。
自転車が通勤手段として、必要とされる存在になりつつあるというのが、自転車屋を開業する上での1つのメリットです。
参考:コロナで広がる自転車通勤 専用道や通勤手当が課題|NIKKEI STYLE

  • ※別ウィンドウでデンシバ Spotlightのサイトへ遷移します。

商品販売だけでなく、修理やレンタルなども売り上げになる

自転車屋の仕事は、自転車を仕入れて販売するということだけではありません。自転車は、道端に落ちていた小さなゴミや、道路にはみ出している木の根っこを踏んだだけでもパンクしてしまうことがあります。このようなよくあるトラブルに対応し、修理を行うということも自転車屋の重要な役割であり、これが利益に繋がります。また、気軽に利用できるレンタル自転車も人気です。最近では、レンタル料で大きな利益を上げるような自転車屋も誕生しています。

幅広い層からニーズがある

自転車は、小さなお子さんがいる家庭から、通勤に使う方のためのママチャリのような日常で使う自転車はもちろん、趣味で利用するロードバイクのような自転車まで、幅広い層からニーズがあります。
老若男女問わず求められる商品ですので、比較的安定した売り上げが見込めます。開業する場所によって、日常使いの自転車に注力するか、ロードバイクの専門店にするかなどを見極めて行くことが大切になるでしょう。

自転車屋を開業するデメリット

自転車屋を開業するデメリット

ここまで、自転車屋を開業する上でのメリットを3つ紹介してきました。しかし、自転車屋を開業することはメリットばかりではありません。残念ながら、自転車屋の開業に特有のデメリットもいくつか存在します。ここでは、開業前に知っておきたいデメリットについて2つほど解説します。

売り上げが季節によって左右される

自転車屋は、繁忙期と閑散期が明確に分かれている職業です。そのため、自転車屋の売り上げは季節によって大きく左右されてしまいます。例えば、春先など年度の終わりと初めは間違いなく繁忙期です。この時期に引越しや移動をする人が多いため、新たな交通手段として自転車を必要とする人が出てくるためです。
一方、冬の時期は寒いこともあり、自転車に乗る機会が少なくなることなどから、売り上げが大きく落ちると言われています。
人の移動が多い引越しシーズンなどにはよく自転車が売れ、寒い季節にはあまり購入されないという特性があるということをおさえておきましょう。

原価が高く、利益率が低め

自転車は、安いものでも5,000円ほど、高いものでは数万円から十万円以上することも珍しくありません。自転車の原価が高く、定価の7割~8割といわれています。そのため、1台あたりの販売で得られる利益が低くなってしまうというデメリットがあります。また、ただ自転車販売するだけでなく、ハンドルなどの点検やチェーンなどの調整もしなければいけません。これらの調整代として別途料金を取るという手もありますが、手間を考えれば自転車の販売における利益率は他業種と比べて低めと言わざるを得ないでしょう。

自転車屋開業を失敗しないための方法

街中には多くの自転車屋がありますが、その中でも地元で人気の高い、成功している自転車屋は何が違うのでしょうか。自転車屋の開業を成功させて、その後も安定した利益を生み出せる自転車屋を経営するためには、いくつかの注意すべきポイントが存在します。自転車屋開業を失敗しないための方法を、5つほど紹介します。

資金計画は綿密に組み立てる

自転車は、非常に原価の高い乗り物です。10万円を超えるような高価なスポーツバイクもありますし、通勤に使う人が7〜8万円ほどの自転車に手を出すことも珍しくありません。そのため、自転車屋を成功させるためには資金計画を綿密に組み立てることが極めて重要です。特に、自転車の仕入れにかかる原価をどのようにして回収するのかはよく計画しておく必要があります。効果的な資金調達の方法をあらかじめ考えておきましょう。

顧客のニーズに合ったサービスを取り入れる

自転車屋の仕事は、ただ新車を販売することだけではありません。自転車が故障してしまった場合の修理サービスや、点検プランを用意するなど、顧客のニーズにあったサービスを取り入れることも、自転車屋の開業を成功させる上での秘訣と言えます。また、すでに紹介したように新車の売れ行きは春と秋に好調で、それ以外の時期では落ち込む傾向にあります。繁忙期以外でも利益を生み出していけるよう、積極的に多様なサービスを取り入れていきましょう。

コンセプト・ターゲットはしっかりと決めておく

自転車屋の顧客層は男女が半々、年齢層は20代〜60代までと非常に幅広いと言われています。しかし、お店のコンセプトを全く決めずに自転車屋を開業してしまうと、周囲の店との差別化をはかることができず、既存店との競争に負けてしまいます。新しく自転車屋を開業するのであれば、お店のコンセプトを固めておきましょう。また、プロやアマチュアのツーリングなどに適した性能の高いロードバイクを中心に販売するのか、通勤や通学に使える手軽な自転車を中心に販売するのか、などターゲットを絞るのも有効な戦略です。

初期投資・借入を最初にしすぎない

自転車屋の開業には多額の初期費用が必要となります。少なくても150万円ほど、多いと500万円以上も必要になる初期費用をはじめから用意することができる人は少ないのではないでしょうか。借入でこの初期費用を賄う場合もあると思います。しかし、初期投資をしすぎてしまうと、後々の経営で利益が出せなかった場合に多額の損失を出してしまうことになります。創業後の集客数をみてレイアウト変更が必要になったりするケースもありますので、創業時から内装などの初期費用に多額の費用をかけるのは避けたほうが良いでしょう。自転車屋を開業する上でよくある失敗パターンなので、初期投資をしすぎないように注意しましょう。

キャッシュレス決済を導入する

自転車は数万円〜10万円以上かかる非常に高額な商品です。そのため、現金よりもクレジットカードなどでの支払いがメインとなるでしょう。新しく自転車屋を開業するのであれば、キャッシュレス決済にはぜひ対応しておきましょう。また最近では、20代の学生や、30代の働き盛りの社員など若い層を中心に自転車の利用が広がっています。キャッシュレス決済へ対応すると特に若い層からの支持が得られるため、積極的に検討することをおすすめします。

キャッシュレス決済を導入するなら「stera pack」がおすすめ!

キャッシュレス決済は、クレジットカード決済を始めQRコード決済、ICカード決済など、さまざまな決済方法があります。
自転車屋では、自転車の購入の他、備品の購入や点検費、修理費など、大小問わず会計が発生します。少額決済がキャッシュレスでできることは、他の自転車屋との差別化にもつながりますので、積極的に取り入れたいものです。
キャッシュレス決済サービス「stera pack」なら、月額3,300円(税込)で導入可能で、多くの決済手段を利用することができます。

1つの端末で、多種多様な決済手段が利用できる

stera packで利用することができる「stera terminal」は、1台で25種類以上の決済手段に対応できるマルチ決済端末です。
クレジットカード決済はもちろん、交通系電子マネー、QRコード決済にも対応。交通系電子マネーやQRコード決済は少額でも使いやすいため、パンクの修理や自転車用品の購入など、細かな会計も多い自転車屋にぴったりの決済手段です。

集客・プロモーションも可能

自転車屋は、自転車を売って終わりではなく、その後の点検や修理などで定期的に来店してもらうことでリピーターを増やすことも大切です。そのためにクーポン配布などの施策を打っている店舗も少なくありません。「stera pack」には、販促・集客アプリ「おみせポケット」が標準搭載されています。会員証やスタンプカードの発行、顧客へのクーポン配布など、集客に関する機能がついていますので、個別にツールを利用する必要がありません。
決済端末としてはもちろん、集客・販促にも利用できるのはstera terminalならではです。

レジ・勤怠・売上などのデータ管理もこれ1つ

stera terminalは、 Android™ OSを採用しています。そのため、さまざまな機能を追加して業務をより効率化できます。
アプリのダウンロード方法は簡単で、専用マーケットプレイス「stera market」からアプリをインストールするだけ。
POSレジや在庫管理・顧客管理など、セレクトショップ経営に必要なアプリを活用して、業務の効率化を目指しましょう。

失敗しないために準備は入念に!

自転車屋を開業するのに必要な資格、資金の内訳や開業を失敗しないためのポイントなどについて紹介しました。自転車屋の開業には多額の資金が必要であるため、準備は日数に余裕を持って、入念に行っておく必要があります。余裕があるようであれば、自転車技士などの資格も取っておくとよいです。ぜひこの記事の内容を参考にしながら、成功する自転車屋の開業を目指していきましょう。


今回の記事のまとめ

自転車屋を開業するのに必要な資格とは?

  • ・必須の資格はないが、「自転車安全整備士」「自転車技士」は持っていると良い
  •  ・自転車安全整備士資格とは
  •  ・自転車技士とは
  • ・中古の自転車を販売する場合は「古物商許可」が必要

自転車屋を開業するための費用

  • ・初期費用:500~1,000万円
  • ・運転資金:50~75万円

自転車屋を開業するメリット

  • ・3.11以降、自転車通勤をする人が増えている
  • ・商品販売だけでなく、修理やレンタルなども売り上げになる
  • ・開業には必須な資格がない

自転車屋を開業するデメリット

  • ・売り上げが季節によって左右される
  • ・原価が高く、利益率が低め

自転車屋開業を失敗しないための方法

  • ・資金計画は綿密に組み立てる
  • ・顧客のニーズに合ったサービスを取り入れる
  • ・コンセプト・ターゲットはしっかりと決めておく
  • ・初期投資・借入を最初にしすぎない
  • ・キャッシュレス決済を導入する

キャッシュレス決済を導入するなら「stera pack」がおすすめ!

  • ・1つの端末で、多種多様な決済手段が利用できる
  • ・集客・プロモーションも可能
  • ・レジ・勤怠・売上などのデータ管理もこれ1つ

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