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姫路市役所「stera terminal」でキャッシュレス化を推進。自治体に特化したアプリにも期待

姫路市役所「stera terminal」でキャッシュレス化を推進。自治体に特化したアプリにも期待

いま全国の自治体で、国の方針のもとキャッシュレス決済の導入が推進されています。国宝・世界文化遺産の「白鷺城」こと姫路城を擁する姫路市も、キャッシュレス化に取り組む先駆的自治体のひとつ。2021年1月から姫路市役所の市民窓口に「stera terminal(ステラターミナル)」が設置され、住民票や税証明書などの発行手数料の支払いに電子マネー、クレジットカード、QRコードが利用できるようになりました。

「stera terminal」の導入は、関西圏の自治体では姫路市役所が初めて。今回は姫路市市民局市民生活部 住民窓口センターの加藤光司係長に、キャッシュレス化の背景や「stera terminal」の魅力、自治体ならではの端末やアプリに対するご要望について伺いました。

目次

姫路市役所が「stera terminal」を導入

姫路市では、2019年に新市長となった清元秀泰市長の後押しを受け、2020年からキャッシュレス決済の導入が加速。8月に姫路城・好古園の券売機や窓口に電子マネー決済が導入されるとともに、12月には水道料金の支払いにもモバイル決済が導入されました。

そして2021年1月20日(水)からは、市役所窓口に「stera terminal」が導入され、住民票や税証明書などの発行手数料の支払いが可能になりました。2月からは税や国民健康保険料、後期高齢者医療保険料など各種保険料の支払いにも電子マネー決済が拡大され、市民サービスの向上に一役買っています。

操作性の良さでスムーズな移行を実現

姫路市では今年の1月から窓口キャッシュレス決済を導入し、本庁舎1階の住民窓口センター、2階の税務部総合窓口、出先事務所である飾磨支所、駅前市役所の計4ヶ所で戸籍・住民票関係の証明書や、税務証明関係などの発行手数料の支払いで利用できるようになりました。

私の所属である1階の住民窓口センターでは「stera terminal」を1台設置し、キャッシュレスで支払いたいという来庁者をご案内しています。まだ運用が始まって2ヵ月ほどですが、窓口職員はもう使い方に慣れてきました。導入前に1度、端末の使い方のレクチャーを受けただけでしたが、スムーズに使い始めることができたと思います。

操作性の良さでスムーズな移行を実現

コロナ禍の接客で「stera terminal」が力に

「市役所でもキャッシュレス決済ができるようにしてほしい」というご要望は、ここ1~2年でぐっと増えたように思います。やはり一般の店舗でこれだけキャッシュレス決済がスタンダードになる中で、行政機関でも使いたいというのは、もはや避けられない潮流なのではないでしょうか。

今年度に関しては、コロナの影響も大きかったと思います。接触しない、密を避けるということを業務の大前提としていく中で、非接触ですべての支払いのやり取りができる「stera terminal」は、来庁者や職員の感染対策にとっても安全面で大きなメリットがあります。

「stera terminal」への来庁者の反応は、とても良いです。「すぐに支払いができるのが便利」と皆さんおっしゃれます。とはいえ、すでにコンビニなどでキャッシュレス決済に慣れていらっしゃるので、とくに便利になったというよりは、市民の方々の「当たり前」に追いついたというところでしょうか。こういった面では、市役所のような行政機関は遅れている部分があるので、来庁者が不便なく使えるようになったことを喜びつつ、さらにサービス向上に努めていきたいと考えています。

「スマート窓口」で行政手続きが変わる

自治体では今、申請などのオンライン化やAIの導入など国の主導で「スマート自治体」への転換が進められています。姫路市でも行政手続きをタブレット端末で行うなど、来庁者に文字を書かせずに手続きができる「スマート窓口」を目指しています。

キャッシュレス決済導入に関しては、姫路市は特に早かったわけではありませんが、「stera terminal」のようなオールインワン端末を導入した自治体はまだ珍しいかもしれません。

「POS+」との連動が導入の決め手に

「stera terminal」の存在は、キャッシュレス決済の仕様などを検討していく中で、姫路城の縦覧料の徴収などに「stera terminal」を導入したことで知りました。

端末も非常にスタイリッシュで見た目にも良かったですし、使いやすいという話も聞いていました。1台でクレジットカード、電子マネー、QRコードに対応できる便利さ、タッチパネルなどの機能性の良さ、コンパクトな設計は魅力的で、「これはいいものだ」という印象がありました。

「stera terminal」導入にあたっては、業者選定の際に「POS+(ポスタス)」アプリを「stera terminal」と連動させて活用する方法をご提案いただいたことも大きかったです。

アプリを入れることでオールインワン端末がPOSレジにもなるというのは、既存のシステムとは違う新しさを感じました。他の自治体にもまだあまりない試みですし、これは導入したいということになりました。

「POS+」との連動が導入の決め手に

自治体に特化したアプリの開発に期待

実際に「stera terminal」を置いてみると、既存の大きなPOSレジのように場所をとることなくコンパクトなので、どこの窓口にも設置できます。前方に大きな液晶画面があるので、来庁者も使いやすいですし、しかもいろいろな機器が複雑に付属していない。「stera terminal」1台ですべてを賄えるというメリットは大きいです。

「POS+」もアプリなので、一度入れて終わりではなく、定期的にアップデートも効率的に行えるということで、今後の展開にも期待を持っています。
というのも、市役所で扱うお金は公金扱いということになりますので、ちょっと複雑な取り扱いをしなければなりません。

そこで、ぜひ自治体の公金取り扱いに特化した「stera terminal」の操作・集計機能のカスタマイズをお願いしたいと思っています。「POS+」アプリも公金取り扱いに対応できるような開発を続けていただくことを希望しています。

「stera terminal」は非常に汎用性のある端末です。今後は他の自治体にも、キャッシュレス決済がどんどん広がっていくでしょう。キャッシュレス決済や公金取り扱いに関する自治体の悩みというのはどこも似ているはずですから、これが実現すれば、多くの自治体の助けになるのではないでしょうか。

目指すところは「市民の利便性向上」

キャッシュレス決済導入にあたっては、他の自治体での先行事例が少なかったこともあり、予算措置などを含めてハードルが高い部分もありました。

しかし、私たち住民窓口センターが目指すところは当然ながら、利用者、市民の方々の利便性を向上させ、窓口サービスを充実させることです。多くのご要望があったこともあり、キャッシュレス決済導入をみんなで頑張っていこうとなりました。特に窓口の最前線で奮闘している若手職員たちが、導入準備から導入後の運用面もスムーズにいくように動かしてくれました。本当に感謝しています。

来年度以降は私共のような住民サービス窓口だけでなく、他の公共施設にもキャッシュレス化の動きがあります。このままキャッシュレス化・オンライン化が進めば、ゆくゆくは「スマート窓口」のゴールとして、市役所に来なくても行政手続きができる日が来るかもしれません。

そうした未来に役立つ端末やアプリが、今後「stera terminal」から生まれてきたらいいのではないかと……。そんなことを想像したりもしています。

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