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クレジットカード決済の導入方法。費用やメリット・デメリットまで解説

クレジットカード決済の導入方法。費用やメリット・デメリットまで解説

近年、キャッシュレス決済の利用者は増えており、決済方法のあり方は大きく変化しています。キャッシュレス決済の64%を占める、ニーズの高い決済方法がクレジットカード決済です。
しかし、クレジットカード決済を導入する企業や店舗が増えているなか、導入費用や決済手数料を気にして、導入に悩む方が多いのも事実です。
ここでは、クレジットカード決済導入をご検討中の方に向けて、メリットや手数料などの費用、導入の流れなど、導入前に知っておきたいポイントをご紹介します。

目次

クレジットカード決済導入の方式は2つ

クレジットカード決済の導入方法は大きく2つに分かれます。
1つは、各カード会社に直接交渉して契約する「直接契約」。もう1つは代行会社を経由して複数のカード会社と契約する「決済代行会社経由契約」です。
まずはそれぞれの特徴についてご紹介します。

直接契約

直接契約

直接契約では、アクワイアラーと呼ばれるカードブランドの加盟店契約会社、いわゆるクレジットカード会社に直接問い合わせて、契約を結びます。
Visa、Mastercard、JCBなど、各カードブランドを取り扱うクレジットカード会社とそれぞれ個別で契約を結ぶため、ブランドによって売上金の入金日が異なるなどのデメリットが発生します。

決済代行会社経由

決済代行会社経由

決済代行会社にクレジットカード決済導入を依頼する場合、複数のカードブランドと一括で契約を結ぶことが可能です。
クレジットカード会社と個別に契約を結ぶ必要がなく、契約内容や運用方法を統一することができます。

直接契約のメリット・デメリット

直接契約のメリットは、特筆すべきものはありません。

一方、具体的なデメリットとしては、以下のような項目が挙げられます。

・代行会社経由と比べて審査に時間がかかる
クレジットカード会社によって審査基準や準備物が異なるため、審査をクリアするまでにある程度の時間と準備が必要です。

・運用に手間がかかる
契約したクレジットカード会社ごとに締め日や入金日が異なるため、経理業務が煩雑化する可能性があります。ミスを防ぐためのダブルチェックや、独自の決済システムを構築する必要が出てくるでしょう。

・決済システムの構築する場合、カード会社ごとの要件に合わせる必要がある
自社でクレジットカード決済システムを構築する場合、ブランドごとの用件に合わせることや、高度なセキュリティ対策を施す必要があります。開発・運用に大きなコストが発生するため、結果として代行会社を経由して契約した場合よりもコストがかかる可能性もあります。

決済代行会社経由のメリット・デメリット

決済代行会社を経由し、一括で契約を結ぶ場合は、以下のようなメリットが挙げられます。

・導入の手間を大幅に削減
複数のクレジットカード会社と一括で契約を結ぶことで、審査の準備にかかる工数・期間を大幅に削減できます。

・運用の手間がかからない
複数のブランドで締め日や入金日を統一できるため、経理にかかる負担を減らすことができます。クレジットカード決済のために人員を割く必要がほぼなくなるため、直接契約よりもコストを削減できる可能性もあります。

・高度なセキュリティが施された決済システムが提供される
多くの決済代行会社では、加盟店に決済システムを提供しています。自社でシステムを構築する手間を大幅に削減できるため、素早い導入ができます。

決済代行会社を利用するデメリットとしては、手数料がかかることが挙げられます。
ただし、上記のメリットを考慮すると、結果としてコストを抑えた導入方法となる可能性も充分期待できるでしょう。

現在、小規模な通販サイトや個人事業主の多くは決済代行会社を経由してクレジットカード決済を導入しています。

決済代行会社経由のメリット・デメリット

クレジットカード決済の導入で店舗が得られるメリット

クレジットカード決済を導入する場合、以下のようなメリットが得られます。

  • ・顧客単価が上がる
  • ・購買機会が増える
  • ・現金管理の手間が減る

それぞれ詳しく解説していきます。

1 顧客単価が上がる

手持ちの現金が少なくても買物ができるということが、クレジットカードの大きな特徴です。
そのため、クレジットカード払いを前提にしたお客さまは、自然と高価な商品や「ついで買い」をしやすい傾向が見られます。
これは、実際にクレジットカードで買物をしたことがある人ならば、実感できるのではないでしょうか。

2 販売機会が増える

決済代行会社のSquare(スクエア)が、2014年にクレジットカードを1ヵ月に1度以上使用する成人男女2,266人を対象に行った調査によると、18%の人が事前にクレジットカードが使えるかどうかを確認し、使えない場合は別の店を選んだ経験があるそうです。さらに、全体の17%はクレジットカード非対応で困ったことがあると答え、全体の3%が二度とその店に行かない、または行く回数が減ったと答えています。
Squareは、これらの調査結果を検証したうえで、クレジットカード決済非対応の場合、クレジットカード決済を希望する21%の潜在顧客の来店機会を逃すと結論付けています。クレジットカード決済の導入で、お客さまの取りこぼしを防ぎ、来店機会を増やすことが期待できるでしょう。

3 現金管理の手間が減る

現金の管理というのは、意外と面倒なものです。常に充分な釣り銭を用意しておかねばなりませんし、両替や入金のため、頻繁に銀行に行かなければなりません。また、釣り銭の渡し間違いというミスが起こりやすく、閉店後のレジ締めの作業にも手間がかかります。かき入れ時にはレジに大金が集まり、防犯上のリスクにもなるでしょう。
もしも、すべてのお客さまがクレジットカード決済を利用すれば、釣り銭の準備やレジ締めといった作業は一切不要になります。現金管理の手間がなくなり、その分、接客に集中することができるのです。これは、売上を伸ばすための、大きな力になるはずです。

クレジットカード決済導入のデメリット

クレジットカード決済を導入するメリットはさまざまですが、導入する前にはデメリットについても知っておく必要があります。
大きなデメリットとしては以下の4つが挙げられます。

  • ・クレジットカードの決済手数料がかかる
  • ・クレジットカード決済導入の初期費用がかかる
  • ・クレジットカード決済導入には手間がかかる
  • ・入金サイクルにタイムラグがある

それぞれのデメリットについて詳しく解説していきます。

1 クレジットカードの決済手数料がかかる

決済手数料は、クレジットカード決済導入の際に把握しておかなければいけない要素の1つです。
業種や業態によって差があるうえ、導入するシステムや契約する決済代行会社によっても異なりますが、一般的にカード決済の際には手数料が発生します。
しかし、その分、これまで取りこぼしていたかもしれないクレジットカード利用者を顧客として獲得できることも考えると、決してデメリットが大きいわけではありません。

2 クレジットカード決済導入の初期費用がかかる

クレジットカード決済を導入するには、カード情報を読み取る決済端末が必要です。店舗の規模や用途によって必要な機器は変わってきますし、機器の機能によって価格にも大きな開きがあります。
例えば、アナログ回線やネット回線を有線でつなぐ「据置型」は、安価な物でも10万円前後。小規模な店舗では、導入をためらってしまうこともあるでしょう。無線で使う「モバイル型」でも、LTEや4G回線だと通信費がかかります。

しかし、モバイル型の中には、スマートフォンやタブレットを決済端末やレジとして使える物もあり、安価で導入ができます。場合によっては、実質ゼロ円で導入できるケースもあり、導入コストを抑える方法も増えています。

3 クレジットカード決済導入には手間がかかる

クレジットカード決済導入には、クレジットカード会社、あるいは決済代行会社と契約を結ぶ必要があり、ある程度の手間はかかります。
決済代行会社を通じてクレジットカード各社と契約を結ぶ場合、時間と手間のかかる手続きをすべて任せることができます。売上の入金もサポートもすべて一本化できますから、最小限の作業で運用することができます。

「現金のみ」の場合と比較すると、手間は増えるかもしれません。しかし、クレジットカード決済の導入には、かかる手間以上のメリットを得られる可能性があるのです。

4 入金サイクルにタイムラグがある

決済方法が「現金のみ」の場合、商品を販売すればすぐに現金が入ってきます。その点、クレジットカード決済は、「当月末締め、翌月末払い」というように、締め日と支払日にタイムラグがあり、売上がすぐには現金化されません。

これは、「仕入れて売る」というスタイルの商売には不向きです。売れる商品を大量に仕入れたくても、資本にそれだけの余裕がなければ難しいでしょう。
ただし、決済代行会社によっては、販売から入金までのサイクルが選択できるところや、「決済の翌日に入金」という、スピーディーな入金サイクルを実現しているところがあります。これなら、入金のタイムラグを気にする必要はありません。

クレジットカード決済導入にかかる費用

クレジットカード決済導入にかかる費用

クレジットカード決済を導入する場合、初期費用・月額費用・決済手数料が発生します。
ここからはクレジットカード決済にかかる費用についてそれぞれ解説します。

初期費用

クレジットカード決済導入の際に端末代やシステム導入の作業費用として、初期費用が発生する場合があります。
クレジットカード決済導入の初期費用は以前に比べて低価格化しており、企業やプランによっては初期費用が無料の場合もあります。
クレジットカード決済導入のハードルは以前と比べると下がってきているといえるでしょう。

月額費用

システム利用料や顧客情報の管理費用として、月額費用が発生する場合があります。
また、追加オプションとしてセキュリティ向上機能や、入金サイクルの指定、支払い方法の追加などをプラスした場合、追加で月額費用が発生することも。
ただし、上記のような機能は標準装備されている場合が多いため、契約前には必ず、標準の機能を確認しておきましょう。

決済手数料

クレジットカード決済に対して発生する手数料は業種や、会社の規模、販売する商材によって異なります。
未回収のリスクが低いチェーンのコンビニエンスストアや、家電量販店の場合は手数料が低く、1%~2%が相場とされています。
また、中規模の小売店や専門店などの場合も2.5%~4%と比較的低い手数料が設定されています。
一方で、個人経営などの小規模の飲食店やバーなどは、大型店と比べて未回収のリスクが高いため、3%~6%前後と手数料が比較的高く設定される傾向があります。

クレジット決済代行会社によって費用は異なる

ここまで紹介した費用は契約する決済代行会社によって異なります。
初期費用が安く月額費用が高い会社や、その逆の会社などさまざまなため、複数の会社が提供するプランを比較検討し、店舗にあった決済代行会社と契約を結びましょう。

クレジットカード決済導入の流れ

決済代行会社のSquare(スクエア)を例に導入の流れをご紹介します。
Squareの場合、アカウントの作成後、最短当日からVisa、Mastercard、American Expressを取り扱いできます。
JCB、Diners Club、Discoverについては、店舗ごとに株式会社JCBにより審査が必要となりますが、最短3日で取り扱いができます。
また、店舗でのクレジットカード決済の際に必要なカードリーダー(Square Reader)は購入後約1週間で手元に届きます。
Square Readerはアカウント作成後すぐに注文することが可能なため、最短1週間でクレジットカード決済の導入が完了します。

クレジットカード決済会社の比較ポイント

契約するクレジットカード決済代行会社によって、契約内容などが大きく異なります。
クレジットカード決済会社を選ぶ際に、必ず比較しておくべきポイントは以下の4項目です。

  • ・入金サイクル
  • ・決済手段
  • ・連携サービス
  • ・導入までのスピード

それぞれ詳しくご紹介します。

入金サイクル

クレジットカード決済による売上金は、すぐに手元に入金されるものではありません。
一定期間の売上額が確定するタイミングを「締め日」、売上金が入金されるタイミングを「入金日」と呼び、それぞれのタイミングはクレジットカード代行会社によって異なります。
クレジットカード決済から、入金までの期間を「入金サイクル」と呼びます。

メジャーな入金サイクルとしては

  • ・月末締め/翌月払い
  • ・月末締め/翌々月払い
  • ・15日締め/月末払い

などが挙げられ、できるだけ早く売上額を得たい場合には、入金サイクルが早いものを選ぶといいでしょう。

決済手段が多いかどうか

ひと口にキャッシュレス決済といっても、決済手段は多岐に渡ります。
クレジットカード決済に限っても、さまざまなカードのブランドがあり、どのブランドに対応しているかの確認が必要です。
また、最近では、SuicaやQUICPayなどの電子マネー決済の需要も高まっているため、クレジットカード決済導入のタイミングで、同時に対応することをおすすめします。

  • QUICPay™とQUICPay+™はJCBの登録商標です。

付加サービスがあるかどうか

クレジットカード決済代行会社によっては、決済をより便利にするための追加機能を提供している場合があります。
販売実績を管理できるPOSレジや、API連携が可能なプランを用意しているプランもあるため、店舗の経営にあった付加サービスがつく代行会社を選びましょう。
Squareでは、勤怠管理も可能なPOSレジや、ネット通販作成ツールWixや、テイクアウト受付ツールトレタレイクアウトなどとのアプリ連携が可能など、さまざまな付加サービスを提供しています。

導入までの日数

クレジットカード決済を導入する場合、申し込みから運用がスタートできるまでに1週間~1ヵ月程度の期間がかかります。
とにかく早く導入したいというニーズに応えるクレジットカード決済会社も存在するため、スケジュールに合った会社を選択しましょう。

今回の記事のまとめ

クレジットカード決済導入の方法は2種類

  • ・クレジットカード会社との直接契約
  • ・決済代行会社を経由した契約

クレジットカード決済導入の3つのメリット

  • ・顧客単価が上がる
  • ・購買機会が増える
  • ・現金管理の手間が減る

店舗へクレジットカード決済導入の3つのデメリット

  • ・数パーセントの決済手数料がかかる
  • ・初期費用がかかる
  • ・準備や審査などに手間がかかる
  • ・売り上げから入金までにタイムラグが発生する

クレジットカード決済を導入することで発生する費用は3種類

  • ・初期費用
  • ・月額費用
  • ・決済手数料

Squareの導入の流れ

  • ・申し込みから審査・カードリーダー到着まで最短1週間

クレジットカード決済代行会社比較の4つのポイント

  • ・店舗の運営にあった入金サイクルは用意されているか
  • ・決算手段は複数用意されているか
  • ・クレジットカード決済以外の付加サービスはつくか
  • ・申し込みから運用開始までにかかる期間は短いか

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