はじめ方
飲食店の開業準備にはクレジットカード決済の導入も忘れずに

飲食店を開業するとなると、やるべきことが多すぎて、すべてに手が回らないということもあるでしょう。そんな中でも、ぜひこれだけは済ませておきたいのが、クレジットカード決済のお申し込みです。
カード決済が使えるかどうかは、集客や売上に大きく影響するもの。開業準備の一環として、クレジットカード決済の導入も進めましょう。
目次
飲食店がクレジットカード決済を導入するメリット
ここ数年、国内のクレジットカードは毎年のように市場規模を拡大しています。それは、「クレジットカードのポイント還元が大きい」「手早くスマートに精算できる」というお客さま側のメリットに加えて、加盟店側にもさまざまな利点があるからかもしれません。
特に飲食店では、クレジットカード決済を導入することで、次のようなメリットが期待できます。
顧客単価が上がる
飲食店がクレジットカード決済に対応していれば、お客さまは手持ちの現金を気にすることなく、料理や飲み物を楽しむことができます。接待の席であったり、仲間や後輩を引き連れての飲み会の席であったり、大人数が集まる打ち上げなどであれば、なおさらクレジットカード決済への対応が求められるでしょう。
「ここは俺が持つから」と気前良く大盤振る舞いすることも、クレジットカードが使えるからこそできることです。
集客力が向上する
飲食店でクレジットカードが使える安心感は、お客さまにとって大きなものです。店先に、対応しているクレジットカード会社のロゴが掲示されていれば、お客さまは手持ちの現金を気にせず飲食できるため、安心して店のドアを開けることができるでしょう。パブや居酒屋のようなお酒を提供する飲食店なら、その場の盛り上がりで2軒目、3軒目とハシゴに使われることも多くありますが、クレジットカードが使えれば、会計を気にすることはありません。この安心感は、大きな集客力につながるはずです。
逆の見方をすると、「クレジットカードが使えない飲食店は避けられやすい」ということになります。一度は来店したお客さまでも、クレジットカードが使えないと分かると、次回以降は来店してくれないこともあるでしょう。特に、会社主催の忘年会や新人歓迎会、接待などでは、法人カードが使われることも多いでしょうから、「クレジットカード未対応」というだけで、選択肢から外されかねません。
インバウンド対応としても有効

クレジットカード決済についていえば、日本はまだまだ発展途上です。海外では屋台のような店舗でも、クレジットカードが使えるのが当たり前となっている国もあります。
ここ10年ほど、海外からの外国人旅行客は毎年のように増え続けています。彼らが日常的に使っているクレジットカード決済が利用できないとなると、来店をためらわれるかもしれません。
ラグビーワールドカップ、世界的スポーツの祭典、大阪万博と、日本ではこの先数年にわたって、世界中から多くのお客さまが訪れるイベントがたくさんあります。これからますます増えていくインバウンド需要に対応するなら、クレジットカード決済の導入は不可欠といえるでしょう。
クレジットカード決済にまつわる誤解
いくつものメリットを持つクレジットカード決済。その利点は分かっていても、導入に踏みきれないというケースは多いものです。
その理由は、クレジットカード決済に関するいくつかの誤解のためかもしれません。そうした誤解を解ければ、クレジットカード決済の導入をためらう理由はなくなるはずです。
1 クレジットカード決済はコストがかかる?
「クレジットカード決済はコストがかかる」という思い込みは強いものです。確かに、クレジットカード決済を導入するとなると、決済端末や対応したレジなどの機器を新たにそろえる必要がありますから、尻込みしてしまうのも無理はありません。
しかし近年では、低価格な決済端末が登場しています。これらを使えば、コストをグッと抑えることができますし、新規導入であれば「キャッシュレス・消費者還元事業」など、政府の補助金を活用し、実質無料で導入することもできます。
2 クレジットカード決済は手数料が高い?
クレジットカードで支払いを受ける度に、販売額に応じてかかる決済手数料。その額は、業種によっても差がありますが、一般的な小売店の場合は4~5%程度です。ただし、これはあくまで目安ですから、扱う商品やお店の規模などによっても変わってきます。
導入前にじっくり比較・検討するようにしましょう。
3 決済から入金までのサイクルが長い?
クレジットカード決済には、商品を販売した日から、クレジットカード会社や決済代行会社が入金する日まで、ある程度のタイムラグがあります。キャッシュフローを考えれば、この時間差は短ければ短いほど良いはずです。
入金は契約の内容によっても異なり、通常は決済から入金までのサイクルは1ヵ月程度ですが、中には2週間から10日で入金されるケースもあります。さらに、決済代行サービスを提供しているSquare(スクエア)の場合、三井住友銀行またはみずほ銀行の口座を登録しているという条件はあるものの、最速で翌日入金ができます。こうなると、ほとんど現金決済と変わりません。
小規模な店舗では、資金繰りは常に気になるところです。入金サイクルの短さを、決済代行会社を選ぶポイントにしてもいいでしょう。
クレジットカード決済を導入するには?
クレジットカード決済を導入するには、クレジットカード各社と個別に契約する場合と、決済代行会社を通して一括で契約する場合とがあります。一般的には、契約相手を一本化できる、決済代行会社を利用するケースが多いでしょう。
ただし、決済代行会社によってサービス内容が異なり、使える機器類も違いますから、契約前にしっかりチェックしてください。小規模な店舗なら入金サイクルは短いほうがいいでしょう。ウェブサイトで情報を集めながら、自店にどのようなサービスが適しているか、どんな決済端末を使いたいかという観点から契約先を選んでください。
決済代行会社に必要な情報を送ると審査が行われ、通過すれば機器類を設置してサービス開始となります。お申し込みから実際にクレジットカード決済ができるようになるまでには時間を要するため、およそ1ヵ月かかるため、逆算して準備してください。「もう開業まで間がない」というときでも、Squareのように「最速でお申し込み当日に審査結果が出る」という決済代行会社もあります。
クレジットカード決済は、これからの飲食店にとっては欠かせないものです。事前にしっかり検討し、開業と同時に使いこなせるように準備しておきましょう。
今回の記事のまとめ
飲食店こそクレジットカード決済が必要な理由
- ・財布を気にせず追加注文ができ、顧客単価が上がりやすい
- ・法人カードの利用も含めて、集客力が高まる
- ・海外からのインバウンド需要に応えられる
クレジットカード決済にまつわる誤解
- ・機器類をそろえる必要はあるが、政府の制度を利用することで、実質無料で導入することも可能
- ・決済から入金まで、最短で翌日入金というケースもある
クレジットカード決済を導入するには?
- ・自店に適したサービスを検討し、そのうえで契約会社を選ぶ
- ・開店と同時にクレジットカード決済が使えるよう、早めに準備することが重要
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