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活用術2020.02.18

キャッシュレス化への店舗側の課題とは?解決するために必要なこと

キャッシュレス化への店舗側の課題とは?解決するために必要なこと

徐々に浸透しつつあるキャッシュレス決済ですが、まだまだ課題も多くあります。
事業者・店舗の視点から考えた時に見えてくる、キャッシュレス化の課題とは何でしょうか。改善のためには、どのような対応や措置があるのか紹介していきます。

目次

低すぎる日本のキャッシュレス決済比率

政府は、家計消費に占める日本のキャッシュレス決済の比率を、2025年までに40%まで引き上げることを目標として掲げています。2016年時点でキャッシュレス決済比率は20%を超えるなど、着実に日本にもキャッシュレスは浸透しつつありますが、他国の状況を見ていると2016年時点で、韓国は96.4%、イギリス68.7%、オーストラリア59.1%と、先んじて多くの先進諸国のキャッシュレス決済比率は、40%以上となっています。

消費者視点で考えるキャッシュレスの課題

まず初めに、事業者・店舗のキャッシュレスの課題を考えるにあたり、消費者視点の課題について確認していきましょう。

現金を使う際に不便を感じない

日本では、「偽造紙幣が出回らない」「盗難リスクが低く安全性が高い」「銀行やATMといった金融インフラが整っている」という具合に、現金を使う際の不便を感じないことが、キャッシュレス化が遅れている要因といわれています。

現金信仰が強い

日本はキャッシュレス後進国であると同時に、タンス貯金といった言葉があるように、現金信仰が極めて強い国です。そのため、ポイント還元など現金以上に利得性があっても、なかなかキャッシュレス決済が浸透しない側面も持ち合わせています。

決済手段が多すぎる

急速に浸透しているQRコード決済にしても、次から次へと新しいサービスが登場しているため、どれを選んでいいのか分からず、複雑化している印象はぬぐえません。また、クレジットカードに加え、交通系ICカード、流通系ICカードなど、1人あたり約8枚のキャッシュレス決済⼿段を保有する「カード保有⼤国」でもあるため、これ以上決済手段を増やしたくない人も少なくありません。
中国の「Alipay」や「WeChat Pay」のように、主要決済手段がしぼられている状況にならなければ、消費者としても選択しづらいところはあるでしょう。もしくは、スウェーデン国立銀行と国内大手銀行6行が、共同で開発したスマホアプリ「Swish(スウィッシュ)」のように、国が主導して決済手段をしぼっていくなどの施策も必要でしょう。

事業者視点で考えるキャッシュレスの課題

キャッシュレス化を考えたとき、事業者・店舗側の課題もあります。どのようなキャッシュレス化の壁があるのか確認していきましょう。

決済端末の導入コストがかかる

日本はカード保有⼤国ですが、さまざまなカード決済手段を有しているということは、事業者・店舗側は各決済手段に対応した端末を導入する必要が生じます。当然、導入コストや維持費がかさむため、中小規模の事業者は導入に後ろ向きにならざるをえません。最近では、⽐較的安価なクレジットカード端末も登場していますが、POSレジと連動させるとなると、数万円から数十万円することもあります。

手数料がかかる

決済手数料の問題もあります。イニシャルコストがかかるだけではなく、決済ごとに手数料というランニングコストがかかるのは、負担になることもあるでしょう。業態によって手数料のパーセンテージは変わりますが、数パーセントの手数料でも飲食業などの業態にとっては死活問題となります。

このような導入を阻害する要因は、株式会社野村総合研究所「平成28年度商取引適正化・製品安全に係る事業最終報告書」(2017年2月)からも明らかです。アンケート対象は、訪日外国人が多く訪れる観光エリアと考えられる10エリアにある観光施設です。そこでは、クレジットカードの未対応理由として、「手数料が高い」「導入によるメリットを感じられない」「現場スタッフによる対応が困難」「導入費用が高い」といった声が多く挙がっていました。

キャッシュレス化の課題を解決するためには?

キャッシュレス化の課題を解決するためには、ある程度行政が主導し、キャッシュレス化を先導していく必要があるでしょう。いたずらに民間企業を競わせるのではなく、消費者と事業者・店舗双方がメリットを享受できるよう、状況に応じたキャッシュレス決済を浸透させなければいけません。

そこで前述したように、政府主導によって「キャッシュレス・ポイント還元事業」が推進されています。キャッシュレス・ポイント還元事業は、消費税引き上げに伴う需要平準化対策ではありますが、キャッシュレス化による生産性向上の観点も含めて実施されています。キャッシュレス・ポイント還元事業では、国が中小・小規模事業者に対して、加盟店手数料や決済端末費用、消費者の決済手数料を補助しています。それぞれの施策について確認していきましょう。

・加盟店手数料補助
中小・小規模事業者の加盟店に対して、キャッシュレス決済事業者に支払う加盟店手数料(3.25%以下)の3分の1を国が補助します。

・決済端末補助
キャッシュレス決済端末費用については、3分の1を決済事業者が負担することを前提に、3分の2を国が補助します。これによって中小・小規模事業者はキャッシュレス決済端末の導入費用は実質無料となります。

キャッシュレス化によって新しいライフスタイルへと変化していく

キャッシュレスは、現金とは違う体験価値をもたらします。消費者であれば、「財布を持ち歩かずに買物ができる」「紛失や盗難時の被害リスクが低くなる」「データ上に記録されるため管理がしやすい」など、現金では不可能な利便性を実現します。もちろん、「ポイントが貯まる」といった利得性もメリットですが、現金を扱わないことによる時間短縮やライフスタイルの変化こそが、大きな魅力です。一方、事業者・店舗にとっても、「⼈⼿不⾜対策」「現⾦取り扱いコストの削減」「インバウンド対策」「ビッグデータ集積によるマーケティングの⾼度化」「従業員が紙幣・通貨にふれないため衛⽣的」など、業務を改善するメリットがたくさんあります。
キャッシュレス・ポイント還元事業をはじめ、官と民が一体となりながら、キャッシュレス化によるメリットを感じてもらうようにしていく必要があるでしょう。

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