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基礎知識2019.11.13

無人レジとは?その将来像と併せて解説

無人レジとは?その将来像と併せて解説

大手スーパーやコンビニエンスストアなどで普及が進む無人レジ。深刻な人材不足の解消や、レジ業務の高速化による業績拡大などを目指して、導入を決める企業が増えています。
形態や精算方法はまちまちながら、多くのメリットを備える無人レジ。その基礎知識と、将来への展望について見ていきましょう。

目次

そもそも無人レジとは?

無人レジとは、精算業務や袋詰めなどを担う店員を配置せず、消費者自身が支払い、袋詰めを行うしくみを導入した商品精算サービスのことです。

ただし、一口に無人レジといってもその種類はさまざまで、精算のみ消費者が行うものから完全に自動化したものまで、いくつかの方式が存在しています。

セミセルフレジ

セミセルフレジは、従来どおり、買物かごの商品に添付されたバーコードを店員が読み取り、金額を出した後に精算のみ消費者が行うものです。消費者は、店員が読み取り作業を行うのを待って、レジ横にあるタッチパネル式の精算機に移動し、表示された金額を支払います。

バーコードの読み取りという慣れが必要な作業は店員が行い、会計だけを消費者に任せることで、少ない人数でもレジを回すことができます。また、1人目の精算金額を送信した後、すぐに2人目のバーコードの読み取りに移ることができるため、1台のレジで対応できる人数が増えて、待ち時間の削減にもつながります。

セルフレジ

セルフレジは、バーコードの読み取りから精算まで、すべての作業を消費者自身が行う方式です。セミセルフレジ以上に人手不足の解消と、レジでの待ち時間の削減につながるという店舗側のメリットがあるほか、購入した商品や金額が販売員という第三者に知られないのでプライバシーが守られるといった消費者のメリットも大きく、大手コンビニやスーパーなどを中心に少しずつ導入が進んでいます。

一方で、機械の使い方に不慣れな消費者が会計作業に手間取ったり、操作がわからず店員が呼び出されたりすることも少なくないため、セルフレジと従来どおりの有人レジを併用している店舗がほとんどです。

無人レジ

無人レジは、レジスターを完全に自動化し、精算に関するすべてのプロセスをシステムが行う方式です。子供から作業に不慣れな高齢者まで、誰でも簡単に会計をすることができるので、問い合わせに備えて店員をレジ周辺に配置しておかなくてもOKです。
機械操作も一切発生しないので、セルフレジ以上の作業高速化が実現します。

無人レジの読み取り・精算のしくみ

無人レジの読み取りと精算には、大きく2つの方式があります。

1. 画像認識方式

ひとつは、AIによる画像認識を活用した方式です。消費者が商品を台の上に置くと、AIが画像で認識して支払額を算出します。
中堅コンビニが実店舗での運用を開始した無人レジでは、年齢確認が必要な酒類の購入にも対応。酒類が台に並んだ場合、店舗スタッフに知らせが行き、年齢確認を行うようになっています。

2. ICタグ方式

もうひとつは、あらかじめ一つひとつの商品につけてあるICタグから、専用レジが情報を読み取って、金額を算出するICタグ方式です。商品には、価格から品番、カラー、サイズ、製品ロットまで、あらゆるデータを書き込んだICタグがつけられており、専用レジではICタグから発信される無線電波を読み取ることで精算作業が完了します。

ICタグ方式の利点は、バーコードのように商品それぞれをスキャンする必要がないこと。商品と離れたところから一瞬・一括で読み取りができるので、消費者は購入した商品をかごや袋に入れたままセルフレジのボックスに投入するだけで良く、時間と手間が大幅に削減できます。

ICタグ方式は、アパレルチェーンやコンビニ、飲食店など幅広い業界で導入が進んでおり、今後も広く普及していくでしょう。ただし、導入にはAIを搭載した専用レジ、もしくは全商品につけるICタグとICタグを読み取れる専用レジが必要で、初期投資がかなり必要になります。そのため、現時点では大手企業が中心です。

セルフレジを利用した経験がある業態

セルフレジを利用したことがある人に聞いた「セルフレジを利用した経験がある業態」(2018年2月、インテージ調べ)

無人レジのメリットは?

無人レジの導入には、次に挙げるようないくつかの大きなメリットがあります。

人件費削減とスタッフの有効活用

小売業やサービス業では、慢性的な人手不足による人件費の高騰が深刻な問題となっています。無人レジを導入すると、レジ打ちというシステマティックな作業を機械に任せることで人件費を削減できるほか、「人間にしかできない」業務に人材を回すことができ、少ない人手の有効活用につながります。

レジ業務の高速化による混雑緩和

画像認識、ICタグ方式のいずれも、バーコードを探して一つひとつ読み取るという手間が省けるので、レジ業務が高速化して混雑の緩和が期待できます。
また、将来的には、これまでより簡単で正確に在庫管理をして売上予測を立てられたり、自動で発注をかけられたりと、業務全体の効率化も期待されています。

ヒューマンエラーの防止

人力によるレジ業務の最大のデメリットは、バーコードの読み取り作業や、釣り銭の受け渡しの段階でミスが生じる可能性があることです。無人レジはそうしたヒューマンエラーのリスクが圧倒的に低いため、毎日のレジ締め作業にかかる時間が短くなり、責任者の負担が軽減されます。

消費者とのトラブルが減る

店員に高圧的に振る舞ったり、ちょっとしたミスに対して謝罪を迫ったりなど、消費者の問題行動が指摘されるケースが増えています。
しかし、無人レジでは対応に時間をとられるクレーマーと対峙する機会が減り、トラブルの削減にもつながるでしょう。

無人レジがキャッシュレス社会を促進する可能性

無人レジの普及とともに、少しずつ店舗全体の無人化を図る動きも見られるようになりました。実際に、店内に設置されたカメラが入店した消費者の動きを追い、手に取った商品を認識して、精算から決済までを自動で行う無人店舗のテスト運用も国内で始まっています。

こうした無人店舗は、人数が増えたときの認識率の低下、無人店舗にサービス低下を感じるという消費者の存在など、現時点では課題が多いことも確か。しかし、人手不足の解消や人件費削減、採算性の改善といった面でさまざまな可能性を秘めていることから、普及は少しずつ進んでいくでしょう。
大手コンビニが駅構内にオープンした無人店舗では、交通系電子マネーでの支払いはもちろん、クレジットカードの利用にも対応した無人レジが設置され、「無人レジ×キャッシュレス」で会計がよりスピーディーになることが期待されます。

2025年の大阪・関西万博に向け、経済産業省はキャッシュレス社会の普及を後押ししています。無人レジとキャッシュレスが相互に普及していけば、生活はより便利になり、人は「人にしかできない仕事」に注力することができるでしょう。
今後の日本におけるキャッシュレス社会を、無人レジが促進していく可能性も十分にあります。

今回の記事のまとめ

無人レジとは?

  • ・レジに店員を配置せず、消費者自身が支払いを行うしくみを導入した商品精算サービス
  • ・バーコードの読み取りは店員が行うセミセルフレジ、バーコードの読み取りから精算まですべて消費者が行うセルフレジ、レジスターを完全に自動化した無人レジの3種類がある

無人レジのメリット

  • ・人手不足を解消し、人は人にしかできない仕事に注力できる
  • ・レジ業務が高速化し混雑が緩和される
  • ・ヒューマンエラーがなくなる
  • ・消費者とのトラブルが減る

無人レジとキャッシュレス社会

  • ・大手コンビニの無人店舗では、キャッシュレスで会計できる無人レジを設置
  • ・政府の方針で、キャッシュレス対応の無人レジは今後も増加が見込まれる
  • ・無人レジ×キャッシュレスで生活はより便利に!

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