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活用術

病院・クリニックがPOSレジを導入するメリットと注意点を解説

病院・クリニックがPOSレジを導入するメリットと注意点を解説

小売り店や飲食店で次々と導入されているPOSレジ。病院・クリニックで導入を検討中の方も多いと思います。混雑しやすい窓口業務を円滑にするには、POSレジの導入が最適です。

この記事では、病院・クリニックがPOSレジを導入するメリット・注意点を解説します。「POSレジがどのような役に立つのか、どのような業務課題を解決できるのか知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。

POSレジの機能はさまざまです。必要な機能を網羅したシステムを選んで、病院・クリニックに導入すると患者さまの満足度向上や窓口業務の効率改善につながります。病院・クリニック向けのPOSレジに必要な機能についても併せて紹介するので、導入前に確認しておくと安心です。

目次

病院・クリニックによくある会計業務課題

病院・クリニックの会計業務では、多くの方が以下のような課題に悩んでいます。

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決済 未収金 受付
保険適用の算出に時間がかかり、医療費の請求に手こずる。 患者さまの所持金不足などにより発生した未収金を把握できない。 人手不足により現金会計に時間がかかり、患者さまを待たせてしまう。

それぞれの課題を具体的に確認していきましょう。課題を把握したうえで適切に対策し、患者さまの満足度向上と業務効率の改善につなげることが大切です。

医療費の請求額に手こずってしまう

医療費の請求金額を算出するのに手こずるのもよくある悩みです。病院・クリニックでは、カルテを元に医療費を計算し、保険を適用したときの金額を算出する必要があります。さらに、支払いがすべて現金だと決済に時間がかかるのも課題の一つです。しかし、医療機関はキャッシュレス決済が進んでいないのが現状。

金額算出や現金決済に時間がかると会計時に患者さまを待たせてしまい、待合室が密になったり、ストレスを与えたりすることも。焦って計算するとミスが発生する場合もあるため、計算のスピードアップは簡単ではないのです。これらの課題は会計のデジタル化で解決できます。医療現場にマッチしたPOSレジを導入すると、短時間で正確に計算することが可能です。

未収金の把握が困難

未収金の回収状況が把握できないと、経営に影響をおよぼす場合があります。未収金とは、窓口の会計時に回収できなかった費用を指し、患者さまの所持金不足などが発生の原因です。

未収金を適切に回収するには、患者さまごとの未収金を正確に把握しておかなければなりません。患者さまごとの未収金を管理するデータベースをうまく運用しないと、適切に回収できなくなってしまいます。

人手不足により現金会計に時間がかかり患者さまを待たせてしまう

人手不足になりがちな病院・クリニックの窓口では、患者さまが多い時間帯になると会計処置が追いつかない場合があります。多くの患者さまはスムーズに会計を済ませたいため、待たせすぎるとトラブルやクレームに発展するケースもあります。

精算機などを導入していない場合は、受付業務と並行して行う必要があり、調整しながら円滑に処理しなければなりません。窓口が人手不足になると、会計処理がスムーズにできず、受付業務との並行が難しくなるのです。

病院・クリニックがPOSレジを導入するメリット

病院・クリニックがPOSレジを導入するメリット

決済業務・受付業務・予約業務などにおいて人手不足を感じている、業務を効率化したい場合はPOSレジの導入がおすすめです。POSレジの導入によって、会計時の決済業務課題だけでなく、医療現場のDX化を推進することが可能です。

さらに、売上情報もまとめて管理できるため、医療費の請求に手間取る心配もないでしょう。ここからは、POSレジ導入による具体的なメリットを詳しく解説します。

会計処理がスムーズになる

POSレジを導入する最大のメリットは、会計処理がスムーズになり、患者さまの待ち時間を減らせることです。小売り店や飲食店と異なり、医療費の計算が必要な医療機関の会計処理は複雑で時間がかかります。

POSレジなら保険点数の割合を自動で算出してくれるため、複雑な計算に時間がかかる心配はありません。計算ミスもなくなり、トラブルやクレームの軽減にも役立つでしょう。会計処理のスピードアップにより、患者さまの待ち時間が減ることで、病院・クリニックの評判向上にもつながります。

未収金管理ができる

POSレジを導入すると、患者さまごとに未収金の残高や回収状況を管理できます。カルテや紙で未収金を管理していると、保管場所がわからなくなり、まとまった管理ができません。患者さまが増えると管理が煩雑になることも想定されます。さらに、2023年10月から開始されるインボイス制度を見据えて対応することが必要になります。

このような状況では、未収金をすべて回収するのは難しいでしょう。POSレジは会計時に未収金の有無を表示できるため、スムーズな回収につながります。

売上を一か所で集計できる

POSレジなら区分ごとに売上を集計することが可能です。病院・クリニックの会計では、保険診療や自費診療、物販といったさまざまな区分があります。区分を間違えて集計すると、トラブルの原因になりかねません。

POSレジは保険診療だけのレシートを発行するといった使い方もできるので、区分ごとにレジを分ける必要がなくなります。つまり、レジ設置にかかる初期費用を抑えられるのもPOSレジのメリットです。

生産性が上がり人手不足解消の一助となる

POSレジの導入によって処理スピードが向上するため、スタッフが少人数でも対応可能となり、人手不足解消に役立ちます。

複雑な会計処理が求められる医療機関の窓口は、手間や時間がかかり人手不足となるケースも少なくありません。会計処理でミスが発生するリスクも高いため、スタッフの負担はなるべく軽減したいところです。

医療費の算出や区分ごとの金額計算などもPOSレジなら自動で処理でき、会計処理の時間を短縮できます。

・POSレジ導入のメリット

会計処理がスムーズになる 未収金管理ができる
売上を一か所で集計できる 生産性が上がり人手不足解消の一助となる

病院・クリニックがPOSレジを導入する際の注意点

POSレジを導入する際には注意しておきたい点もあります。事前にチェックして準備しておくとよいでしょう。

ここでは特に注意しておくべき点を2つ紹介します。

操作慣れが必要

POSレジを新しく導入すると、スタッフが操作に慣れるまでに時間がかかります。ミスが発生するケースも想定しておかなければなりません。

POSレジを使いこなすためには、マニュアルを用いたスタッフ教育が必要です。POSレジを導入してから教育を始めるとミス発生の原因につながるため、導入前に教育をするとよいでしょう。POSレジの写真や映像を確認しながら教育しておくと、導入後はスムーズに操作できるはずです。また、POS導入の際に操作機器が比較的少なく使いやすいものを選択することにより、スムーズに対応できるでしょう。

初期費用・月額費用がかかる

POSレジの導入には、初期費用のほかに月額費用が発生します。初期費用としてまとまった金額が必要な場合や、月額料金がやや高めに設定されている場合、必要な機能を搭載するために追加費用がかかる場合もあるのです。多くの機能を搭載しているPOSレジは高額になっています。

さらに、保守費用やオプション費用が別途必要になるケースもあるため、導入前に発生する費用をよく確認しておきましょう。

病院・クリニック向けPOSレジに必要な機能

病院・クリニック向けPOSレジに必要な機能

POSレジを導入する際に確認すべきなのは、必要な機能を搭載しているかどうかです。すべてのPOSレジが万能というわけでなく、病院・クリニックの会計処理に必要な機能が含まれていないものもあります。

このようなPOSレジを選んでしまうと、業務効率の改善どころか、業務効率の低下につながるリスクがあるので、導入前に必要な機能を搭載しているか確認しておきましょう。ここでは、病院・クリニックのPOSレジに必要な5つの機能を紹介します。

会計機能

会計業務の負担軽減に欠かせないのが会計機能です。医療機関特有の会計機能を備えたPOSレジを選びましょう。病院・クリニックの会計処理は、ほかの業界に比べてやや複雑な処理が必要になります。保険診療や自費診療、物販などを区分し、医療費控除などを含めて金額を算出しなければなりません。

さらに、現金の授受を自動で集計する自動釣銭機能も欠かせません。自動で計算できれば、スピーディーに現金の受け渡しができるだけでなく、お釣りの渡し間違い防止にもつながります。

キャッシュレス機能

クレジットカードや電子マネー、QRコード決済といったキャッシュレス機能も必要です。デジタル化が進んだことで現金を持ち歩かず、キャッシュレス決済のみで生活する人が増えています。キャッシュレスに対応できていなければ、未収金の増加にもつながり、病院・クリニックの経営状況に影響をおよぼしかねません。

キャッシュレス機能を取り入れると、現金に触れることなく決済できるため、衛生的にも大きなメリットがあります。免疫力が低下している患者さまがいることも想定すると、キャッシュレス機能を導入した衛生面への配慮は必要不可欠といえるでしょう。医療現場のキャッシュレス推進は会計がしやすくなり、衛生面の観点から患者さまへもメリットがあります。

診察受付機能

POSレジには診察受付機能を搭載しているものがあります。患者さまが診察券のQRコードをPOSレジにかざしたり、スマホアプリに登録した診察券をかざしたりなど、タイプはさまざまです。

診察受付と会計処理を同じ窓口で行っている病院・クリニックでは、どちらか一方が混雑すると、両方の患者さまを待たせてしまいます。診察受付機能を搭載したPOSレジなら、患者さま自身が受付を行うので、会計処理に影響をおよぼす心配はありません。患者さまの待ち時間が減るといったメリットがあります。受付スタッフが不要になることで、人員削減による業務効率改善につながるでしょう。

予約管理機能

予約管理機能も欠かせません。病院・クリニックでは継続的に通院する患者さまがほとんどです。予約管理機能を搭載したPOSレジなら、予約状況もまとめて管理できるため、レジと別に端末を設置する必要がなくなります。予約管理アプリを使えば、次回の予約確認ができるなど患者さまにとってもメリットがあります。

さらに、過去に通院した際の支払い状況や未収金のデータが顧客ごとにまとまっていれば、支払い時に請求することも可能です。POSレジは顧客別やドクター別といった視点で情報をチェックできるタイプもあり、病院・クリニックの現状分析にも役立ちます。

各種システムとの連携機能

POSレジを導入する前に、レセプトコンピュータや電子カルテなど各種システムとの連動性も確認しておきましょう。会計時には患者さまのカルテと診察料金が一致しているか確認しなければなりません。POSレジとレセプトコンピュータや電子カルテが連携していれば、レジ端末のみでスムーズに確認できます。

また、電子カルテの情報はPOSレジを通じて請求情報に反映されます。システムが連携していれば、金額間違いなどのミス削減にもつながるでしょう。ほかにも連携して使用する予定のシステムがあれば、POSレジとの連動性をチェックしておくことが大切です。導入後のPOSレジを交換するのは費用や時間がかかってしまいます。事前に確認を行って負担を軽減させましょう。

病院・クリニックでPOSレジを導入するなら「stera pack for クリニック」

病院・クリニックでPOSレジを導入するなら「stera pack for クリニック」

医療機関・クリニック向けキャッシュレス決済として開発された「stera pack for クリニック」は診察の受付・予約管理ができるアプリ「おまとめ診察券 byGMO for stera」を標準搭載しています。アプリで予約すれば紙の診察券が不要になり、診察券忘れも防げます。スマホを持っていない患者さまには受付表や予約票を印刷して渡すことが可能です。

さらに、クレジットカードや交通系ICカードなどの電子マネーに加えて、QRコード決済など30種類以上の決済手段に対応。決済端末1台で幅広い決済手段に対応できるので、受付・会計の周辺をコンパクトにまとめられるのも特徴の一つです。

「stera pack for クリニック」の詳細はこちら

  • 別ウィンドウでSMBC GMO PAYMENT株式会社のサイトへ遷移します。

今回の記事のまとめ

病院・クリニックによくある会計業務課題

  • ・受付:人手不足により現金会計に時間がかかり、患者さまを待たせてしまう
  • ・未収金:患者さまの所持金不足などにより発生した未収金を把握できない
  • ・決済:保険適用の算出に時間がかかり、医療費の請求に手こずる

病院・クリニックがPOSレジを導入するメリット

  • ・会計処理がスムーズになる
  • ・未収金管理ができる
  • ・売上を一か所で集計できる
  • ・生産性が上がり人手不足解消の一助となる

病院・クリニックがPOSレジを導入する際の注意点

  • ・操作慣れが必要
  • ・初期費用・月額費用がかかる

病院・クリニック向けPOSレジに必要な機能

  • ・会計機能
  • ・キャッシュレス機能
  • ・診察受付機能
  • ・予約管理機能
  • ・各種システムとの連携機能

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