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活用術2020.03.24

日本のキャッシュレス決済動向は?店舗が知っておくべき今後について

日本のキャッシュレス決済動向は?店舗が知っておくべき今後について

クレジットカードをはじめ、電子マネーやQRコード決済など、年々広がり続けているキャッシュレス決済。
これまで「現金主義が根強い」とされてきた日本ですが、今後はどのような方向へと向かっていくのでしょうか。日本でのキャッシュレス決済の今後の動向を考えてみます。

目次

日本のキャッシュレス決済の動向

キャッシュレス決済の今後の動向を考えるには、まず現状を確認しておかなくてはなりません。現在の日本のキャッシュレスの状況を見てみましょう。

キャッシュレス決済の現状

日本では政策としてキャッシュレスを推進しています。2014年に「キャッシュレス化に向けた方策」を関係省庁が発表。その後、さまざまな法整備や環境整備を進め、2018年には経済産業省から「キャッシュレス・ビジョン」が発表され、産・官・学からなるキャッシュレス推進協議会が設立されました。
消費全体に対するキャッシュレス決済の比率は、2016年時点で19.8%。これを2025年までに40%程度、さらに将来的には世界でもトップクラスとなる80%を目標に、キャッシュレスの推進にあたっています。

  • キャッシュレス決済の比率は、BIS「Statistics on payment, clearing and settlement systems in the CPMI countries」、WorldBank「World Development Indicators」より算出

広がりを見せた「キャッシュレス・消費者還元事業」

2019年10月の消費増税に合わせて実施された「キャッシュレス・消費者還元事業」。これは、同事業に参加する店舗でキャッシュレス決済を行うと、購入額の5%あるいは2%分のポイントが利用者に還元されるというものです。

キャッシュレス・消費者還元事業は、増税による消費の落ち込みを防ぎ、同時にキャッシュレスを推進するための施策です。当初、政府が計上していた予算は約2,800億円でしたが、開始からおよそ2ヵ月が過ぎた2020年12月2日(水)までの時点で、すでにポイント還元額が約900億円にも上りました。そのため政府は、追加予算を計上して対応しています。

また、参加店舗も、スタート当時は全国で約50万店でしたが、その後着実に増え続け、2020年2月11日(火)時点で約101万店に増えています。

消費者がキャッシュレス決済をするきっかけになった

キャッシュレス・消費者還元事業がこれほどの成果を上げたのは、参加店舗の増加だけでなく、消費者の意識の変化も大きく作用しているでしょう。消費者がキャッシュレス決済を始めるおもなきっかけは、最大5%の還元を受けられることや、同時期に決済事業者から大幅なポイント還元キャンペーンが実施されたことなどが挙げられます。
実際、店舗でキャッシュレス決済をして、レジでの精算がスムーズなことが分かると、その後もキャッシュレス決済を継続する可能性が高くなると考えられるでしょう。

キャッシュレスによる店舗のメリット

政府の後押しもあって、キャッシュレス決済の普及は今後も続きそうですが、そもそもキャッシュレス化によって、店舗にはどのようなメリットが生まれるのでしょうか。

業務効率化につながる

支払いがすべてキャッシュレスになると、まず現金管理の手間が不要になります。どんな店舗でも現金払いの場合は釣り銭の用意が必要ですし、レジに貯まった現金を銀行に預け入れる手間がかかります。しかし、キャッシュレスではそれがありません。
また、閉店後のレジ締めの作業に時間を取られることもありません。現金管理に関するあらゆる作業が削減されますから、業務効率が高まり、生産性が上がります。

少子化による人手不足の解消になる

業務効率と生産性が高まれば、同じ量の作業をより少人数で回していくことができます。これは、少子化による人手不足時代には大きなメリットとなります。
特に、慢性的な人手不足に悩む飲食業界では、キャッシュレス専用のセルフレジを設置する店舗も登場しています。また、スマートフォンの専用アプリを使って飲食店への注文と支払いができる「モバイルオーダー」も利用できる店舗も出てきています。モバイルオーダーとは、事前に注文を入れ、店舗に出向いて商品を受け取ってテイクアウトしたり、その場で飲食したりするという注文スタイルです。
混雑時にレジに並ぶことなく事前に会計を済ませられることから、利用者にとってもメリットが大きいといえます。

合わせて読みたい!
モバイルオーダーとは?メリットと導入店舗について解説

インバウンド需要での消費を促す

海外からの訪日観光客に対しては、「両替やクレジットカードの利用環境」を整える必要があります。大阪や京都などインバウンドの多い地域では、多くの店舗がキャッシュレスに対応しているようです。
そうした動きの成果として、観光庁がまとめた報告(2020年1月17日(金)発表。速報ベース)では2019年のインバウンドによる消費額は4.8兆円と、7年連続過去最高を記録しました。
今以上にキャッシュレスが普及し、旅行者の利便性が高まれば、この数値はさらに大きく伸びていくはずです。

日本のキャッシュレス、今後はどうなる?

「2025年に消費の40%、将来的には80%」という目標値をクリアするため、政府も産業界もそれぞれキャッシュレスの普及・推進に取り組んでいます。

例えば、近年急速に広がっているQRコード決済。これまでは、決済事業者ごとに異なるコード規格を使っていたため、互換性の問題がありましたが、現在では統一規格「JPQR」が策定され、統一に向けて動いています。多くの決済事業者が乱立するQRコード決済ですが、各社共通の規格に統一されれば、利用者は自分が使いたい決済サービスをどの店舗でも使うことができるようになり、いっそう普及が進むと考えられています。

消費者と市場の動きに乗り遅れないように

日本は、世界的にもキャッシュレス後進国です。しかし、キャッシュレス・消費者還元事業は大きな効果を上げており、政府もキャッシュレスを普及するべく、関連政策を次々に打ち出しています。今はまだ過渡期にありますが、やがて「支払いはキャッシュレスが当たり前」という時代がやって来ることでしょう。
店舗・事業者は、日頃からキャッシュレス化に関する情報を集めておき、消費者の動向に後れをとらないよう動くことが肝心でしょう。

  • QRコードは株式会社デンソーウェーブの登録商標です。

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