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社会人の悩み

いつまで第二新卒?第二新卒が転職を進めるポイント

いつまで第二新卒?第二新卒が転職を進めるポイント

経験に縛られない柔軟性があり、社会人として最低限のマナーは習得している第二新卒。新卒に比べて採用後の教育コストが少なく、中途採用より成長の幅に期待できることから、人手不足に悩む企業は第二新卒を積極的に採用する傾向があります。
しかし、第二新卒の定義は明確ではないため、「転職したいけど、いつまで第二新卒として見てもらえるのか」「第二新卒として転職するのに有利なタイミングとは」といった疑問を抱く人が少なくありません。

今回は、一般的に第二新卒と呼ばれるのはいつまでなのかといった基礎知識のほか、メリット・デメリット、第二新卒が転職を進める際のポイントについて解説します。

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記事の目次

    第二新卒とは?

    第二新卒という言葉は、おもに転職市場で使われています。しかし、この言葉に公的な定義はありません。そのため、自分は第二新卒に含まれるのか、いつまで第二新卒と名乗っていいのか、悩むこともあるでしょう。

    厚生労働省では、「青少年の雇用機会の確保及び職場への定着に関して事業主、特定地方公共団体、職業紹介事業者等その他の関係者が適切に対処するための指針」(若者雇用促進法にもとづく指針)において、少なくとも卒業後3年間は新卒として積極的に採用することを推奨しています。このことから、一般的には大学・短大・専門学校・高校などを卒業後に新卒で正社員として就業し、3年以内に別の仕事を探している人を第二新卒と呼ぶことが多いようです。

    なお、学校を卒業してから一度も就業経験がない場合は「既卒」と呼ばれ、第二新卒とは区別されます。
    また、トータルでの社会人経験が3年以内でも、複数回転職している人を第二新卒と呼ぶことは、あまりありません。

    転職市場で需要が高い?第二新卒のメリット

    ここ数年、新卒採用市場の競争激化による人手不足や、若手社員の早期離職による採用コストの増加に悩む企業を中心に、第二新卒の採用ニーズは拡大を続けていました。しかし、2020年春頃に急速に経済が悪化してからは、いったん採用をストップしたり、採用規模を縮小したりして様子を見る企業が増え、好調だった第二新卒採用にも陰りが見えています。

    今後の第二新卒のニーズについては、経済動向と併せて注視していく必要があるでしょう。しかし、経済的にダメージが少ない企業や、中長期的な経営計画を見直した企業が採用活動を再開すれば、第二新卒のニーズも復調してくるものと思われます
    企業や転職者にとって第二新卒を採用するメリットはどこにあるのか、ご紹介しましょう。

    最低限のビジネスマナーが身に付いている

    第二新卒は、短期間であっても新卒として就職した際に研修を終え、社会人経験を積んでいます。ビジネスマナーや業界知識など、基礎知識が一通り身に付いているため、採用後は最低限の研修のみで活躍できると思われます。教育にかかるコストを抑えて人材を獲得できる点は、企業が第二新卒を好む大きな理由のひとつでしょう。

    新卒と同程度のフレッシュさと意欲がある

    第二新卒は、社会人としての経験がありながら、新卒と変わらない若さと意欲があり、ポテンシャルに期待できます。また、前職での勤務期間が短い分、前の会社のやり方や考え方に固執せず、新しいルールや社風に、すぐに適応できる人が多いでしょう
    第二新卒の場合、通常の中途採用市場ではデメリットになる「経験の少なさ」が、メリットとして評価される傾向があります。

    ミスマッチが起きにくい

    第二新卒として転職活動をしている人は、一度社会に出て働いた経験があるため、職種や業界に対して一定の理解があると考えられます。何をもってその業界や職種を選ぶのか基準が明確なので、入社後のミスマッチが起きにくく、早期離職のリスクも抑えることができます。

    職種や業界を変えても活躍しやすい

    経験や知識が物をいう転職市場において、第二新卒は「今度は長く勤めて結果を出そう」という意欲の高さや熱意、ポテンシャルで勝負できる稀有な存在です。最初に勤めた会社とはまったく違う業種、職種にキャリアチェンジをしても、努力する意思がある人なら十分活躍できるでしょう。
    学生時代の就職活動では採用に至らなかった企業や、応募を断念した企業に第二新卒としてチャレンジして採用され、活躍する人も多くいます

    目標や志向がはっきりしている

    第二新卒の多くは、「どんな働き方が理想なのか」「仕事に何を求めているのか」「将来、どうなりたいか」という自問自答を重ねたうえで転職を決断しているでしょう。そのため、今後の目標やビジョンがはっきりしていて、地道にキャリアプランを実行していく人が多いと思われます
    将来、企業の中核を担う存在として活躍してくれる可能性を感じ、採用する企業は多いです。

    第二新卒のデメリット

    転職を考える人にとっても、企業にとってもメリットが多い第二新卒ですが、デメリットもないわけではありません。第二新卒で転職するデメリットをご紹介します。

    「またすぐ辞めるのでは?」と思われる

    前職を短期間で辞めていることには、少なからずマイナスイメージがつきまといます。入社後のポテンシャルに期待する一方で、「採用してもすぐ辞めてしまうのでは?」という不安を抱かれる場合もあるでしょう。転職にはある程度ネガティブな理由もあるでしょうが、前職を辞めた理由として、不平不満を伝えるのは望ましくありません
    辞める理由を事細かく伝えるよりも、転職して成し遂げたいことや、そのためにどうするかを具体的に説明できることが重要です。

    基本的なビジネスマナーが身に付いていることが前提

    第二新卒は、多少経験に物足りないところがあっても、基本的なビジネスマナーがあることを評価して採用されています。マナーが新卒レベルであると判断されれば、採用担当者の目は当然ながら厳しくなるでしょう。
    前職でビジネスマナー研修を受けている場合は、アピール材料になります。第二新卒の転職では、応募書類や面接での立ち居振る舞いなどで、ビジネスマナーが身に付いていることをアピールしてください。

    即戦力を求められる職種は採用されにくい

    特定のスキルや知識が必要な専門職の場合、3年といえばようやく仕事の全体像がつかめるというタイミングです。第二新卒が前職での経験をアピールしても、なかなか即戦力としての採用は難しいでしょう。キャリアアップのための転職であれば、あと数年は腰を落ち着けて働く覚悟が必要です。

    第二新卒が転職活動する際のポイント

    第二新卒の転職活動を成功させるには、次に挙げるポイントを意識することが大切です。

    ポテンシャルを評価してもらう

    厚生労働省が2015年に発表した「若年者雇用を取り巻く現状」によると、企業が第二新卒に期待するのは熱意・意欲、そしてコミュニケーション力です。
    第二新卒は、実務経験ではなく人間力で勝負できるチャンス。半年に満たないなど、あまりに短い在職年数はマイナスイメージになりますが、思い切ったチャレンジができるのは第二新卒の転職ならではです。経験やスキルに不安があっても自信を持って面接に臨み、ポテンシャルをアピールすることが大切です。

    前向きな退職理由を伝える

    転職の面接で必ず聞かれるのが、「前職の退職理由」です。伝え方によっては、「また辞めるのでは」と面接官に不安を抱かせかねません。「休みが取れなかった」「人間関係が嫌だった」といったネガティブな理由は心の奥にしまって、「もっとスキルアップできる環境で働きたい」など、ポジティブな転職理由を伝えましょう
    ただし、無理に転職理由を作り上げても、採用担当者にはすぐ分かってしまいます。どうしてもポジティブな転職理由が見つからなければ、何が前職を辞めるきっかけになったのか、なぜミスマッチが起きたのかをよく考えて、「企業研究が不足していた」「仕事に対する考えが甘かった」といった反省とともに素直に話しましょう。今後、同じ過ちを繰り返さないよう、どんな意識で仕事に取り組むつもりかという点も伝えられると、好印象を与えられるはずです。

    企業に貢献することも考える

    面接では、「とにかく転職したい」という意欲や熱意に加えて「自分が入社したらこんなことをしたい」「自分ならこういう提案をする」といった、企業に貢献できる材料も示すようにすると、より評価が高まります。企業に期待し、依存する姿勢ではなく、自分を採用することで企業にどんなメリットがあるかという視点での自己アピールを意識しましょう

    働きながら転職活動をする

    転職の期間は、1~3ヵ月程度かかるのが一般的です。仕事を辞めてから転職活動をすると、なかなか内定が得られないと焦りが生まれ、妥協して転職先を決めてしまう可能性があります。焦らず自分に合った転職先が見つけられるよう、仕事と転職活動はできるだけ並行して行いましょう。

    志望動機とキャリアプランを連動させる

    志望動機と今後のキャリアプランを連動させると、何のために転職をするのか目的が明確になり、安易な転職やミスマッチを防ぐことができます。また、面接の際にキャリアプランを含めて志望動機を話すことができれば、転職後に長く働き続けたいという意欲もアピールできるはず。目先のことだけでなく、将来どうなりたいかまでよく考えて転職活動を進めましょう。

    第二新卒のメリットを活かして転職しよう

    社会人経験があり、柔軟に新しい環境に適応できる第二新卒は、企業にとって採用するメリットが多い人材です。前向きな姿勢でポテンシャルを十分にアピールし、チャンスをつかみましょう。
    「仕事と転職活動を両立する余裕がない」「強みをどう伝えたらいいか分からない」というときは、マッチする求人のピックアップから面接対策までサポートしてくれる転職エージェントなどを利用するのもおすすめです。

    • 2023年2月時点の情報なので、最新の情報ではない可能性があります。

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