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多店舗展開の情報共有に役立つビジネスチャットアプリ「WowTalk」で、着実・迅速に情報伝達を

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情報共有

公開:2024/3/28

 

多店舗展開の情報共有に役立つビジネスチャットアプリ「WowTalk」で、着実・迅速に情報伝達を

キングソフト株式会社は、従業員同士のコミュニケーションを円滑にするビジネスチャットツール「WowTalk(ワウトーク)」を展開しています。オールインワン決済端末「stera terminal(ステラターミナル)」に新たなチャネルとしての可能性を感じ、店舗におけるコミュニケーションに役立つアプリを開発し、「stera market(ステラマーケット)」に提供しています。

 

「当社は、ITの力ですべての働く人々に寄り添い、新しい働き方を実現していくことを目指しています。stera terminalを通じて、新たなコミュニケーション手段を提供できたと感じています」。そう語るのは、同社のコーポレートセールス本部の部長、壁本典之さん。開発推進部の部長、伍陸さんとともに、「stera market」に参画するまでの経緯や、アプリ開発にまつわる秘話、そして、「stera」を通じて実現していきたい世界について語っていただきました。

 

目次

 

プロフィール

キングソフト株式会社 コーポレートセールス本部 パートナーセールス第1部 部長 壁本典之(かべもと のりゆき)

キングソフト株式会社 コーポレートセールス本部 パートナーセールス第1部 部長 壁本典之(かべもと のりゆき)

開発本部 開発推進部 部長 伍 陸(う りく)

キングソフト株式会社 開発本部 開発推進部 部長 伍 陸(う りく)

本部と店舗、店舗と店舗の情報共有に役立つ「WowTalk」

キングソフト社は、2021年7月にオールインワン決済端末「stera terminal」の加盟店向けアプリとして、ビジネスチャットアプリ「WowTalk」をリリースしました。

 

トーク、掲示板、日報などの機能を持つこのアプリは、「本部と店舗」「店舗と店舗」のコミュニケーションに活用することができます。「店舗営業中でも、現場のスタッフに着実かつスピーディーに情報伝達ができる」と壁本部長は話します。

 

壁本部長:当社は、「すべての人の働き方に彩りを」をミッションに、「すべての働く人々に寄り添って『お互いを尊重し、能力を発揮できる環境』を提供するIT企業になる」をビジョンに掲げています。これまで、ビジネスチャットツール「WowTalk」をはじめ、法人向けのクラウド型オフィスソフトや名刺管理ソリューション、クラウド型受付システムなどの開発・提供を手掛け、多くの人々の新しい働き方を支えると同時に、理想の働き方の実現も目指してきました。また、配膳ロボット事業も立ち上げ、飲食・ホテル・宿泊施設などの現場をより働きやすくすることにも取り組んでいます。

 

ビジネスチャットツール「WowTalk」は、東日本大震災を機に、従業員の安否確認のために連絡を取り合える手段が必要だと考えて開発に着手し、2014年に法人向けビジネスチャットツールとしてリリースしました。現在までに全国1万社、幅広い業界の企業様にご利用いただいており、うち多くを占めているのが飲食・小売業界で多店舗展開をされている企業様です。

 

今回、決済端末「stera terminal」を通じてコミュニケーションできるアプリを開発したことで、飲食・小売業界の店舗においても、「本部と店舗」「店舗と店舗」における情報共有・情報伝達をより着実かつスピーディーに行う手段を実現できたと感じています。

スマートフォンやPCが使えない店舗でも決済端末なら情報確認しやすい

決済端末「stera terminal」にアプリを提供することで、「飲食・小売業界の店舗など、スマートフォンやPCを利用しにくかった現場でも活用できる情報伝達の仕組みを実現できた」と壁本部長は話します。

 

壁本部長:飲食・小売業界の店舗では、営業中はお客様の目があるため、スマートフォンやPCを使っての情報共有・情報確認は難しいものです。しかし、決済端末ならば、営業中にスタッフが触っていても気にされることはありませんし、レジ周りに置かれているため、必ずスタッフの目に触れます。

 

本部から店舗に向けた情報共有ではFAXを使うケースも多くありますが、紙の書類がたまると見落としてしまうことがよくあります。一方、メールで情報共有する場合も、スタッフがバックルームに戻ってPCを確認する必要があります。また、スマートフォンの場合は、人によって通知を確認する頻度が変わるため、こまめに見る人もいれば、1日に一度しかチェックしない人もいます。つまり、本部側で迅速に伝えたい情報があっても、それをいつ確認するかは確認する側のスタッフに委ねられてしまうのです。

 

その点、決済端末「stera terminal」の画面に表示できるアプリ「WowTalk」なら、本部が店舗に共有したい情報を着実かつスピーディーに届けることができます。アプリの中に情報が集約されるため、FAXで送る紙の書類のようにどこかに紛れ込んだまま放置されることもありません。スタッフは店頭で決済端末を利用できるため、定期的に本部や他店舗からの情報を確認しやすいですし、お客様が途切れた時間帯を有効活用することもできます。決済端末という新しいツールを活用することで、本部から現場への情報伝達のスピードをより向上できると同時に、伝達漏れの防止や現場の業務効率化、スタッフのストレス軽減にも役立つと考えています。

スマートフォンやPCが使えない店舗でも決済端末なら情報確認しやすい

決済端末にとどまらず、アプリを通じて店舗のDX化を支えていく姿勢に共感

キングソフト社では、以前から「WowTalkを広めていくために、第2、第3のチャネルを開拓したい」と考えていたそうです。壁本部長は、「stera market」に参画した背景をこう語ります。

 

壁本部長:「WowTalk」においては、展開チャネルがスマートフォンとPCに限定されていましたが、競合サービスもある中、展開チャネルの差別化が必要となり、第2、第3のチャネルの開拓に向かおうと考えていました。また、飲食・小売業界で多店舗展開されている企業様への導入実績も多いため、その強みを活かしたいとも考えていました。

そのため、タブレットを活用する決済システムを開発・運営している様々な企業とアライアンスの検討をしてきましたが、どの企業も「決済に関連する機能のみを追求している」とのことで、当社の考え方とはマッチせず、アライアンスを組むには至らなかったのです。

 

「stera terminal」の存在は、三井住友カードさんのご紹介で知りましたが、決済機能にとどまることなく、「stera market」を通じて、クーポンの発行やシフト管理、勤怠管理などのアプリを提供していることに大きく共感しました。当社は、より多くの人に働きやすい環境を提供し、理想の働き方の実現に貢献することを目指しているため、「決済手段を提供するのみでなく、店舗におけるDX化を叶えていく」という三井住友カードさんの姿勢には、非常に合致するものがあったのです。

 

営業担当さんからは、「決済のみにとどまらず決済端末をハブとして多様な機能を提供し、店舗における様々なコミュニケーションを高め、stera terminalの可能性を広めていきたい」とのお話しをいただき、ほかの会社とはそもそもの開発における発想が違う、と感じました。

 

また、実際のやり取りにおいてはこちらの考えを尊重していただき、不明点があった際にも迅速に確認とサポートをしてくださいました。アライアンスを組む際には、対等に向き合ってくれるかどうかも非常に重要だと思っています。

自社開発アプリを提供でき、飲食・小売業界のお客様も多い

一方、「stera market」の開発の自由度の高さや、「stera terminal」を利用している顧客層との親和性も、アプリ開発の決め手になったそうです。

 

壁本部長:自社開発のアプリをそのまま決済端末に提供できる自由度の高さがある点にも大きなメリットを感じましたし、飲食・小売業界のお客様に広く活用されている決済端末であるという点も申し分ありませんでした。当社の販売チャネルは、自社の営業部隊と、アライアンスを組んでいる携帯キャリア、IT・システム関連の販売会社のみでしたが、三井住友カードさんが大きく展開している決済端末であれば、そこからより多くのお客様にご利用いただける可能性も高いと感じました。

Androidベースで開発しやすく、サポートも充実していた

アプリ開発を手掛けた伍部長は、「開発そのものも非常にスムーズだった」と話します。

 

伍部長:当社のアプリ開発環境もAndroidベースのため、開発のやりやすさも非常に評価できると感じました。「stera terminal」に合わせるための個別のカスタマイズが必要なく、簡単な検証のみで済みました。さらに、決済端末の画面が大きく見やすいため、表示の大きさやレイアウトなども変える必要がなく、画面崩れを起こさずにそのまま使うことができました。そこに追加のリソースを掛ける必要がなかったことは助かりましたね。おかげで、アプリ開発に掛かった時間は、わずか1〜2カ月程度でした。

 

また、開発のためのポータルサイトに、ドキュメントも豊富に用意されていました。Q&Aなどもたくさん掲載されていて、問題なく進めることができたと思います。

通常のアプリストアとは違う形で配信されるので、そこに必要な証明書の作成や配信の工夫などに関するサポートを受けることができたのも良かったですね。疑問点についてメールで問い合わせすれば、その日のうちに返事をくれるので、スピーディーに対処することができました。

Androidベースで開発しやすく、サポートも充実していた

開発のこだわりは、スタッフの使いやすさと管理者側のコントロールしやすさ

伍部長は、「アプリ開発では、使いやすさと安心感、管理しやすさにこだわった」と話します。

 

伍部長:「WowTalk」はコミュニケーションツールなので、とにかくわかりやすいUIにこだわりました。店舗の現場にはアルバイトスタッフなど、ビジネスITツールを利用した経験がない方も多いため、雇用形態、年齢、経験などを問わずに使いこなせることを大事にしました。日頃から使っているチャットツールのように直感的に操作できる上、スタンプ機能も使えるようにして、店舗間やスタッフ同士のコミュニケーションをより親密なものにできるようにしています。

 

管理機能についても、セキュリティ設定や様々なポリシーやルールに柔軟に対応できるカスタマイズ機能が実装されており、どのような企業にもマッチしやすく設計されています。権限をコントロールできるようにし、外部と内部を切り分けることでそもそも送信先として見せないようにしたり、特定の機能は権限を持つ方のみしか使えないようにしたり、「現場のスタッフには見やすく、管理者にはコントロールしやすいこと」を重視し、様々な工夫をしています。

開発のこだわりは、スタッフの使いやすさと管理者側のコントロールしやすさ

昨年の導入件数が前年比10倍に!


「WowTalk」のアプリを「stera market」にリリースした後、「導入件数が10 倍に増えている」と壁本部長は語ります。

壁本部長:
アプリをリリースした2021年から2022年の間には、ほぼ反響がなかったのですが、2023年からは急激に導入件数が増加し、2022年と2023年を比較すると10倍にも増えました。当社でアプリの導入支援を手厚く行っているという側面もありますが、おそらく「stera terminal」が急速に普及していることも大きな要因だろうと考えています。新規で決済端末を入れた際に、「WowTalk」も導入いただくことができ、多くのお店に役立てていただけるスケールメリットを実感しています。

 

また、テナントやそこで従事するスタッフの方々にリアルタイムで情報配信を行うことも、非常にニーズが高いと実感しています。これまでは、FAXやメールで受け取った情報を印刷して回覧するようなアナログ運用をされているケースが多くあったので、お客様にご提案する際には「そうした課題をクリアするためには最適なツールだ」という評価もいただいています。さらに、導入されたお客様からは「紙を削減できている」「アルバイトスタッフへの情報浸透が早くなった」などのいい反応をいただくことができています。

昨年の導入件数が前年比10倍に!

アプリベンダー同士の技術連携や、音声・動画の活用などにも期待

キングソフト社では、今後、従業員のエンゲージメントを高めていくような機能を実装していくことを予定しています。

 

壁本部長:今後は、感謝や賞賛をデジタルで表現するレター機能や、それらの表現をスコアリングして社内ポイントに変換、最終的には福利厚生につなげていくような、エンゲージメント観点でのプラットフォーム化も目指していきます。

 

伍部長:この先は、年齢、性別、雇用形態に加え、国籍なども含めて多種多様な人材が働く世界が予想されます。開発者として、より従業員のエンゲージメントを高めていくために、報連相だけでなく、感謝の気持ちを“見える化”するような仕組みを作っていこうと思います。また、今後、音声や動画の機能と相性が良くなることも期待できるので、うまく活用して新しいコミュニケーションアプリの実現につなげていきたいと考えています。

 

最後に、「stera market」への参画を考えている開発会社の方々に向けたメッセージをいただきました。

 

壁本部長:「stera terminal」は、幅広い業界のお客様が活用している決済端末であり、設置台数も飛躍的に伸びているため、その分、ビジネスチャンスも広がることを実感しています。決済端末として優秀であることに加え、多様なアプリを活用できる点も大きいと感じます。

また、「stera market」には、いろんなベンダーさんが参画しているので、技術連携していく取り組みにもチャレンジできると考えています。多様なアプリベンダーさんと技術連携することができれば、1+1が3にも4にもなり、より多くの人々の働き方をサポートしていけるのではないかと期待しています。

 

伍部長:「stera terminal」は、コミュニケーション・インターフェースとしても評価しています。決済に絡んでいないアプリを開発しているベンダーさんでも、「stera market」にアプリをリリースすることで、お客様の課題を解決できますし、自社内のチャネル開拓という課題についても大きく役立つのではないかと思います。

stera アプリ開発の始め方

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