ポスタス株式会社
「レジのない世界」を見据えて。「POS+」が「stera」と作る未来の店舗経営
決済機能連動
カスタマーディスプレイ
公開:2021/03/31
グレートーンと木目を基調としたカフェのような空間が印象的なポスタス株式会社のエントランス。クラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」を提供する同社では、この場所をラボとして使い、マーケットに出す前のサービスを検証しています。
従業員が淹れ立てのコーヒーやドーナツを買いにくるカフェのレジには、「POS+」の機能が組み込まれた「stera」のオールインワン端末「stera terminal」が。コンパクトで場所をとらない「stera terminal」は、「POS+cafe」のスタイリッシュな雰囲気にぴったりです。
今回お話をうかがったのは、ポスタス株式会社 代表取締役社長の本田興一氏。人の代わりをするのがITの役目なので、「人間くさいITをやりたい」という本田社長に、「stera」との協働を決めた理由や、「stera」を通じて実現したい世界観を語っていただきました。
目次
プロフィール(または会社概要)
ポスタス株式会社 代表取締役社長 本田 興一(ほんだ こういち)
1973年東京都出身、早稲田大学大学院商学研究科卒。外資系ERPベンダーでのコンサルティング業務を経て、2003年に株式会社インテリジェンス(現社名:パーソルキャリア株式会社)へ入社。同社およびグループ会社にて企画・営業・開発などの責任者を歴任した後、クラウド型モバイルPOSレジ「POS+(ポスタス)」のサービス立ち上げを行う。2013年5月よりPOS+のサービス提供を開始。2019年12月にポスタス株式会社を設立し、代表取締役社長に就任
クラウド型モバイルPOSレジ「POS+」が「stera」に対応
2020年6月、「POS+」アプリを「stera terminal」専用のAndroid™アプリケーションマーケットプレイス「stera market(ステラマーケット)」に提供することを発表したポスタス株式会社。店舗側は「POS+」アプリを導入すれば、「stera terminal」単体でPOSレジとして利用することができるようになりました。
「POS+」の強みは、店舗のオーナーが抱えるヒト、モノ、カネ、情報における課題を解決する多様なシステムを実装していること。
シフト作成や業務の効率化はもちろん、飲食店のオーダーミスや小売店を悩ませる商品の価格変更など、業態特有の問題のサポートを行うことで、店舗が「おもてなし」に注力できる体制を整えることがミッションだと本田社長は語ります。
日本の労働者不足をデジタル化で支援する
慢性的な労働者不足が数十年続く日本では、今後2030年に向けて約650万人の労働者が不足するといわれます。
その650万人を補充するとされるのは、女性、シニア、外国籍の雇用。しかし我々パーソルグループのシンクタンクの予測では、どう計算しても半分ぐらいしか満たせないという結果が出ました。
では残り半分をどうするかというと、やはりデジタル化でしか補えない。そこに特化したサービスを提供したい、とくにデジタル化が遅れている飲食、小売、サービス業の方に向けてデジタル化の支援をしたいというのが、POS+の出発点。その中のひとつにPOSというサービスがあると考えています。
「stera」がキャッシュレス決済に革命を起こす
店舗のオペレーションにおいて、レジというのはなかなか切り離せない業務のひとつです。いま決済ではクレジットカード、電子マネー、QRコードと、どんどん種別・手段が増え、それらを利用するために後付けでハードウェアが増殖していき、レジの狭い場所を牛耳ってしまっている。そのことに多くの店舗が多大なストレスを抱えています。
しかし決済端末として「stera」を導入すれば、省スペースかつオールインワンで対応できる。キャッシュレス決済の導入にあたり、これは革命的なポイントになるはずです。
ただ、キャッシュレスの端末だけでは当然店舗のオペレーションは完結しません。そこに会計という機能を加えることが、今回の「POS+」の役割。三井住友カードさんとはこれまでも、両者でどうやってマーケットをよくしていくかという話を続けてきたなかで、この取り組みにつながりました。
「POS+」の多様な機能も「stera terminal」なら実現できる
ポスタスは自社で300人近くの開発スタッフを雇用し、どれだけ早くお客様の要望を反映したサービスをマーケットに出すかというところに注力しています。供給力と開発力には自信があり、マーケットで「POS+」を選んでいただけるポイントのひとつになっていると思っています。
今回「stera」のアプリとして「POS+」を開発してみて、とても開発しやすいと感じました。決済アプリとの連動やサブディスプレイの活用などかなり作り込みましたが、開発期間は半年くらい。ドキュメント類も揃っていたので、スムーズに開発することができました。決済アプリ領域とそれ以外Androidアプリの領域というふうにアプリケーションの役割の定義が明確に分かれているので、開発者の立場からするとすごく分かりやすいんですよ。複雑な独自の仕様があるということはあまりなく、「ここからこっちはやっていいけれど、ここからこっちはダメ」ということがはっきりしているので、開発しやすかったですね。
そして決済端末としての「stera terminal」は、「ひとつでできる」ということが何よりも訴求力があるなと。それに加えて「決済以外の処理もひとつの端末が担う」ということについてはそれなりのスペックが求められますが、そこを十分満たしています。POS+はハンディやキャッシュドロワー、レシートプリンター、自動釣銭機など周辺のハードやアプリケーションも連携させるので、steraのハードに求めるスペックも一定数ありました。「POS+」は店舗の負担を軽くするために多様な機能を実装しているので、そこを動かすという部分でも期待できるサービスだと思いました。
「これだよね」「こうじゃなきゃ」。圧倒的な歓迎の声
実際に「stera」と連携を始めてみると、お客様からは大きな反応がありました。
使う前の声としては、圧倒的に「これだよね」と。1台ですべてが叶うあの端末の見た目とシンプルさに、「こうじゃなきゃだめだよね」という反応がありましたね。そこにさらにレジも使えるとか、データ分析機能など、ほかのサービスも利用できることに対して、コンセプトも含めて期待値が上がるようです。
使い始めた後に関しては、現金を含むマルチ決済とPOSが連動して動くのが「すごくいい」と。さらに省スペース化が図れるので、その点もご評価をいただいています。
我々の顧客では、とくに大手企業からの反応がいいイメージです。
コロナの影響もあり、タッチ決済はこれからもっと広がるでしょう。「stera」を使うことで基本的には非接触になりますし、お店にとってもお客様にとっても安心安全。そういう意味でも「stera terminal」は非常に望ましい形なのではないかと思います。
データ利活用で繁盛経営を可能にする2つの機能
「stera」で「POS+」を使う際には、ぜひ「POS+」の分析レポート機能に注目していただきたいです。
例えば「POS+」では、自分と同じエリアの平均値の客数や客単価を見える化し、それを全国平均やエリア平均と比較できるようにしています。
昔はそれを、隣近所の店に配達されるおしぼりの箱の数から見立てる……みたいな職業的カンでやっていたと聞いています。そこを「POS+」が担うべく、今のマーケットがどれくらいの規模感で推移しているのかとか、各業態別の消費者動向のようなマクロ情報を提供しているのです。
これらはオープンに出しているデータですが、クローズドなところでは管理会計の情報も有益です。シフトが入ると人件費の予算に反映され、勤怠が入ると人件費の実績に反映される。そこに材料費が入り損益計算書(PL)が出るという感じで、タイムリーにお店のコンディションを確認することができます。
また、飲食店なら「POS+」上でテーブルに何人座っていて、何を頼んでいるかがリアルタイムでわかります。そうすると「うちの店は客単価3000円で、お客様1人あたりのドリンクの平均出数が2杯だから、お客様には3杯ドリンクを飲んでいただけるようにおすすめすると、営業利益が3倍になる可能性がある」といった形で具体的な営業方針も立てやすくなります。
オペレーションのなかでデータを活用していくということ、そのデータを見て実際のお店のコンディションを定点観測し、早急に打ち手を講じること。この2つの使い方というのは、とくに意識して開発している部分です。
「レジのない世界」を見据えて。「stera」と作る未来の店舗経営
私たちのサービスは、お店の中で黒子として人の代わりをするものなんですよね。 ホールスタッフとかキッチンスタッフとか、店舗で色々なお仕事をされている人の代わりをするものなので、「人間くさいITをやりたい」という気持ちでやっています。
「おもてなし」という言葉がありましたけれど、日本のサービス業や飲食業のサービス品質は、世界でトップクラスと言われていますし、私もそう思います。世界に誇れる日本のサービスを、どこまでシステムという無機質なものに組み込むかというのは、大事な視点だと思っています。
我々も「stera」も、進化は必要です。ソフトウェア、ハードウェア、コスト……いろいろな部分での進化の余地というのは未来もずっとあると思うので、お互いに選ばれる存在になれるように、「stera」には進化をし続けていっていただきたいなと。
そして「stera market」を通じて、よりお客様に「便利だな」とか「これ気が利いているな」と思ってもらえるようなものを展開していきたい。この一台で、いろいろなことができるという世界観を、三井住友カードさんと一緒に作っていきたいですね。
おそらくそれほど遠くない未来に、「レジのない世界」が来るでしょう。そのときは我々が今やっていることも、「stera」自体も変わっていくと思います。そういったことも含めて、「stera」と一緒に新しい形を作っていけたらと考えています。
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