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2018.03.28

経理

財務諸表とは?経営者が知っておきたい財務三表を解説

財務諸表とは?経営者が知っておきたい財務三表を解説

経営を安定させ、さらなる飛躍を図るためには、自社と取引先の経営状況を把握し、適切な経営判断を下していかなくてはなりません。
企業の経営状況を、客観的に数値で把握するために必要なのが「財務諸表」です。財務諸表のうち、特に重要なのが「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュフロー計算書」で、これらを「財務三表」といいます。
ここでは、経営者が知っておきたい財務三表について解説していきましょう。

目次
財務諸表とは?
損益計算書
貸借対照表
キャッシュフロー計算書
財務三表は総合的に読み解くことが大切

財務諸表とは?

財務諸表は、決算までの1年間の自社の財政状態や経営成績をまとめた計算書です。利害関係のある人に知らせることを目的としています。財務諸表を読み解くことによって、さまざまな要因によって変動する企業の収益、費用、利益などの現状を知ることができます。
つまり、財務諸表とは「プラスの財産とマイナスの財産である負債とのバランスはどうか」を見極めるための書類になります。学校における通知表や、健康診断の結果のようなものだと考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

財務諸表は、「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュフロー計算書」「利益金処分計算書」「附属明細表」などから成り立っています。中でも重要なのが、貸借対照表、損益計算書、キャッシュフロー計算書で、合わせて「財務三表」といわれています。財務三表によって、財産の状況、収支の状況、お金の流れがわかりますので、ビジネスパーソンなら絶対に把握しておきましょう。
この3つの資料について、それぞれ詳しく見ていきます。

損益計算書

損益計算書は、収益から費用を差し引いた「利益」を知るための書類です。利益は、「売上総利益」「営業利益」「経常利益」「税引前当期利益」「当期利益(純利益)」の5つから成り立っています。

損益計算書

以下の計算式により、5つの利益をそれぞれ算出することができます。

  1. 売上総利益=売上高-売上原価
  2. 営業利益= 1.売上総利益-販売費および一般管理費
  3. 経常利益= 2.営業利益+営業外収益-営業外費用
  4. 税引前当期利益= 3.経常利益+特別利益-特別損失
  5. 当期利益(純利益)= 4.税引前当期利益-(法人税+法人住民税+法人事業税)

・売上総利益「売上総利益」は、企業が自社の核となる事業で、どれだけ儲けているのかが分かる項目です。
本業である営業活動を通じて得られた収益が「売上高」です。小売業であれば、商品を売り上げた額がこれにあたります。売上高から、販売する商品を仕入れるためにかかった原価を差し引いたものが売上総利益で、「粗利」とも呼ばれます。

・営業利益売上総利益から販売費および一般管理費を差し引いたものが「営業利益」です。
販売費と一般管理費は、会計期間に発生するものの、商品やサービスの一つひとつには対応しない費用です。具体的には、人件費や広告費、消耗品費、テナント代など、商品を販売するために必要な仕入れ代金以外の費用を指します。

・経常利益営業利益に営業外収益を加え、営業外費用を差し引いて求められるのが「経常利益」です。
営業外収益とは、預金の利息や家賃収入、配当金など、本業以外での収益を指します。また、営業外費用とは、借入金の利息など、本業以外での費用などを指します。
経常利益と営業利益の差から、本業以外でどれだけ儲けがあるのかが把握でき、本業と副業のバランスを読み取ることができます。

・税引前当期利益経常利益に特別利益を加え、特別損失を差し引いたものが「税引前当期利益」です。
特別利益・特別損益は、有価証券の売却や固定資産の売却など、思いがけず発生した利益や損失のことです。

・当期利益税引前当期利益から、法人税、法人住民税、法人事業税を差し引くと、純粋な今期の利益が求められます。これが「当期利益」で、「純利益」とも呼ばれます。
最終的には当期利益が純粋な企業の利益であり、この数字がマイナスであれば赤字ということになります。

貸借対照表

損益計算書が会計期間1年間の利益と損失を表しているのに対し、貸借対照表は「決算日時点の企業の財政状態」を表しています。貸借対照表からは、会社が持っている「資産」と、いずれ支払う義務のある「負債」、そして資産から負債を差し引いて残る「資本(純資産)」がわかります。

貸借対照表

貸借対照表は、「資産の部」「負債の部」「純資産の部」の3つが記載される構造になっています。
左側に記載されている資産の部では、何にお金を使っているのか把握できます。右側にある負債の部では返済の義務があるお金がいくらあるのかがわかり、純資産の部では返済の義務がないお金がいくらあるのかがわかります。
左側の数値の合計値と、右側の数値の合計値は、常に同じとなります。

自己資本比率の求め方

貸借対照表で最初に確認したいのは、「自己資本比率」による経営の健全性です。
自己資本比率は、総資産に対する純資産の比率を示します。純資産の比率が多いほど、企業の財務体質は良好で安全だといえるのです。
自己資本比率は、以下の数式で求めることができます。

自己資本比率(%)=純資産÷総資産×100

自己資本比率は、50%を上回っていれば財政状態が優良であることを示し、10%を下回っていると危険水準であることを示します。

短期的に資金化できる資産はどれくらいか?

次に確認したいのが、短期的に支払わなければならない債務に対し、資金化できる資産がどれくらいあるかという点です。これは、資産の部の「流動資産」および「固定資産」、負債の部の「流動負債」から読み解きます。

・流動資産流動資産とは、1年以内に現金化できる資産のことです。預貯金、売掛金、返済期限が1年以内の貸付金などがこれにあたります。

・固定資産固定資産とは、決算日から1年以上、現金化できない資産のことです。不動産、特許権、長期貸付金などがこれにあたります。

・流動負債流動負債とは、1年以内に返済期限がくる負債のことです。買掛金や、1年以内が返済期日の手形、未払いの法人税などがこれにあたります。

流動資産が流動負債よりも少ないと、1年以内に資金繰りがきびしくなる可能性が予想されます。流動負債に対する流動資産の比率を示す「流動比率」をしっかり確認しましょう。
流動比率は、以下の数式で求められます。

流動比率(%)=流動資産÷流動負債×100

キャッシュフロー計算書

キャッシュフロー計算書は、企業の中で実際にどのように資金(お金)が動いているかという「資金(お金)の流れ」を把握するための計算書です。そのため、土地や建物などの資産は含まず、キャッシュ、すなわち現金や預金、現金と同等とされる物(コマーシャルペーパーや公社債投資信託など)のみの収支を表しています。「すぐに使える資金がいくらあるのか」を示すものだと考えると、わかりやすいでしょう。
キャッシュフロー計算書では、入出金を「営業活動」「投資活動」「財務活動」の3つに区分しています。

キャッシュフロー計算書

・営業活動によるキャッシュフローメインとなる事業の営業活動によって、どれだけキャッシュが生み出されているかを示すのが「営業活動によるキャッシュフロー」です。プラスなら業績が良く、プラスが多いほどキャッシュが潤沢であるということです。一方、マイナスの場合は、在庫が過大であったり、売掛金に不良債権があったり、何らかの問題があるため、資金的に不安定な状況だと判断できます。

・投資活動によるキャッシュフロー会社の投資活動に伴う現金の流れを示すのが「投資活動によるキャッシュフロー」です。設備投資をした場合や、成長企業が先行投資をした場合など、どちらかといえばマイナスで表されることのほうが多いでしょう。プラスの場合、固定資産や有価証券を売却して、資産をキャッシュに組み替えている可能性があります。

・財務活動によるキャッシュフロー資金調達や返済など、財務活動に伴う現金の流れを示すのが「財務活動によるキャッシュフロー」です。プラスは融資を受けたり、増資をしたりしていることを示し、マイナスは借入金を返済していることを示します。

財務三表は総合的に読み解くことが大切

財務三表は、個別に存在しているようでいて、実は深い関連性を持っています。
貸借対照表でお金の調達方法と運用のしかたを把握した上で、損益計算書でどのように利益が生み出されているのかを確認すると、キャッシュフロー計算書で実際の現金の流れを理解することができます。この3つを組み合わせて読み解くことで、企業が置かれている状況を総合的に判断していきましょう。

監修:Gemstone税理士法人
監修:Gemstone税理士法人

港区の会社設立支援、税理士法人。Big4出身の公認会計士、税理士、元上場企業経理部長、大手ベンチャーキャピタル出身者などで構成され、スタートアップ支援に力を入れる。

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