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2018.03.28

財務

クラウドファンディングとは?経営者が知っておきたい資金調達の方法

クラウドファンディングとは?経営者が知っておきたい資金調達の方法

経営者の最重要課題ともいえる資金調達。従来は金融機関からの借入れや、地方自治体による融資、ベンチャーキャピタルの出費といった方法が一般的でした。
近年、新しい資金調達の方法として注目を集めているのが「クラウドファンディング」です。ここでは、クラウドファンディングについて、詳しく解説します。

目次
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングの市場規模
クラウドファンディングの種類
クラウドファンディングの決済方法
クラウドファンディングのメリット
クラウドファンディングの注意点
クラウドファンディングの支払いの方法
リスクを知って上手に活用

クラウドファンディングとは?

「クラウドファンディング」とは、「群衆(Crowd)」と「資金調達(Funding)」という言葉を組み合わせた造語で、インターネットを通じて不特定多数の人に資金提供を呼びかけ、趣旨に賛同した人から資金を集める方法です。
欧米では、一般的な資金調達の方法として、早くから認知されていたクラウドファンディングですが、日本では2011年、国内最大規模を誇るクラウドファンディングサービス会社「Readyfor」がサービスを開始したのが始まりです。東日本大震災の年にスタートを切ったこともあり、当初は社会貢献性の高い事業に対して、賛同を募るプロジェクトが多くを占めていました。

現在では、中小企業が市場開拓や新規事業を目的としてクラウドファンディングを活用し、成功を収める例が増えています。不確実性の高い新規事業など、これまではリスクを負って自己資金を投入するか、何とか実績を作って融資を依頼するしかなかったケースでも、クラウドファンディングなら賛同者から資金を集めてスモールスタートを切ることができます。
クラウドファンディングの登場によって、「世の中に受け入れられるかどうか」というマーケティングを兼ねて、新規事業の可能性を世の中に問うことができるようになったのです。

クラウドファンディングの市場規模

クラウドファンディングの市場は、2013年から2017年のあいだに10倍に拡大し、着実に普及しています。
矢野経済研究所が実施した2017年の国内クラウドファンディング市場調査によると、2016年度の国内クラウドファンディングの市場規模は、新規プロジェクト支援額ベースで745億5,100万円と、前年度比96.6%増となりました。
背景には、マイナス金利が続く中、クラウドファンディングが注目を集めていることがあると同調査は分析しています。また、大型プロジェクトが増えたこと、国民的アイドルグループの解散の際の応援メッセージで使われるなど、クラウドファンディングの認知が広がっているようです。
同調査によると、2017年6月末時点におけるクラウドファンディングを扱う企業は170社ほどで、行政や一般事業会社も独自にウェブサイトを立ち上げてクラウドファンディングサービスに乗り出しています。今後もクラウドファンディング市場の拡大基調は続くと見られています。

クラウドファンディングの種類

クラウドファンディングには、支援者が金銭的なリターンを得ることができる「投資型」と、金銭以外の物やサービスを受け取ることができる「非投資型」があります。
また、プロジェクトの性質や資金を援助する支援者へのリターン(特典)の在り方によって、3つの種類に分けることができます。

購入型クラウドファンディング

購入型クラウドファンディングは、「非投資型」の代表的なタイプです。現在の国内におけるクラウドファンディングの大多数がこれにあたります。
プロジェクト起案者は目標額と期限を設定し、支援者を募ります。支援者のリターンとしては、市場に出回っていない物やサービス、権利といった金銭以外の特典を設定します。

寄付型クラウドファンディング

「非投資型」である寄付型クラウドファンディングの場合、集まった資金は全額寄付となるため、基本的に支援者にリターンはございません。
プロジェクト起案者、支援者ともに純粋な社会貢献を目的としている傾向があります。環境保全、罹災地支援、病気の子供たちの支援といった、共感性の高いプロジェクトが多いのが特徴です。
募金と同じようなイメージですが、寄付金を使用した活動の内容は、報告書やインターネットサイトで周知されるため、お金の流れを把握できるという点が異なります。また、支援者が達成感と充実感を味わうことができるのも大きな魅力でしょう。

金融型クラウドファンディング

金銭的なリターンがない「購入型」と「寄付型」に対し、「金融型」のクラウドファンディングは支援者に金銭的なリターンが発生する投資型であるのが特徴です。
金融型は、さらに「融資型(貸付型)」「ファンド型」「株式型」に分かれます。

・融資型(貸付型)「融資型(貸付型)」は、複数の個人から資金を集めて、大口の借り手企業に融資するしくみになります。基本的には、クラウドファンディングで募集した時点で利率が決まっていて、毎月金利が支払われることになります。資産運用の側面があるので、「ソーシャルレンディング」とも呼ばれます。
メリットしては、少額から始められること、金銭的リターンを狙えることがあります。ただし、借り手が返済できない状態になることもありえますので、リスクを想定しておきましょう。

・ファンド型「ファンド型」のプロジェクトの起案者は、ビジネスに対して出資を募ります。支援者は、そのビジネスが生んだ利益に応じた分配金を受け取ります。売上に応じて分配金が変動するため、支援者の収益はビジネスが成功するかどうかで大きく異なります。

・株式型支援者が、リターンとして「資金提供先の企業の株式」を受け取るタイプです。M&AやIPOを視野に入れている企業であれば、株式の前向きな売却に期待できるため、このタイプも資産運用の側面を有しています。

クラウドファンディングの決済方法

クラウドファンディングの決済には、目標金額に達しない場合は支援金が受け取れない「All or Nothing方式」と、目標金額に達しなくても支援金が受け取れる「All in方式」があります。

・All or Nothing方式All or Nothing方式では、目標金額を達成した場合のみ、支援金を受け取ることができます。期間内に目標金額に届かなかった場合は、いくら支援金が集まっていても1円も受け取ることができません。
プロジェクト達成の日が決済日になる場合と、クラウドファンディング期間が終了した後に決済が完了する場合があります。

・All in方式All in方式では、目標金額に到達するかどうかにかかわらず、必ず決済が実行されます。支援者が申し込みを終えた時点で決済が完了するため、万が一目標額に届かなかった場合でも支援金を受け取ることができます。

クラウドファンディングのメリット

クラウドファンディングでの資金調達には、さまざまなメリットがあります。
ここでは6つのメリットについて確認していきましょう。

メリット1 不確実性の高い事業でも資金調達の可能性がある

従来は金融機関やベンチャーキャピタルからの出資を得るのが難しかった不確実な新規事業でも、支援者の賛同があれば資金を調達し、ビジネスをスタートすることができます。
また、消費者の支持を得られるかどうかを試す手段として利用することもできます。

メリット2 現金以外からもリターンを設定できる

クラウドファンディングの場合、支援者のリターンは現金以外で設定することができます。
当然ながら、金融機関やベンチャーキャピタルからの融資は、返済を前提としています。一方、購入型クラウドファンディングならばリターンを物やサービス、権利といった金銭以外の特典にすることができます。また、寄付型クラウドファンディングであれば、リターンを設定しなくても問題ございません。
ただし、プロジェクトの内容に魅力がなければ、そもそもの賛同者が集まらないことを認識しておきましょう。

メリット3 完全成功報酬制

クラウドファンディングサービスを提供している会社のサービス形態は、原則的に完全成功報酬制です。そのため、サイトを利用してプロジェクトを公開し、出資を募る段階では一切料金は発生しません。利用申し込みに関する条件もないので、自己資金がない人や事業経験が浅い人でも申し込むことができます。

メリット4 宣伝効果がある

まだ世の中に認められていないサービスや商品の開発に取り組んでいる場合、プロジェクトを公開することによって宣伝効果が見込めます。

メリット5 ファンを獲得できる

支援者はプロジェクトに賛同してくれているので、商品やサービスのファンとして資金提供後も支援を続けてくれるはずです。事業が軌道にのった後の顧客になってくれる可能性も高いでしょう。商品やサービスを通じて会社そのもののファンになってもらうことができれば、ほかの事業へのプラスの波及効果も望めます。

メリット6 多額の資金を調達できる

プレゼンやリターンの内容によって、1人でも多くの支援者に「魅力的だ」と思ってもらうことができれば、たとえ1人あたりの出資額は小さくても、多額の資金を調達できる可能性があります。
数十万円という小規模なプロジェクトから、できるだけ多く資金を集めたいという大規模なプロジェクトまで、幅広く対応できるのもクラウドファンディングのメリットといえるでしょう。

クラウドファンディングの注意点

クラウドファンディングでの資金調達には、注意点もあります。クラウドファンディングを利用するにあたってのデメリットを確認しておきましょう。

・資金がすぐに集まるとは限らない金融機関による融資は、だいたい1ヵ月ほどで実行されますが、購入型クラウドファンディングの場合、目標額に達することができない可能性もあります。
「事業のスタートアップですぐに資金がほしい」という場合、すべての資金をクラウドファンディングで調達するのはきびしいでしょう。資金の一部を調達する手段として、または時間的に余裕を持って取り組むことができるプロジェクトの資金集めが適しているといえます。

・アイディアが他人や他社に盗用される可能性があるクラウドファンディングは、自社や個人で温めていた商品やサービスを広く公開することによって出資を募る資金調達方法です。そのため、アイディアが他人や他社に盗用されてしまうリスクがあります。事前に特許を出願するなど、しっかり対策を立ててから情報を公開しましょう。

・企画が頓挫したときのリスクがあるクラウドファンディングで目標額を達成し、企画が進行したとしても、途中で頓挫する可能性があります。その場合約束不履行として、支援者からだけではなく社会的な信用を落とすことになってしまいます。

クラウドファンディングの支払いの方法

クラウドファンディングでは、支援者はどのような支払方法を選択できるのでしょうか?現在、クラウドファンディングサービスを提供する企業のほとんどは、銀行振込みやコンビニ決済のほか、決済代行業者によるクレジットカード決済を導入しています。
クレジットカード決済は、従来は非投資型である購入型にのみ認められていました。2016年からは投資型にも認められるようになったことで、個人投資家の利便性が高まり、企業はよりスピーディに資金調達が図れるようになっています。
それぞれの方法について、特徴や注意点を見ていきましょう。

・銀行振込み銀行の窓口で、指定口座に現金を振り込む方法です。

・コンビニ決済メールなどで送られてくるお客さま番号や確認番号を使って、コンビニで支払いをする方法です。コンビニによっては上限となる金額が決められている場合もあるので、注意しましょう。

・クレジットカード決済クレジットカード決済は、ウェブ上にクレジットカードの情報を登録することによって支払いが完了します。家にいながらにして支払いが完了する手軽さから、利用者が多い方法です。

リスクを知って上手に活用

クラウドファンディングの登場で、「新しいビジネスを始めたいが、資金がない」「将来性のある企画だが、実績がないので融資が受けられない」という企業のチャンスが拡大しました。
経営者としては、クラウドファンディングのしくみを把握しておくべきでしょう。注意点をしっかり理解した上で、自社の成長に活かしていきましょう。

監修:Gemstone税理士法人
監修:Gemstone税理士法人

港区の会社設立支援、税理士法人。Big4出身の公認会計士、税理士、元上場企業経理部長、大手ベンチャーキャピタル出身者などで構成され、スタートアップ支援に力を入れる。

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