総務
通販・ECサイトがキャッシュレス・消費者還元事業でやるべきこと
EC・通販サイトも対象となる、キャッシュレス・消費者還元事業。
導入する際のメリットや、導入後にユーザーの誘導や表示に問題はないか、改めて見直してみましょう。また、事業期間終了後のことについてもご紹介しましょう。
- 目次
- キャッシュレス・消費者還元事業を活用するには?
- EC・通販サイト側のメリット
- キャッシュレス・消費者還元事業に参加したらやっておくこと
- キャッシュレス・消費者還元事業は早期終了の可能性はある?
- キャッシュレス化の流れはまだまだ続く
- 今後ますます、キャッシュレス化が促進される
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キャッシュレス・消費者還元事業を活用するには?
2019年10月から実施された「キャッシュレス・消費者還元事業」。クレジットカードや電子マネーなど、キャッシュレスでの支払いに対して、支払額の5%または2%を消費者に還元するという制度です。EC・通販サイトを運営している事業者も、中小・小規模事業者の条件を満たせば対象となります。条件としては、「資本金の額または出資の総額が5,000万円以下の会社または常時使用する従業員の数が50人以下の会社および個人事業主」となっています。
対象の決済手段は、各種クレジットカード、デビットカード、QRコードなどで、一般的な購買に繰り返し利用できる電子的決済手段が条件です。
キャッシュレス・消費者還元事業とは?店舗・消費者のメリットを解説
キャッシュレス・消費者還元事業を活用するには、まずEC・通販サイトの運営会社が、中小・小規模事業者の対象となっているのか確認しましょう。対象となっている場合、決済サービスの事業者経由でキャッシュレス・消費者還元事業への参加を申し込みます。国・事務局の審査が通れば登録完了となり、ポイント還元サービスを消費者に提供することができます。
EC・通販サイト側のメリット
キャッシュレス・消費者還元事業に参加することで、EC・通販サイトにはさまざまなメリットを享受することができます。それぞれ確認していきましょう。
売上アップにつながる可能性がある
EC・通販サイトを利用する消費者は、該当するキャッシュレス決済を活用するだけで、ポイントが還元されることになります。ポイント還元できないよりは、ポイント還元できるEC・通販サイトを利用したいもの。EC・通販サイトにとっては、売上アップにつながる可能性があります。
決済手数料が抑えられる
キャッシュレス・消費者還元事業の期間中、決済手数料は3.25%以下になります。さらに、決済手数料の3分の1が補助金で還元されることになります。これにより、キャッシュレス決済の決済手数料は、「2.17%以下」に抑えられることになるのです。
端末を用意する必要がない
実店舗だと、キャッシュレス決済用の端末を用意するなど、手間がかかります。EC・通販サイトであれば、そもそもキャッシュレス決済に対応しているため、手続きを済ませるだけで、キャッシュレス・消費者還元事業に参加することができます。導入のハードルが低いのは、EC・通販サイトのメリットといえるでしょう。
キャッシュレス・消費者還元事業に参加したらやっておくこと
EC・通販サイトが、キャッシュレス・消費者還元事業に参加したら、いくつかやっておくべきことがあります。
まず、ポイント還元事業に参加している実店舗では、店頭に「5%還元」「2%還元」を表記した赤いロゴ入りのポスターを掲示しています。もちろんEC・通販サイトにも、キャッシュレス・消費者還元事業に参加していることが分かるように、ロゴやバナーを掲示して対応しておきましょう。可能であれば、ポイント還元事業の簡単な説明ページを作り、各商品ページのメニューなどにリンクを張っておくといいかもしれません。
また、EC・通販サイトでは、クレジットカード、代金引換、コンビニ・後払い決済、キャリア決済など、さまざまな決済が用意されているかと思います。これらがポイント還元できるのかどうかを、しっかり提示しなければなりません。
キャッシュレス・消費者還元事業は早期終了の可能性はある?
キャッシュレス・消費者還元事業は、2020年6月30日(火)までの期間限定ですが、早期終了の可能性はあるのでしょうか。
キャッシュレス・消費者還元事業は政府の施策であり、当初の予算を早めに使い切ってしまった場合に早期終了となる可能性については言及されてきました。しかし、すでに2019年末の時点での状況を踏まえ、追加予算が組まれていますので、予定よりも大幅に早く終了することはないでしょう。今のところは予定どおり、2020年6月30日(火)まで継続するものと考えていいでしょう。
期間終了時には、各商品ページなど、EC・通販サイト上に掲示した「ポイント還元事業」のロゴマークやアイコンなどは、すみやかに削除しましょう。
また、キャッシュレス・消費者還元事業が終了となると、各決済サービスの手数料率が変わる可能性が高いです。期間終了後の手数料率については、契約前に開示する決まりとなっています。各決済サービスの手数料がどのくらいになるのか、今のうちに把握しておくようにしましょう。
キャッシュレス化の流れはまだまだ続く
キャッシュレス・消費者還元事業によって、キャッシュレス決済の裾野は大きく広がっています。消費者がキャッシュレスの利便性を感じることで、キャッシュレスの普及はさらに加速していくと見られます。
政府は、2020年9月から「マイナポイント事業」の開始を予定しています。これは、マイナンバーカードとキャッシュレス決済の普及を絡めた施策です。マイナポイントはマイナンバーカードに紐付けたいキャッシュレス決済をひとつ選び、チャージなどによって最大25%のマイナポイントが付与されるという形式が想定されています。
詳細はまだ未確定の部分が多く、どのような形で実施されるか、明確ではないところもあります。しかし、政府が引き続きキャッシュレスのさらなる普及を推進するべく、力を入れていくことには間違いありません。
今後ますます、キャッシュレス化が促進される
キャッシュレス化が進んでいくと、消費者が使いたい決済手段も増えていきます。
EC・通販サイトにおいては、消費者のニーズをつかんで、決済手段を用意する必要があるでしょう。キャッシュレス・消費者還元事業を活用しながら、自社に適した決済手段をご検討ください。
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