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初任給はいつもらえる？額面と手取りの違い、税金など差し引かれる内容もわかりやすく解説

初任給とは、その仕事に就いてから初めてもらえる賃金のことです。月々会社から支払われるお金のことを「給与」や「給料」といいますが、この2つには違いがあります。

まず「給与」とは、労働対価として支払われる賃金すべてのことで、残業代などの諸手当をすべて含んだものです。一方「給料」は、支払われる賃金から諸手当を差し引いたものとなり、「基本給」と同じ意味になります。諸手当を含まない「給料」に各種手当の金額がプラスされたものが「給与」となり、最初に支給される「給与」のことを初任給と呼びます。

「労働基準法」の第24条で、賃金については「通貨で、直接労働者に、その全額を、毎月1回以上、一定の期日を定めて支払わなければならない」と規定されています。つまり、月に1回、決まった日に給料が支払われるということです。では、新入社員が初任給をもらえるタイミングはいつになるのかというと、日付は就職先の企業によって異なります。支払いが4月になるのか5月なのか、ケース別に見ていきましょう。

初任給が4月中に支払われるケース

4月入社の新社会人の場合、支払い日が当月になっていれば、初任給は4月中にもらえることになります。ただし、ここで気を付けなければならないのが、給与には日給制、月給制、年俸制といった種類があり、日給制の場合は、勤務日数によって給与額が変化します。

例えば「15日締め、当月25日払い」という給与規定になっていた場合、4月15日まで働いた金額が25日に支払われる形になります。実際に勤務した日数は1ヵ月ではなく15日と約半分になるため、初任給の額も少なくなります。

初任給が5月以降に支払われるケース

支払い日が「翌月◯日払い」や「翌々月◯日払い」となっている場合は、初任給は5月以降に支払われます。この場合、4月は収入がないことになりますので、そのつもりで計画を立てておくのがいいでしょう。

中途入社のケース

昔は、入社したら3年以上は在籍しないと転職にも不利になるといわれていましたが、近年では実力があれば社歴は問われないことが多く、20代でも転職活動は盛んになりました。中途入社であっても、転職先の企業から支給される初回の給与は初任給です。

給与には「月給制」と「日給制」があり、支払われるしくみが異なります。また、「締め日と支払い日」によっても計算方法や受け取れる日が異なります。ここでは給与に関わるしくみについて見ていきましょう。

「月給制」と「日給制」違い

「月給制」とは、月に一度、まとめて給与が支払われる方式のことです。月給制で当月末締め・翌月25日払いの初任給の場合、入社時に提示された額面金額から保険や控除を差し引き、各種手当を加えた満額の手取り額が、翌月25日に受け取れることになります。

一方、日給制は、稼働した1日ごとに賃金が発生し、その1ヵ月分の合計額が支給される方式となります。日給制で当月末締め・翌25日払いの初任給の場合、入社した日から月末までに実際勤務した日数分の合計額を、翌月の25日に受け取ることができます。日給制では、ひと月の日数や設定されている締め日によって支給される額に差が生じます。

「締め日」と「支払い日」のしくみ

給与の支払いに関する締め日とは、1ヵ月分の給与の支払い対象となる最終日のこと。例えば、締め日が「末締め」と設定されていた場合、給与の計算は当月の初日からその月の最終日までが対象になります。

また、支払い日とは、給与を支払う日付のことを指します。「当月25日払い」と設定されていた場合、1ヵ月に1回、その月の25日に給与が支払われることになります。25日が土日祝日の場合は前営業日を支給日とする企業が多いです。

締め日と支払い日は企業ごとに定められており、例えば「末締め、当月25日払い」という定めになっていた場合、1ヵ月分の給料はその月の25日に支払われるということになります。つまり約5日分はまだ働いていなくても前払いされるわけですが、会社員の場合は比較的よくあるケースです。

初任給の額は、いくらくらいが相場になっているのでしょうか。厚生労働省が行った「令和元年賃金構造基本統計調査」によると、2022年の大卒の初任給は、平均22万8,500円となっています。
もちろん、企業によってはその金額を大きく上回るケースもありますし、反対に下回ってしまうケースもありますので、あくまでも平均的な数字として捉えておきましょう。

（出典）厚生労働省「令和４年賃金構造基本統計調査　結果の概況『新規学卒者』」を参考

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• 上記ウェブサイトは予告なく変更、または削除される可能性があります。その場合は厚生労働省ホームページからご確認ください。

厚生労働省ホームページ

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初任給をもらううえで覚えておいてほしいのが、額面給与と手取り額の違いについてです。額面給与を、そのまま全額もらえるわけではありません。

額面給与とは

額面とは、会社が支払う基本金額のことを指します。実際はここに、各種手当の上乗せや、控除・保険などの引かれるものがあります。額面がそのままもらえるわけではないということは、理解しておきましょう。

手取り額とは

手取り額とは、実際に受け取る金額のことを指します。残業手当や通勤手当がプラスされ、税金などが引かれて支給されます。初任給として実際に使える金額はこの手取り額のことです。

なお、会社からもらう給与明細には、「控除」という項目があります。控除とは、給与から天引きされる税金や保険料のこと。社会人には、各種税金や保険料を支払う義務があります。フリーランスや自営業者であれば、毎年確定申告を行ったうえで納税額を算出し、自らそれらを支払いますが、会社員の場合は会社が代わりに支払いを行ってくれます。この控除額が給与から天引きされているのです。

そのため、例えば月給が20万円であったとしても、20万円全額が支払われるわけではなく、保険料や税金が控除された後の金額が手取り額として振り込まれることになります。

新社会人の手取り額が多くなる理由

興味深い現象として、初任給のほうが入社2ヵ月目以降よりも手取り額が多くなることがあります。これは、先程解説した控除がまだされていないために起こります。例えば、4月入社の場合、雇用保険は当月から差し引かれますが、多くの場合、厚生年金や健康保険は翌月の5月から支払いが始まります。結果として、引かれる金額が少ない4月の初任給のほうが、手取りとして手元に残る金額が多くなります。

また、前年度の所得がないので住民税も控除されません。ということは、入社2年目になって給与額が増えたとしても、その分控除される金額も増えてしまいますから、1年目の手取り年収より減ってしまう可能性も出てくるわけです。

初任給の手取りの計算方法

給与の手取り額は、年収600万円以下であれば、額面給与に0.75～0.85を掛けるとおおよその額が計算できます。これは、厚生年金や健康保険、税金などが控除されると、手取り給与が額面給与の約75～85％になるからです。

しかし、初任給の場合は、厚生年金や健康保険の納付が始まっておらず、所得税や住民税も控除されませんから、引かれるのは雇用保険料と所得税のみです。
額面給与が20万円だったとすれば、雇用保険料は額面給与の0.3％ですから600円。所得税は国税庁の発表している「給与所得の源泉徴収税額表」で調べることができ、20万円の場合は4,770円（扶養家族がいない場合）ですから、20万円－600円－4,770円で、手取り給与は19万4,630円ということになります。源泉徴収税額表は毎年改正がありますので、必ず最新のデータを参照してください。

実際はここに、残業手当や通勤手当などがプラスされた金額になります。初任給とは、額面給与がそのまま支払われるわけではないことは理解しておきましょう。

（出典）国税庁「令和4年分　源泉徴収税額表」を参考

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国税庁ホームページ

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新社会人となって最初に受け取る給与は楽しみなものですが、受け取る前にやっておかなければならないこと、やっておいた方がよいこともあります。詳しく見ていきましょう。

振込口座を決める

給与が振り込まれる口座を決めましょう。現在では入社の際に給与の振込口座を登録することがほとんどなので、入社より前に口座開設をしておく必要があります。現在使っている口座があればそれを指定することもできますが、社会人になるのを機に新しく開設するのもよいでしょう。

初任給の使い道を決める

初任給の使い道として、どのようなものを考えているかを調査したアンケートがあります。ソニー生命保険株式会社が、2023年4月に発表した「社会人1年目と2年目の意識調査」によると、新社会人になる人が考える初任給の使い道の1位は、「貯蓄に回す」で44.4％でした。2位は「生活費（食費など）に充てる」で29.6％、3位は「親への贈り物を買う」で27.4％と続きます。

社会人になるまで育ててくれた親に、お礼をしたいと考える人も多いようです。同時に、社会人になれば何かと出費が増えますから、将来への備えとしても、貯蓄に回すのは必要なこと。さらに、1人暮らしでも実家暮らしでも、生活費のことを考えなくてはなりません。クレジットカードやアプリでしっかりお金を管理して、賢く使えるようになりましょう。

（出典）ソニー生命保険株式会社「社会人1年目と2年目の意識調査2023」【社会人1年目の金銭事情】を参考

• 別ウィンドウで「ソニー生命保険株式会社」のウェブサイトへ遷移します。

クレジットカードを作っておく

日々の買い物や公共料金の支払いなどの支払いをクレジットカードに1本化すると、カードの利用明細を見れば、いつ何にどれだけお金を使ったかすぐに分かります。利用する度にポイントも貯まりますし、家計簿アプリと連動させれば、手間なく家計簿が付けられ、家計の見直しも簡単にできるでしょう。また、若いうちからクレジットカードを使い始めると、クレジットカードヒストリー（クレヒス）を長く積むことになります。良いクレヒスは社会的信用を高め、今後住宅ローンやほかのクレジットカードを作る際に役立ちます。

クレジットカードを作る際の選び方としては、年会費が無料もしくは高すぎないか、優待サービスの豊富さ、旅行や出張に行く機会の有無などライフスタイルに合った特典があるか、といった点があげられます。

入社後、すぐに初任給がもらえない場合もある新社会人におすすめなのが、クレジットカードを活用する方法です。クレジットカードで買い物をすると、引き落としは後日になりますので、計画的に使えば初任給が入るタイミングで支払いをすることができます。

三井住友カード（NL／ナンバーレス）

年会費が永年無料で、高校生を除く満18歳以上の方が利用できます。券面にカード番号・有効期限・セキュリティコードが表記されていないナンバーレスのカードのため、初めての方でも安心・安全です。クレジットカード情報はVpassアプリをダウンロードすれば簡単に確認できますので、ネットショップでの買い物もスムーズです。従来のクレジットカードとはまったく違う、先進性を備えたクレジットカード体験が待っています。

三井住友カード（CL／カードレス）

お申し込みから決済、利用状況の管理まで、すべてをスマートフォンからの操作で完結できるのが大きな特徴。カード番号・有効期限といったカード情報の確認や利用状況の管理は、Vpassアプリから可能です。Vpassアプリは生体認証ログインにも対応しているため、なりすましや不正利用を防ぎ、安心・安全にご利用いただけます。

三井住友カード ゴールド（NL／ナンバーレス）

高校生を除く満18歳以上の方が利用できるゴールドカードです。三井住友カード（NL）同様、券面には、カード番号・有効期限・セキュリティコードが表記されない、安心・安全のナンバーレス。
また、三井住友カード ゴールド（NL）には、毎年の年間利用額に応じたポイント還元や条件付きで年会費が永年無料になる特典があります。

初任給が支払われるタイミングに関して、給与支払いのしくみも含めて解説してきました。
企業によって規定は異なりますので、事前にしっかりと確認をして、いつ初任給が支払われるのかを把握しておくことが大切です。万が一現金が足りないという状態になってしまった場合にも対応できるよう、新社会人に適したクレジットカードを所有しておくことをおすすめします。

Q1．初任給は入社の際に提示された額面どおりの金額が支払われるのですか？

最初に支給される給与のことを初任給と呼びます。「額面」とは、会社が支払う基本金額のことで、実際はここに、各種手当の上乗せと、控除・保険などで引かれるものがあります。実際に受け取る給与額は「手取り額」といい、残業手当や通勤手当がプラスされ、税金などが引かれて支給されます。

詳しくは以下をご覧ください。

額面給与と手取り額の違いに注意

Q2．初任給はいつもらえますか？

4月入社の新社会人の場合、支払い日が当月になっていれば、初任給は4月中にもらえます。支払い日が「翌月◯日払い」や「翌々月◯日払い」となっている場合は、初任給は5月以降に支払われます。

詳しくは以下をご覧ください。

初任給はいつ支払われる？

Q3．初任給はどうやって計算できますか？

給与の手取り額は、年収600万円以下であれば、額面給与に0.75～0.85を掛けるとおおよその額が計算できます。これは、厚生年金や健康保険、税金などが控除されると、手取り給与が額面給与の約75～85％になるからです。

詳しくは以下をご覧ください。

初任給の手取りの計算方法

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• 2024年4月時点の情報のため、最新の情報ではない可能性があります。