ポイ活とは?初心者にもおすすめのポイントが貯まるやり方を解説
クレジットカードなどのキャッシュレス決済や、店舗独自の会員カードなど、さまざまな方法で貯められるポイント。そのポイントを積極的に貯めて、使っていくのが「ポイ活」です。
ポイ活は闇雲に始めず、いくつかの点に注意するだけで効率良くポイントを貯めて、使うことができるようになります。これからポイ活を始める人に、専門家の目から見たポイ活の極意をご紹介しましょう。
INDEX
活気を見せるポイントサービス市場
日本のポイントとマイレージの年間発行額は、いまや1兆円とも2兆円規模ともいわれています。つまり、2兆円分のポイントを企業が発行して、消費者に付与されているということです。ポイント市場はこれほどの規模にまで拡大しているのですから、その恩恵をみすみす見逃す手はありません。そこで、注目したいのがポイ活です。
「なかなかポイントが貯まらない」「使わずに失効してしまった」という人は必見!ちょっとの工夫で年間4万~5万円相当、さらにそれ以上の金額をポイントで使うこともできるようになるのです。
ポイントは大きく分けて4種類ある
ポイ活の前に、まずはポイントサービスにおけるポイントについて知っておきましょう。
ポイントは「企業通貨」とも呼ばれ、商品の購入などで現金の代わりとして利用できるものです。1ポイント1円で利用できるものや、利用できるのは200ポイントからなど、ポイントを発行する企業によって、還元率や利用条件は異なります。
ポイントにはさまざまな種類があり、「共通ポイント」「クレジットカードのポイント」「マイル」「ハウスポイント(自社ポイント)」などが挙げられます。
共通ポイント
共通ポイントは、複数の異なる企業の店舗で貯めることができ、コンビニをはじめ、いろいろな店舗で利用できるポイントのことです。共通ポイントが貯まるクレジットカードや電子マネーで決済したり、現金でもキャッシュレスでもポイントカードなどを使ったりすることでポイントを貯めることができます。
従来は実店舗での共通利用のみでしたが、最近ではオンラインモールの普及により、ネットショッピングでの利用でも同じポイントを貯めたり、使ったりできるようになっています。
そのため、共通ポイントとオンラインモールが連携し、共通ポイントなのかオンラインモール独自のポイントなのかがわかりにくくなっています。さらには、携帯キャリアの利用で付与されるポイントとも連携しているため、どのポイントなのかを区別することができず、ポイントが複雑化しています。
クレジットカードのポイント
クレジットカードの利用で貯めることができるポイントは、多くの場合、ほかの共通ポイントに交換したり、キャッシュバックに利用したりして使います。
なお、三井住友カードのVポイントもさまざまなポイントに交換することができます。
マイル
マイルは、飛行機に搭乗すると獲得できるポイントのことです。貯まったマイルは、無料で飛行機に乗ることができる特典航空券に交換することができます。なお、マイルを貯めることができるポイントプログラムのことをマイレージといいます。
飛行機に乗らずに、提携クレジットカードをショッピングに利用することでも、マイルを貯めることができます。
ハウスポイント(自社ポイント)
ハウスポイントは、大手百貨店やスーパーマーケットなど、同一店舗のみで貯めたり使用したりできます。共通ポイントと比較すると、利用できる場所が限られています。
しかし、自社発行のクレジットカードを利用した場合は、還元率が倍になったり、店舗独自のサービスを得られたりできます。なお、オリジナルアプリを導入する店舗も増えてきています。
ポイ活・基礎編:ポイントは「貯まりやすい」よりも「使いやすい」で選ぶ
ポイントは、貯めておくだけでは何の役にも立ちません。使ってこそ意味があるものです。
「貯まりやすい」とは、還元率が良いポイントのことを指しますが、例えばマイレージで貯められるマイルは還元率が高く、「貯まるポイント」と呼べます。しかし、滅多に飛行機を利用しない人がマイルを貯めても、ポイントを利用できずに失効してしまうでしょう。つい、「◯◯のポイントカードを作ると、今ならこれだけ貯められます」という誘いを受けて、さまざまな種類のポイントを細かく貯めてしまいがちですが、利用条件に達するまで貯められなかったり、いつのまにか失効してしまったりと、無駄に終わってしまう場合が多々あります。
前述のとおり、ポイントの種類は多く、特に共通ポイントは複雑化していますので、「貯まりやすいポイント」よりも、いかに自分が「使いやすいポイント」を選ぶかが、ポイ活の基本になります。
具体的には、下記の方法で自分が使いやすいポイントを選びましょう。
自分の購買行動を再確認する
まずは、自分自身の日頃の購買行動を思い返してみましょう。
どんなお店で、毎月いくらくらい使っているかを洗い出します。「携帯電話のキャリア」「毎日、◯◯スーパーで買物をする」「移動は電車が多い」「よく使うコンビニ」というように、自分の生活スタイルを再確認します。
そして、携帯電話やスーパー、コンビニなど、自分がお金を使うときに利用できるポイントを確認していきます。
貯めるポイントを絞り込む
自分が使いやすいポイントが見えてきたら、その中から貯めるべきポイントを絞り込んでいきましょう。
コンビニのレジを思い浮かべると分かりやすいですが、レジにはさまざまなポイントが利用できる案内が貼られています。近年は、1つのサービスを利用するだけでも、さまざまなポイントに対応しているため、どれを使うべきか迷ってしまいがちです。
そこで、自分の行動範囲で使いやすいポイントや、契約している携帯電話会社のポイントなどを比較して、貯めるポイントをできれば1つに絞りましょう。
ポイントの有効期限をチェックする
ほとんどのポイントには有効期限が設定されています。有効期限はポイントによって異なりますが、期限を過ぎたポイントは復活させることができませんから、それまでに消費しなくてはなりません。
ポイントは、貯める度に有効期限が延長されるものや、中には有効期限や利用条件が限られている期間限定のポイントもあります。
期間限定ポイントを付与された場合、まずは利用条件を確認しましょう。多くの場合、期間限定ポイントから消費されるようになっていますので、貯めるだけではなくこまめに利用していきましょう。自分にとって「使えるポイント」であれば、お金を使う機会のほとんどで利用可能なはずですから、期間限定ポイントをうっかり失効することはなくなるはずです。
ポイ活・応用編:さらに効率良くポイントを貯めて使うには?
基本を押さえ、使い勝手の良いポイントを絞ると、お金を使う度にポイントが貯まっていきます。さらに、効率良くポイントを貯めて、使いこなす考え方について解説します。
携帯電話の「キャリア経済圏」を意識する
ここ数年の傾向として、携帯電話の通信キャリア各社がさまざまな自社サービスを展開し、「キャリア経済圏」の構築を進めています。これらの経済圏では、各社が発行している共通ポイントが通貨のように使われ、自社のどのようなサービスでも貯めやすく、使いやすいように優遇されています。
基本編でも軽くふれましたが、自分が使っている携帯キャリアの共通ポイントを、積極的に使うポイントとして定めておくと、効率良く貯めていくことができます。
買物はもちろん、携帯電話、ネット通販、保険、銀行、旅行などのサービスを自分が使う携帯電話のキャリア経済圏内で完結させれば、通常の使い方では得られないような高い還元率を実現できるかもしれません。
ポイントはなるべく早めに使う
ポイントは、獲得したら早めに使うのが賢い方法です。理由としては、先にご紹介した有効期限のほか、「貯まったポイントは、いつどうなるか分からない」ということが挙げられます。
ポイントの還元率や交換率(共通ポイント、クレジットカードのポイント、マイルやハウスポイントなどを交換する場合の割合)は、ポイント発行会社の事情で変更されることがあります。多くの場合が値下がりで、上がることはなかなかありません。サービスそのものが停止、あるいは終了になる可能性もあります。
ポイントは、使って初めて利用者のものになります。獲得したポイントは期間限定ポイントから優先的に、こまめに使うようにしましょう。
ポータル経由のネット通販で効率良くポイントをゲットして使う
カード会社の中には、ネットショップや実店舗を集めたポータルサイトを運営しているところがあり、これを利用することで、クレジットカード決済時のポイントが通常の2倍から20倍という大量のポイントを獲得することができます。なお、ネットショップで独自のポイントが貯まる場合は、そのポイントも別途獲得できます。
例えば、三井住友カードが運営するネットストアポータルの「ポイントUPモール」や、実店舗での買物がお得になるサイト「ココイコ!」などはその一例です。
三井住友カードは、大手コンビニやファストフード店と連携し、それぞれの店舗でのカード利用に対して、ポイント優遇しているところもあります。
こうしたサービスは、使わなければ損。積極的に活用しましょう(それぞれのサービスで対象外のカードがあります)。
・ポイントUPモール
ポイントUPモールから、好きなネットショップにアクセスし、お手持ちの三井住友カードで購入すると、通常よりもポイントが多く貯まります。
例えば、同じネットショップで買物をする場合でも、ポイントUPモールを経由すると、ポイントが最大+9.5%還元されるのです。
- 一部の提携カード・法人カードはご利用いただけません。
いつものネットショッピングでポイント最大+9.5%還元!
- 別ウィンドウでポイントUPモールのサイトへリンクします。
・ココイコ!
ココイコ!で、事前に提携しているショップへエントリーし、その店舗へ実際に行って三井住友カードで買物をすると、通常よりも多くのポイントやキャッシュバックを受け取れます。三井住友カードを持っている人であれば、誰でも無料で利用できます。
あなたの街にもおトクがいっぱい!
- 別ウィンドウでココイコ!のサイトへリンクします。
・三井住友カードならではのおトクなポイント制度
三井住友カードなら、セブン‐イレブン、ファミリーマート、ローソン、マクドナルドで、対象の三井住友カード(※1)をご利用いただくと、いつでも通常ポイントに加えて、ご利用金額200円につき2%(※2)ポイントが還元されます。(※3)
- 1法人カード(一部除く)、提携カードなどは対象となりません。
- 2一部ポイント加算対象とならない店舗および+2%還元にならない場合があります。
- 3三井住友カード(NL)、三井住友カード ゴールド(NL)はセブン‐イレブン、ローソン、マクドナルドでVisaのタッチ決済・Mastercard®コンタクトレスを利用すると更に+2.5%還元となります。
さらに、対象の店舗からお好きなお店を最大3つまで登録して対象の三井住友カード(※1)をご利用いただくと、その店舗をご利用の際に通常ポイントに加えて、ご利用金額200円につき0.5%(※2)ポイントが還元されます。
- 1法人カード(一部除く)、提携カードなどは対象となりません。
- 2一部ポイント加算対象とならない店舗および+0.5%還元にならない場合があります。
いずれも、詳細は以下ホームページをご確認ください。
- 法人カード(一部除く)、プラチナプリファード、提携カードなどは対象となりません。
一部、ポイント付与対象外の店舗および指定のポイント倍数にならない場合があります。
また、一部のカードではさらにポイントが還元される場合があります。
詳細は以下ホームページをご確認ください。
ポイ活の注意点
最後に、ポイ活における注意点についてふれておきましょう。
・ポイント目当ての無駄遣いをしない
まず1つ目は「ポイント目当ての無駄遣いをしない」ということです。ポイントは100円ごと、あるいは200円ごとと、最小付与単位が決まっています。そのため「あと100円買うと、1ポイントつく」などと考えて、買う必要がない物を買ってしまった経験はありませんか?
余分に購入した100円以上の金額を、もしポイントで稼ごうと考えた場合、ポイント還元率1%であれば、1万円以上の買物をしなくてはなりません。それを考えれば、無駄遣いだということに気付くでしょう。
・無断で人を紹介しない
2つ目は、「紹介キャンペーン」などについてです。例えばカード会社などで、新規顧客を増やすことを目的に、知り合いや家族を紹介すると特典が得られるキャンペーンが行われることがあります。紹介する側にもされる側にも大量のポイントなどがもらえるおトクなキャンペーンとなりますが、相手に無断で紹介ばかりしていると、苦情を言われることにもなりかねません。くれぐれも節度を守ってご利用ください。
要点を押さえてポイ活を楽しもう!
ポイ活のコツは、「自分にとって使い勝手の良いポイントは何か」を見極めることです。自分の財布を見て、1ヵ月以上使わないポイントカードは、ほぼ「使わないポイント」になります。つまり、貯めても意味がないポイントということです。
ポイントは、貯めることばかりに目が行きがちですが、使って初めて価値が決まります。本記事でのポイントの貯め方や使い方のコツに留意しつつ、キャッシュレス決済を上手に使って、あなたに合ったポイ活を楽しんでください。
- 本記事は2020年10月現在の情報です。
菊地崇仁
株式会社ポイ探 代表取締役
菊地崇仁
クレジットカードの講師としてポイントカードのセミナーなどを行うかたわら、ポイントやマイレージに関してテレビ・ラジオ・雑誌等でも活躍中。著書に『新かんたんポイント&カード生活』、『得するポイント(カード)の貯め方・使い方』『できるAmazonスタート→活用完全ガイド』など。
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